経済産業省
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商工業実態基本調査

中小企業の研究開発-平成11年6月30日公表-


 総じて、中小企業は大企業に比べて研究開発活動が低水準に止まっている。しかしながら、今後、中小企業が限られた経営資源を有効に使って、効率的な収益を挙げていくためには、研究開発を新製品や新技術に結びつけることが極めて重要である。ここでは、中小製造企業(法人企業に限る)における研究開発の取り組み状況を見てみよう。

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製造企業
・製造企業における研究開発を行った企業の割合は、中小企業は11.2%、大企業は69.6%と、中小企業が大企業を▲58.4ポイント下回った。
・中小企業において業種別にみると、化学工業の39.9%が最も高く、次いで石油製品・石炭製品製造業の25.6%、精密機械器具製造業の20.1%となり、最も低い出版・印刷・同関連産業の4.4%との業種間格差は35.5ポイントとなった。
・次に規模間格差を業種別にみると、すべての業種で中小企業が大企業を下回った。中でも、家具・装備品製造業の▲74.8ポイントが最も大きく、次いで鉄鋼業の▲74.4ポイント、窯業・土石製品製造業の▲73.8ポイントの順となった。他方規模間格差が小さいのは、大企業において研究開発を行っている企業の割合が低い衣服・その他の繊維製品製造業の▲21.0ポイント、出版・印刷・同関連産業の▲22.5ポイントなどとなった。

製造企業における研究開発を行った企業の割合

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製造企業
・製造企業における研究開発を行った企業の売上高に対する研究開発費の割合(以下売上高研究開発費比率という)は、中小企業が1.7%、大企業が4.4%となり、中小企業が大企業より▲2.7ポイント下回っている。
・中小企業において売上高研究開発費比率が最も高いのは化学工業の2.9%で、次いで精密機械器具製造業の2.8%、電気機械器具製造業の2.7%となり、最も低い食料品製造業及び飲料・たばこ・飼料製造業の0.7%との業種間格差は2.2ポイントとなった。
・次に規模間格差を業種別にみると、ほとんどの業種で中小企業が大企業を下回っている。中でも化学工業の▲6.2ポイントが最も大きく、次いで電気機械器具製造業の▲4.1ポイント、輸送用機械器具製造業の▲3.1ポイントの順となった。

製造企業における売上高研究開発費比率

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製造企業
・製造企業における売上高研究開発費比率の分布をみると、中小企業では0~1%の企業が34.8%で最も多く、次いで1~2%の企業が19.5%、2~3%の企業が11.4%となり、投資比率3%未満の企業で7割弱を占めている。他方、大企業では0~1%の企業が42.1%、1~2%の企業が17.9%、2~3%の企業が11.4%となっており、投資比率3%未満の企業は7割強の企業が存在している。このことから売上高研究開発費比率の分布でみる限り、大企業との規模間格差はそれほどない。

製造企業における研究開発投資比率の分布(法人企業)

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最終更新日:2007.10.1
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