海外出荷にけん引されて、平成27年第1四半期の製造業グローバル出荷指数は前年同期比0.8%と7期連続の上昇。指数水準も107.4となりリーマンショック後の最高水準に
2015.7.10
製造業グローバル出荷指数とは、日本の製造業企業の海外展開度合いを測るため、海外現地法人の活動を表す「海外出荷指数」と日本国内の製造事業所の活動を表す「国内出荷指数」からなる指数です。この指数により、日系企業の国内及び海外の製造業の活動を同じスケールで比較することができるようになります。
まず製造業グローバル出荷指数全体を見てみると、平成27年第1四半期では指数水準は107.4となり、前年同期比0.8%と7期連続の上昇となりました。
平成27年第1四半期のグローバル出荷指数は前年同期比0.8%と7期連続の上昇でした。内訳を見てみると、国内向け出荷が、前年の駆け込み需要との対比となるため、同マイナス4.3%と3期連続の低下、輸出向け出荷が同6.3%と3期連続の上昇、海外出荷が同9.2%と、東日本大震災後13期連続の上昇となりました。
その中で、海外出荷指数は130.7、国内出荷指数は100.1となりました。海外出荷指数は、引き続き上昇傾向で推移しており、いわゆるリーマンショック後の底である平成21年第1四半期の71.8からは、8割増しとなっています。
製造業グローバル出荷指数の上昇に対する、日系企業の海外拠点から出荷(売上)である海外出荷指数の寄与は、プラス2.5%です。一方、日本国内の拠点からの出荷である国内出荷指数の寄与はマイナス1.7%でした。
つまり、平成27年第1四半期における、日系企業のグローバルビジネスの前年水準からの上昇は、海外拠点の活動の増加によって押し上げられていたことになります。
次に、製造業出荷海外比率(品目ベース)を見てみます。製造業出荷海外比率とは、日本国内の鉱工業の活動と日系現地法人の活動の比率です。
平成27年第1四半期の製造業出荷海外比率(品目ベース)は29.2%で、過去最高だった前期に次ぐ値となりました。ほぼ10年前の平成17年では20%前後だったこの比率が、平成26年から平成27年第1四半期には30%近くにまでなっており、約1.5倍となりました。
平成27年第1四半期までの製造業グローバル出荷指数を見てみると、国内出荷指数は、昨年の消費増税後の落ち込みはありましたが、海外出荷指数が補ってグローバル出荷指数は昨年平成26年よりも高水準という結果になりました。
下記の「説明スライド資料」には、海外での事業活動において存在感の大きい輸送機械工業や電気機械工業についてのグラフや、海外出荷の地域別指数なども御紹介しておりますので、お目通しいただけると幸いです。
https://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikeizai/pdf/h2amini026j.pdf
平成27年7月10日
経済産業省 経済解析室長 石塚
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