「横ばい」から「持ち直しの動き」に上方修正した10月の第3次産業活動指数
2015.12.14
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平成27年10月の第3次産業活動指数は、前月比0.9%上昇と2か月ぶりの前月比上昇となりました。指数値としても、久方ぶりに104台を見せ、消費増税前の駆け込みがあった昨年3月を除くと、平成20年(2008年)の大きな経済ショック以後の平成21年(2009年)1月以降では最も高い水準となりました。今年に入って103台を上下動しているところから、一つ頭抜け出した格好になっています。
内訳の「対個人向けサービス」、「対事業所向けサービス」をみると、両方のサービスが揃って前月比上昇となっていますが、特に、対個人向けサービスの内訳業種で、今年に入って寧ろ低下傾向にあった「し好的個人向けサービス」が大きく上昇しました。
業種別の動きを整理すると、低下業種は、「事業者向け関連サービス」のみの低下につきるという感じです。一方、上昇業種については、数ヶ月にわたり上昇している「卸売業」と、2か月連続上昇の「生活娯楽関連サービス」、「小売業」といった比較的安定的に上昇している3業種に加えて、直前の高い水準から9月に急落し、そこから大きく回復した「不動産業」、「金融業,保険業」、「情報通信業」となっています。比較的安定的に上昇している3業種に、9月の低下からの反動増3業種の勢いが加わって、今年1月以来の大きめの前月比上昇幅となりました。
10月は、純粋サービス(卸売業と小売業を除いた第3次産業活動指数)だけではなく、モノの取引に関連するサービスビジネスにも勢いがあり、全体を押し上げていることがわかります。
こういった状況を踏まえて、10月の第3次産業活動の基調判断を、「横ばい」から「持ち直しの動き」へと引き上げたいと思います。
平成27年12月14日
経済産業省 経済解析室長 石塚
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