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海外現地法人四半期調査

(4) 地域別現地法人の状況

 売上高は、8兆5191億円で、前年同期比▲ 5.7%の減少となった。地域別にみると、欧州を除き減少となったが、特に電気機械の影響による NIES3の減少が目立った。

 日本向け輸出、いわゆる逆輸入は、5370億円(前年同期比▲19.8%)で、4期連続の減少となり、 NIES3、中国・その他アジアを中心に同▲19.8%の大幅な減少であった。

 現地販売額は、5兆1934億円で、前年同期比▲ 2.4%の減少となった。

 従業者数は、134万1千人で、7~9月期に減少(前年同期比▲ 0.3%)に転じた後、同▲ 1.8%に拡大した。地域別にみると、北米を除くすべての地域で減少し、特に NIE3での減少が目立った。

 平成11年1~6月の売上高の見通しをDIの前期比でみると、すべての地域で増加を見込む現地法人の割合が増えており、全地域合計では 5.0ポイント(12.1→17.1)となっている。従業者数も、前期比 1.7ポイント(▲ 4.0→▲ 2.3)と改善に転じている。

(1) 北米
(2) ASEAN4
(3) NIES3
(4) 中国・その他アジア
(5) 欧州

(1) 北米

(1) 売上高、現地販売額等の状況
 売上高は、4兆 664億円で、輸送機械等10業種の減少により、前年同期比▲ 2.8%の減少となった。
現地販売額は、9業種で減少したものの、電気機械等の増加により、3兆 119億円で、前年同期比 0.9%の微増であった。
平成11年1~6月の見通しをDIの前期比でみると、売上高は 6.5ポイント(23.7→30.2)、現地販売額は 6.1ポイント(23.0→29.1)で、ともに7~9月期に引き続いて増加を見込む現地法人の割合は増加している。
(2) 雇用の状況
 従業者数は、36万人で前年同期比 2.6%の増加となった。
平成11年1~6月の見通しをDIの前期比でみると、 1.0ポイント( 1.4→2.4)であった。
(3) 逆輸入の状況
 日本向け輸出、いわゆる逆輸入は、食料品・たばこ等9業種の減少により、 636億円(前年同期比▲12.6%)であった。

(2) ASEAN4

(1) 売上高、現地販売額等の状況
 売上高は、7898億円で、電気機械等11業種の減少により、前年同期比▲13.1%と、5期連続の減少となった。
現地販売額は、2546億円で、輸送機械等8業種の減少により、前年同期比▲26.5%と、5期連続の大幅な減少となったが、減少幅は縮小してきた。
平成11年1~6月の見通しをDIの前期比でみると、売上高は 3.2ポイント( 1.2→ 4.4)、現地販売額は 2.9ポイント(▲ 2.2→ 0.7)で、両項目とも増加を見込む現地法人の割合が増加している。
(2) 雇用の状況
 従業者数は40万3千人(前年同期比▲ 2.2%)で、3期連続の減少となったが、 NIES3が期を追うごとに減少の度合いを高めているのに対し、減少幅は小さく推移している。
平成11年1~6月の見通しをDIの前期比でみると、 5.3ポイント(▲11.2→▲ 5.9)で、他の地域と比較しても、増加を見込む現地法人の割合が増加している。
(3) 逆輸入の状況
 日本向け輸出、いわゆる逆輸入は、2197億円で、電気機械等6業種の減少により、前年同期比▲ 4.9%の減少となり、他の地域に比べ減少幅が最も小さかった。
平成11年1~6月の見通しをDIの前期比でみると、 4.2ポイント(▲ 5.2→▲ 1.0)で、増加を見込む現地法人の割合が増加している。

※ アジア通貨危機前の平成8年10~12月期からの推移をみると、売上高、現地販売額の減少は顕著であるのに対し、日本向け輸出額、従業者数の減少は小幅なものとなっている。

(3) NIES3

(1) 売上高等の状況
 売上高は、電気機械等10業種の減少により、6259億円(前年同期比▲28.5%)で、4期連続の減少となり、その減少幅は期を追うごとに拡大してきている。
現地販売額は、電気機械等10業種の減少により、2838億円(前年同期比▲25.0%)で、5期連続の大幅な減少となり、売上高と同様の傾向を示した。今後の動向を注視する必要がある。
平成11年1~6月の見通しをDIの前期比でみると、売上高は 2.5ポイント(▲14.8→▲12.3)、現地販売額は 2.5ポイント(▲ 9.7→▲ 7.2)で、ともに増加を見込む現地法人の割合は増加に転じた。
(2) 雇用の状況
 従業者数は10万4千人で、前年同期比▲13.7%の大幅な減少となった。
平成11年1~6月の見通しをDIの前期比でみると、▲ 1.5ポイント(▲18.1→▲19.6)で、減少を見込む現地法人の割合は3期連続で増加している。
(3) 逆輸入の状況
 日本向け輸出、いわゆる逆輸入は、1001億円で、電気機械等8業種の減少により、前年同期比▲35.8%で、4期連続の減少となり、売上高と同様の傾向を示した。
平成11年1~6月の見通しをDIの前期比でみると、 2.7ポイント(▲22.6→▲19.9)で、減少を見込む現地法人の割合は減少している。

(4) 中国・その他アジア

(1) 売上高等の状況
 売上高は、5220億円で、電気機械等6業種の減少により、前年同期比▲13.2%の大幅な減少となった。売上高の5割弱を占める香港特別行政区の減少の影響が大きかった。
現地販売額は、2026億円で、化学等5業種で減少したことにより、前年同期比▲ 1.9%の減少となった。
平成11年1~6月の見通しをDIの前期比でみると、売上高は 9.8ポイント(17.8→27.6)、現地販売額は 5.9ポイント(24.0→29.9)で、ともに増加を見込む現地法人の割合は増加している。
(2) 雇用の状況
 従業者数は21万3千人(前年同期比▲ 0.0%)であった。
平成11年1~6月の見通しをDIの前期比でみると、 2.5ポイント( 6.1→ 8.6)で、増加を見込む現地法人の割合は増加している。
(3) 逆輸入の状況
 日本向け輸出、いわゆる逆輸入は、1285億円で、電気機械、一般機械等8業種の減少により、前年同期比▲25.9%の大幅な減少となった。売上高と同様に、香港特別行政区の減少の影響が大きかった。
平成11年1~6月の見通しをDIの前期比でみると、 1.8ポイント( 0.4→ 2.2)で、増加を見込む現地法人の割合は増加している。

(5) 欧州

(1) 売上高等の状況
 売上高は、2兆 352億円で、輸送機械等4業種の増加により、前年同期比 5.2%で、5期連続の増加となった。
現地販売額は、1兆1600億円で、電気機械等5業種の増加により、前年同期比 9.2%で、5期連続の増加となった。
平成11年1~6月の見通しをDIの前期比でみると、売上高は 1.8ポイント(23.9→25.7)で、増加を見込む現地法人の割合は増加しているが、現地販売額は▲ 6.6ポイント(27.2→20.6)で減少している。
(2) 雇用の状況
 従業者数は17万7千人で、前年同期比▲ 2.8%の減少となった。
平成11年1~6月の見通しをDIの前期比でみると、 3.0ポイント(▲ 1.9→ 1.1)で、増加を見込む現地法人の割合は増加している。
(3) 逆輸入の状況
 日本向け輸出、いわゆる逆輸入は 186億円で、電気機械等7業種の減少により、前年同期比▲30.6%の大幅減少となった。
平成11年1月~6月の見通しをDIの前期比でみると、11.5ポイント(▲ 5.1→ 6.4)で、増加を見込む現地法人の割合は増加し、DI自体もプラスに転じた。

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最終更新日:2007.10.1
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