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機械工業を中心に国内の製造業生産能力の回復の動きの見える2月の生産能力指数

2015.4.15


 1月の生産能力には、これまでの低下一辺倒の動きとは異なる動きを見てとることができるとご説明しました。今年2月の生産能力指数は前月比横ばいで、これで昨年8月以来半年以上前月比マイナスがない状態となっています。前年同月比も、1月に続いて▲0.4%低下に留まり、その低下幅は、昨年12月までの▲2%前後からは、明らかに縮小してきています。

 特に機械工業では、昨年8月から前月比上昇が2月まで続いており、前年同月比も1月に続いてプラスとなっています。情報通信機械工業や電子部品・デバイス工業といったエレクトロニクス産業(電子工業)の生産能力が低下基調であるにもかかわらず、「はん用・生産用・業務用機械工業」や電気機械工業といったメカニカル工業が昨年後半から国内生産能力を増強させる方向に動いており、その動きが製造工業全体の能力指数を動かすほどのレベルに来たということになります。
 輸送機械工業においても、今年1月、2月においては、遅ればせながら前年同月比がプラスに転じており、今後、「はん用・生産用・業務用機械工業」、電気機械工業と並んで、国内の生産能力増強の先導役となってくれるかどうか気になるところです。

 2月の稼働率については、1月の生産絶好調からの反動減で前月比▲3.2%低下となりました。とはいえ、稼働率の基調的な動きとして、後方3か月移動平均でみれば、2月も、昨年8月を底とする上昇トレンドの延長上にあります。
 確かに、2月は輸出向け出荷の低迷により、生産/出荷が低下しましたが、国内向け出荷は下がったとは言え、まだレベル的には高い状態を維持していますので、2月までの稼働状況は決して悪いものではないと思います。

 以上、総じていえば、国内製造業の生産能力の削減については機械工業を中心に方向転換が期待されつつある状況となり、国内製造業の稼働状況は良くなっていると言えます。


                    平成27年4月15日     
                    経済産業省 経済解析室長 石塚


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