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コロナ禍の逆風下でも絶好調!!;近年最高の活況となった2020年の「競輪・競馬等の競走場,競技団」

2020年は、多くの産業が新型コロナウイルス感染症に翻弄された一年だったかと思います。サービス産業の活動の活発さを表す第3次産業活動指数で、その打撃を最も大きく受けたのは、「生活娯楽関連サービス」でした。しかしそんな中でも、2020年、活況を呈したサービスもありました。今回は、この絶好調だった業種についてみていこうと思います。

娯楽業の中で、唯一急上昇した「競輪・競馬等の競走場,競技団」

第3次産業活動指数の生活娯楽関連サービスに含まれる、娯楽業の内訳6業種をみてみると、2020年は感染症の拡大により、多数の人が集まるイベント等の自粛要請が出された後2月末以降、ほとんどの業種が低下しましたが、「競輪・競馬等の競走場,競技団」については、一旦は低下したものの、その後大きく上昇したことがわかります。その活動量は、コロナ禍前の2019年の水準を超えるどころか、今基準内(2013年1月~)の最高水準を大きく更新しています。

全業種でコロナ禍前よりも活動量活発に

次に、「競輪・競馬等の競走場,競技団」の内訳4業種(競輪場、競馬場、オートレース場、競艇場)の動きをみてみると、2020年3月から大きく低下したものの、その後いずれも回復傾向に転じ、回復後は、2019年よりも活発な活動量になっています。2020年4月に全国に発出された緊急事態宣言が、5月に段階的に解除されましたが、この5月の段階で既にコロナ禍前の水準を回復した業種もあります。なかでも、特に競艇場の活動量が大きくなっていることがみてとれます。

「競輪・競馬等の競走場,競技団」では、指数作成にあたっては、投票券の売上額を採用しています。競艇(ボートレース)について、売上額とともに利用者数をみてみると、売上額も利用者数も2013年と2020年を比較すると約2倍の増加となっています。ただ、利用者数は、右肩上がりの上昇の後、2020年は前年比マイナス2%の減少がみられました。

こちらの利用者数には、ボートレース場、ボートレースチケットショップ(ボートピア等の場外舟券発売場)、電話・インターネット投票等の利用者が該当します。それぞれの内訳は不明ですが、無観客レースや場外発売場の休館が行われたこともあり、前二者の利用者数が減少したものと思われます。ただ、それにも関わらず売上が伸びているということは、電話・インターネット投票による売上が好調だったと考えられます。

好調さの鍵は、オンライン化等により、場所や時間の制約を超えられたこと

「競輪・競馬等の競走場,競技団」が、2020年、無観客開催や場外販売場の発売停止を余儀なくされながらも好調だった理由としては、まず、競艇に限らずこれらの競技全てが、元々電話・インターネット投票を積極的に導入していたことが考えられます。競馬では電話投票は1974年から、携帯電話での投票システムは2002年には開始されていました。売上の内訳に占めるこれらの割合をみると、コロナ禍前の2019年でも、中央競馬は約7割、地方競馬は約8割に達しており、競輪、オートレース、競艇も約5~6割と半分以上を占めています。2020年の地方競馬では、その割合が約9割にまで達しました。

また、活況度の上昇が著しい競艇は、投票方式以外にも、CM、ホームページ等での活発な広報宣伝活動や、若年層にも好感を持たれるような「ボートレース」への呼称変更、モーニング、ナイター等の時間差レースの充実、約9割の競走場で導入されているキャッシュレス投票など、従前から顧客層や利用機会の拡大に積極的に取り組み、成果を上げていたことも、さらに急上昇した要因かもしれません。

緊急事態宣言下や外出自粛により家で過ごす時間が増える中、このような事業者の取り組みの中で、場所や時間の制約を超えることができたことが、「競輪・競馬等の競走場,競技団」の好調の要因として考えられます。現在、コンサート等でもライブ配信などの工夫が行われていますが、コロナ禍は他の娯楽業のビジネスモデルも変化させる転機となるのかもしれません。

2020年は、苦境に直面した娯楽業の中でも、業種ごとに活況度には明暗がはっきり分かれました。他にも様々なサービス業を比べてみると、世の中に生じている変化に気付くかもしれません。日々変わる情勢の中、サービス業全体から皆さんの身の回りで起こっている変化までみることができる指標として、第3次産業活動指数をご活用いただければと思います。

問合せ先

経済産業省 大臣官房 調査統計グループ 経済解析室
電話: 03-3501-1511(代表)(内線2851)、03-3501-1644(直通)
FAX : 03-3501-7775
E-MAIL : qqcebc@meti.go.jpメールリンク

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最終更新日:2021年3月2日
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