平成27年第2四半期の製造業グローバル出荷指数は前年同期比1.7%と8期連続の上昇。今回の公表から逆輸入比率、海外市場比率も計算しています
2015.10.13
製造業グローバル出荷指数とは、日本の製造業企業の海外展開度合いを測るため、海外現地法人の活動を表す「海外出荷指数」と日本国内の製造事業所の活動を表す「国内出荷指数」からなる指数です。この指数により、日系企業の国内及び海外の製造業の活動を同じスケールで比較することができるようになります。
まず製造業グローバル出荷指数全体を見てみると、平成27年第2四半期では指数水準は102.0となり、前年同期比1.7%と8期連続の上昇となりました。内訳を見てみると、海外出荷指数は128.7となり、前年同期比7.0%と14期連続の上昇となっています。一方、国内出荷指数は93.6となり、同▲0.3%と4期連続の低下となりました。輸出向け出荷は同2.8%と4期連続で上昇しているものの、国内向け出荷が、同▲1.2%と4期連続の低下となっているためです。平成27年第2四半期まで国内出荷指数は、昨年の消費増税後の落ち込みから回復できていませんが、海外出荷指数がその落ち込みを補って、グローバル出荷指数は昨年平成26年を上回る水準で推移している状態です。
そこで、日本国内の鉱工業の活動と日系現地法人の活動の比率である製造業出荷海外比率(品目ベース)を見てみます。
平成27年第2四半期の製造業出荷海外比率(品目ベース)は30.3%で、過去最高となりました。ほぼ10年前の平成17年では20%前後だったこの比率が、平成26年以降30%を超える水準になっています。
さらに、今回の公表からは、また、製造業出荷海外比率のほかに逆輸入比率と海外市場比率も計算して、提供することとしています。逆輸入比率は日本の輸入のうち、日系海外現地法人が日本向けに輸出した割合を示すもので、「日本向け輸出指数」÷「輸入指数」で計算します。平成27年第2四半期の逆輸入比率は24.2%でした。
海外市場比率は、海外市場に出荷される割合を示すもので、「国内出荷指数のうち輸出向け+海外出荷指数のうち現地販売指数+海外出荷指数のうち第三国向け輸出指数」÷「グローバル出荷指数」で計算します。平成27年第2四半期の海外市場比率は42.1%で、過去最高となりました。
下記リンク先の「説明スライド資料」には、海外での事業活動において存在感の大きい輸送機械工業や電気機械工業についてのグラフや、海外出荷の地域別指数なども御紹介しておりますので、お目通しいただけると幸いです。
https://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikeizai/pdf/h2amini031j.pdf
平成27年10月13日
経済産業省 経済解析室長 石塚
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