第3次産業活動指数
サービス産業の動きから見る日本の景気

結果の概要【プレス情報 2023年3月分】
(2023年5月19日発表)

第3次産業活動は、持ち直し傾向にある。

  • 2023年3月の第3次産業活動指数は、100.0、前月比1.7%の低下となった。
  • 広義対個人サービスは同0.7%、広義対事業所サービスは同1.7%のそれぞれ低下となった。
  • 総じてみれば、第3次産業活動は、持ち直し傾向にある(基調判断を据え置き)。

最新の指数の解説

2023年3月のサービス産業活動は、新型コロナウイルス感染症の影響が緩和されたものの、これまでの上昇の反動などを受けて、前月比マイナス1.7%と、3か月ぶりの低下。3月時点の基調判断は、「持ち直し傾向にある」を据え置き。

2015年=100
季節調整済指数 原指数
指数 前月比(%) 指数 前年同月比(%)
第3次産業活動指数 100.0 -1.7 110.7 1.7
広義対個人サービス 102.1 -0.7 108.4 5.4
広義対事業所サービス 98.4 -1.7 112.9 -1.4

業種別動向

内訳の大分類業種では、11業種中、運輸業,郵便業など8業種が低下、事業者向け関連サービスなど3業種が上昇。

表1.第3次産業総合を大きく動かした業種と主な要因
業種名 主な要因
低下方向に影響した業種
運輸業,郵便業  一般貨物自動車運送業などが、前月増加の反動などにより低下したことから、貨物運送業などが低下。
生活娯楽関連サービス  行動制限の緩和に伴う人流の増加などにより、2か月連続で上昇した反動などにより、飲食店,飲食サービス業、娯楽業などが低下。
医療,福祉  COVID-19の新規感染者数の減少による受診者数の減少などから医療業などが低下。
上昇方向に影響した業種
事業者向け関連サービス  技術サービス業は機械設計業が詳細設計や計画設計の増加などにより上昇、広告業は広告の企画や制作などの他に分類されない広告などが上昇、廃棄物処理業はリサイクルや再生エネルギーなどの環境対策を背景に傾向的に上昇。
小売業  部品供給不足の影響が緩和しつつあることなどから、引き続き自動車小売業が上昇。
卸売業  電気機械器具卸売業や自動車卸売業などが増加したことから機械器具卸売業が上昇。
表2.大分類業種の前月比と寄与度
単位:%
業種名 前月比
(寄与度)
前年同月比
寄与した主な内訳業種
<低下業種>
運輸業,郵便業 -13.1
( -1.29 )
-5.6
貨物運送業
生活娯楽関連サービス -3.8
( -0.39 )
14.7
飲食店,飲食サービス業
娯楽業
医療,福祉 -1.3
( -0.18 )
5.4
医療業
金融業,保険業 -1.8
( -0.17 )
5.5
生命保険業
情報通信業 -0.9
( -0.08 )
2.2
情報サービス業
不動産業 -1.0
( -0.08 )
-0.2
不動産代理業・仲介業
電気・ガス・熱供給・水道業 -2.1
( -0.07 )
-5.9
電気業
物品賃貸業(自動車賃貸業を含む) -2.8
( -0.07 )
-4.3
レンタル業
<上昇業種>
事業者向け関連サービス 4.9
( 0.44 )
-0.3
技術サービス業
広告業
廃棄物処理業
小売業 1.1
( 0.13 )
3.6
自動車小売業
卸売業 1.1
( 0.12 )
-4.2
機械器具卸売業
(注)
  1. 業種は第3次産業総合の前月比への寄与度の大きい順に掲載しています。
  2. 寄与度とは、あるデータ全体の変化に対して、その構成要素である個々のデータの変化がどの程度貢献しているかを示す指標です。

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最終更新日:2023年5月19日