7か月連続で前月比上昇となった2月の第3次産業活動指数
2015.4.20
平成27年2月の第3次産業活動指数は、指数値100.5、前月比0.3%上昇となりました。これで7か月連続の前月比上昇となりました。さらに、昨年7月に前月比横ばいという月が1回挟まれますが、昨年4月の前月比5.6%低下という大きな低下以降、10か月間前月比がマイナスとならない月が続いています。
季節調整済指数値自体も、消費増税前の駆け込みが始まる直前の一昨年12月の100や平成25年第4四半期の100を1月、2月と超えてきています。
2月の第3次産業活動指数は、継続的な上向き基調であり、水準としても消費増税後の落ち込み分を回復していると言えます。
2月の第3次産業活動指数の業種別の動きをみると、景気動向や所得環境の影響を受けやすい、し好的サービスである「飲食店、飲食サービス業」「小売業」「戸建住宅売買業」「娯楽業」がけん引したほか、対事業所サービスも底堅く推移し、生活必需性の強い非選択的サービスである「医療福祉」「電気業」などが低下しました。
2月の第3次産業総合の前月比0.3%上昇に対し、広義対個人サービスは前月比▲0.3%低下と4か月ぶりに前月比低下となっています。広義対個人のうち、すでに高水準になっている非選択的サービスは、前月比▲0.4%低下となりました。し好的サービスは、年末年始の2か月前月比低下が続いていましたが、まずはいったん下げが止まりました。広義対個人サービスは、昨年4月の低下から大きく見ると、回復過程にあることは確かですが、昨年の6、7、10月そして今年2月と前月比マイナスが生じており、多少もたついています。
他方、広義対事業所サービスは、2月前月比0.1%上昇となりました。これで、昨年9月から6か月連続で前月比上昇となっています。昨年の7月、8月の横ばいを含めれば、昨年4月の大幅低下後、5月以降前月比がマイナスとならずに推移しています。
このように、2月は、対事業所サービスに加えて、景気動向や所得動向に左右されやすい個人消費を象徴するサービスが伸長したということになります。対事業所サービスや鉱工業の好調さが、さらにし好的サービスへバトンタッチする転機となったのか、今後の指数の動きを見ていきたいと思います。
全体的に言えば、本年2月の第3次産業活動指数は、引き続き持ち直し傾向にあったと言えると思います。
平成27年4月20日
経済産業省 経済解析室長 石塚
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