経済産業省
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平成27年6月の鉱工業出荷は国内向け出荷が5か月ぶり、輸出向け出荷が2か月ぶりに上昇

2015.8.12


 鉱工業出荷指数と貿易統計を再編集して、国内向け出荷と輸出向け出荷、国産品供給と輸入品供給を比較できるようにした「鉱工業出荷内訳表、鉱工業総供給表」を作成しています。このうち、平成27年6月分の「鉱工業出荷内訳表」の結果についてお知らせします。

 平成27年6月の鉱工業出荷は前月比0.6%と2か月ぶりの上昇となりました。このうち、輸出向け出荷は指数値98.4、前月比2.1%上昇で、国内向け出荷も指数値96.1、前月比0.6%上昇でした。国内向け出荷は5か月ぶり、輸出向け出荷は2か月ぶりの前月比上昇です。5月の出荷の低下には、ゴールデンウィークの日並びが良かったので国内工場の稼働日が少なくなった影響があるようです。

 6月の輸出向け出荷については、非鉄金属工業、電気機械工業が相対的に好調でありますが、他の業種に比べて傑出して寄与が大きいということではありません。輸出上昇6業種が全体的に5月との比較で輸出を増やしている様相です。他方、輸出向け出荷を低下させている業種が8業種ありますが、その中では鉄鋼業の低下が大きく影響しています。鉄鋼業は、国内向け出荷は前月比0.6%上昇ですが、輸出向け出荷は前月比▲11.0%低下と大きく下げています。
 国内向け出荷については、化学工業やはん用・生産用・業務用機械工業が寄与の大きい業種となりますが、輸送機械工業や情報通信機械工業の上昇寄与も大きくなっています。

 輸出向け出荷と国内向け出荷の基調的な動きをみるために、3か月(後方)移動平均をみてみますと、今年に入って輸出の前月比寄与がマイナスとなっていますが、やはり4月に大きく落ち込み、そこから回復していないことが分かります。さらに、今年の第1四半期は、前月比上昇寄与であった国内向け出荷も第2四半期に入って平均的にはマイナス方向に転じています。このため、第2四半期では、輸出向け出荷は前期比▲3.6%低下、国内向け出荷も前期比▲2.4%低下となっていました。
 財別の動きをみても、建設財の国内向け出荷、非耐久消費財の国内向け・輸出向け出荷以外は、資本財の国内向け・輸出向け出荷、耐久消費財の国内向け・輸出向け出荷、建設財の輸出向け出荷、そして生産財の国内向け・輸出向け出荷などが前期比低下となっており、全体的に内外向けともに出荷の勢いが押し並べて弱かったことが確認されます。


○データ公表冊子
 https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/utiwake/result-2/pdf/b2010_blnc.pdf

○結果の概要
 https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/utiwake/result-2/pdf/b2010_blnc_getsujigaiyo.pdf

○参考図表集
 https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/iip/result/pdf/reference/sanko_201506.pdf

                    平成27年8月12日          
                    経済産業省 経済解析室長 石塚

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