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化管法SDS制度に関するQ&A

事業者等からよくある質問をまとめてあります。該当する事例や似ている事例がありましたら、参考にして下さい。

※ 日本国内におけるSDS制度(SDSの提供やラベル表示による情報伝達)については、現在、化学物質排出把握管理促進法(化管法)の他にも、労働安全衛生法、毒物及び劇物取締法にて規定されていますが、以下に掲載するQ&Aの内容は、化管法に基づく回答とさせて頂きます。ご了承ください。
なお、労働安全衛生法、毒物及び劇物取締法については、それぞれ以下の連絡先にお問い合わせ頂きますようお願いいたします。

労働安全衛生法
厚生労働省 労働基準局 安全衛生部 化学物質対策課
TEL 03-5253-1111(代) 内線 5385
毒物及び劇物取締法
厚生労働省 医薬食品局 審査管理課 化学物質安全対策室
TEL 03-5253-1111(代) 内線 2424

化管法SDS制度に関するQ&Aの質問リスト

(1)対象事業者について
問1 SDSの提供義務及びラベルによる表示が必要な事業者要件
問2 従業員数の裾切り要件
問3 輸入業者のSDSの提供義務及びラベルによる表示の努力義務
問4 対象事業者及び提供先(倉庫業等)
問5 他社製造品を販売する際のSDSの発行者
(2)提供先について
問6 同一事業者(会社)の事業所間で指定化学物質等を移動する場合
問7 業種指定の有無
問8 農家へ対象製品を販売する場合
問9 施工業者へ付属品として接着剤を提供する場合
問10 内装業者へ外注する場合
問11 ネズミ駆除業務を請け負う場合
問12 運送業者に輸送を委託した場合
問13 一般消費者へのSDS及びラベルの提供義務について
問14 事業者と一般ユーザーの区別が付かない場合
(3)対象化学物質・対象製品について
問15 SDS及びラベルの提供が必要な製品要件(対象物質含有製品)
問16 含有率の裾切り要件
問17 製品の除外要件
問18 製品の用途による除外規定
問19 医療用診断薬 30%ホルマリン
問20 異性体の取扱い
問21 金属化合物の元素換算及び水溶性化合物の判断について
問22 硫酸銅を含む飼料
問23 対象物質のポリマー
問24 はんだ
問25 ガソリン
問26 トナーやインク製品
問27 サンプル
問28 分解して対象物質が生成される製品
問29 固体状の製品(固形物)
問30 固体状の製品(スポンジ)
問31 固体状の製品又は密封された製品
問32 固体状の製品(成型品、プラスチック製品)
問33 めっき加工された製品(塗装した製品)
問34 密封された製品(発泡剤)
問35 天然物(珪藻土)
問36 石炭
問37 一般消費者用製品の定義
問38 ホームセンターで販売される業務用製品
問39 一般消費者用製品(殺虫剤)
問40 金属部品
問41 廃棄物
問42 再生資源
問43 再生品
問44 製造工程で使用した対象物質の記載の要否
問45 接着剤を使用した加工品のSDSの提供及びラベルによる表示
問46 工作機械に内蔵された潤滑油等のSDSの提供及びラベルによる表示
問47 輸入繊維製品中のホルムアルデヒド
(4)作成方法について
問48 SDS及びラベルの作成方法
問49 SDSやラベルに関する3つのJIS(Z7250、Z7251、Z7253)の関係について
問50 分類に必要な有害性情報の入手方法
問51 有害性情報が得られない場合の記載方法
問52 混合物の有害性情報等の記載方法
問53 混合物の危険有害性は一番危険な物質で代表できるか
問54 輸入品についてのSDS及びラベルの作成方法
問55 英文の雛形の有無
問56 法令名の記載方法
問57 不適切な成分名の表記
問58 化学物質の名称の記載方法
問59 対象物質の「名称」と「号」の番号の記載方法
問60 化学物質についての情報(含有率が少量の場合)
問61 含有率の表記方法(法令の規定)
問62 含有率の表記方法(10%未満の場合)
問63 含有率の表記方法(幅表記について)
問64 含有率の表記方法(具体例について)
問65 検出限界について
問66 GHSの危険有害性項目(28項目)全ての記載が必要か
問67 SDSへのGHSラベル要素(絵表示等)記載の必要性
問68 他法令の官報公示整理番号はどの項目に記載するか
問69 輸送上の国連番号、国連分類の記載方法
問70 添付文書にSDSに相当する記載が既にある場合
問71 営業秘密に係る化学物質名の記載方法
問72 対象物質の含有率が不明(秘密)な輸入製品の含有率の記載方法
(5)提供方法について
問73 会社情報の提供方法
問74 メーカー作成のSDSのコピー提供及びラベルの取扱いについて(卸売業者等の対応)
問75 OEM生産による製造者と販売者の会社情報の提供方法
問76 多種多様な製品に対するSDSの提供方法(製品一覧の添付等)
問77 反復した取引の際のSDS及びラベルの提供
問78 ホームページ掲載によるSDSの提供可否
問79 小さな容器におけるラベル表示の方法
(6)その他
問80 SDS及びラベルの要求可否
問81 SDSやラベルに関する罰則
問82 内容変更の通知義務について
問83 内容変更の通知義務について2
問84 対象物質のデータベース
問85 海外のSDS制度について
問86 対象外物質(他法令での対象物質)
問87 他法令と問い合わせ先
問88 他の法令の表示との併記
問89 SDS省令改正の施行期日について
問90 猶予期間中の混合物SDSの要求
問91 SDSやラベルによる表示のオーソライズ(認可)
問92 SDS及びラベルの活用
問93 MSDS Plus とは
問94 イエローカードとは
問95 GHSとは
問96 GHSの対象製品
問97 ビルディングブロック
問98 GHS分類の方法
問99 GHSに基づくSDS及びラベル作成方法
問100 試験実施の必要性
問101 分類に使用する情報
問102 分類結果の記載方法
問103 絵表示

化管法SDS制度に関するQ&Aの回答編

(1)対象事業者について

問1 (SDSの提供義務及びラベルによる表示が必要な事業者要件)
SDSの提供義務及びラベルによる表示の努力義務が課せられる事業者はどのような事業者ですか。

答 SDSの提供義務やラベルによる表示の努力義務は、対象物質(第一種指定化学物質462物質、第二種指定化学物質100物質)や、対象物質を1質量%以上(特定第一種指定化学物質の場合は0.1質量%以上)含有する製品を他の事業者に譲渡又は提供する全ての事業者に課せられます。 ただし製品の除外要件がありますので、詳しくは問17をご覧ください 。

問2 (従業員数の裾切り要件)
SDS制度(SDSの提供義務及びラベルによる表示の努力義務)もPRTR制度と同様に従業員数20名以下の事業所の裾切りはあるのでしょうか。

答 SDS制度(SDSの提供義務及びラベルによる表示の努力義務)については、PRTR制度のような対象業種、従業員数及び年間取扱量による裾切りはありません。

問3 (輸入業者のSDSの提供義務及びラベルによる表示の努力義務)
輸入品は、対象になるのでしょうか。対象となる場合、輸入業者はSDS及びラベルを提供する義務があるのでしょうか。

答 SDS制度の対象製品か否かは、輸入品であるか否かではなく、対象物質を1質量%(特定第一種指定化学物質の場合は0.1質量%)以上含有しているか否か、さらに形状等、製品の要件を満たしていれば、対象となります。また、対象物質等(第一種又は第二種指定化学物質及びそれらを1質量%以上(特定第一種指定化学物質の場合は0.1質量%以上)含有する製品。)を輸入した場合、輸入業者にはSDSを提供する義務及びラベルによる表示を行う努力義務があります。 なお、提供するSDSは、日本語での表記が必要です 。

問4 (対象事業者及び提供先(倉庫業等))
(1) C業者(製品納入者)がA業者(タンク保有者)にガソリンを売り渡してB業者(タンク賃借者)のタンクに納めたとすると、C業者(製品納入者)がSDS及びラベルを渡すべきなのはA業者(タンク保有者)、B業者(タンク賃借者)あるいは両方になるのでしょうか。
(2) (1)でA業者(タンク保有者)やB業者(タンク賃借者)が外国籍の場合のPRTR届出義務、あるいはC業者(製品納入者)が外国籍の場合のSDSの提供義務及びラベルによる表示の努力義務について規定・見解はあるのでしょうか。

答 (1) C業者がSDSの提供義務及びラベルによる表示の努力義務を果たすべき相手方は、C業者から対象製品を有償譲渡されるA業者になります。
(2) 化管法の適用範囲は日本国ですので、仮に外国企業の日本法人であれば、日本の法律である本法が適用されます。

問5 (他社製造品を販売する際のSDSの発行者)
A業者(医薬品製造業者)が製造している「ホルマリン」や「フェノール」を、B業者(販売業者)が販売しています。この場合、SDSを作成するのはA業者、又はB業者、あるいはどちらでも良いのでしょうか。

答 製品を譲渡(販売)する主体がSDSを発行することになります。従って、A業者(医薬品製造業者)はB業者(販売業者)にSDSを発行し、B業者の販売先(C業者)にはB業者の名前でSDSを発行することになります。

(2)提供先について

問6 (同一事業者(会社)の事業所間で指定化学物質等を移動する場合)
同一事業者(会社)の事業所間で指定化学物質等を移動する場合も、SDS及びラベルを提供しないといけないのですか。

答 化管法第14条に規定されている通り、SDS及びラベルを提供する場合とは、指定化学物質等取扱事業者(SDS対象事業者)が、指定化学物質等を他の事業者に対し譲渡し、又は提供する時ですので、同一事業者の事業所間であれば必要ありません。 ただし、同一事業者内では、情報が共有されているとの前提です 。

問7 (業種指定の有無)
トナー製品やインク製品を (1)製造業の非製造部門のオフィス (2)製造業の工場内の管理・技術部門のオフィス (3)製造業の工場の現場の部門に販売する場合、販売時にSDS及びラベルを提供する必要はあるのでしょうか。

答 トナーやインクなどに、対象物質が1質量%(特定第一種指定化学物質の場合は0.1質量%)以上含有されているかどうかの確認が必要です。
上記の規定量以上含有しているのであれば、SDSの提供義務及びラベルによる表示を行う努力義務があります。
一般消費者へ提供する以外の事業者間での提供であれば、SDSの提供義務及びラベルによる表示を行う努力義務があります。業種の指定はございません。

問8 (農家へ対象製品を販売する場合)
動物用の医薬品や飼料への添加物の製造販売を業としています。除外項目の中に「一般消費者の生活に供されるもの」とありますが、指定成分を含んだ動物用医薬品を畜産農家に譲渡した場合もSDS及びラベルの提供義務はないのでしょうか。

答 農家は農業に該当し、事業者間の譲渡・提供に当たることから、SDSの提供義務及びラベルによる表示の努力義務は免除されませんので、販売する際に、製品と一緒にSDS及びラベルを畜産農家に提供する必要があります。

問9 (施工業者へ付属品として接着剤を提供する場合)
化学物質の使用メーカーですが、当社の商品を現地で取付けるための作業をする場合、接着剤を添付するのですが、施工業者に接着剤に関するSDS及びラベルを提供する義務はあるのでしょうか。

答 SDSは、対象物質を規定量以上含む製品(資材など)を事業者間で取引する場合に、譲渡者(販売元)が譲受者(購入者)へ提供するものです。譲渡される資材が固体状であって溶接、切削等を行わずそのままの形状で使用される場合には、提供の義務はありませんが、接着剤や塗料、固体の製品でも使用する過程で溶接等の加工を行ったり、切削屑等が発生するような場合には提供する義務があります。つまり、貴社の商品に添付する接着剤が、化管法における製品に該当する場合は、貴社は当該施工業者に対し、当該接着剤に係るSDSを提供するとともにラベルによる表示に努めていただく必要があります。

問10 (内装業者へ外注する場合)
建築現場において内装のみを外注し、接着剤や塗料等は当社で購入した物質を使用する場合、内装業者にSDS及びラベルを提供する義務はあるのでしょうか。また、義務がある場合、建築現場に掲示という方法も可能でしょうか。

答 自社で手配した接着剤や塗料等(対象製品に該当するもの)で、外注先の工事業者が工事を行う場合も、製品の譲渡・提供に当たりますので、SDSの提供義務及びラベルによる表示の努力義務があります。
提供方法は相手が承諾すれば掲示も可能です。ただし、当該資材を複数の建築現場で使用する場合、各建築現場において掲示する必要があります。

問11 (ネズミ駆除業務を請け負う場合)
市庁舎のネズミ駆除を行う事業者ですが、市に対してSDSの提出やラベルによる表示をする必要があるでしょうか。ネズミ駆除の薬品は弊社が調達し、販売店からSDSの提供を受け、またラベルによる表示もなされています。なお、市に対し薬品使用に当たっての注意喚起は行う予定です。

答 化管法でSDSの交付義務及びラベルによる表示の努力義務がかかるのは、「指定化学物質等を他の事業者に対し譲渡し、又は提供するとき」(法第14条)です。今回の場合、ネズミ駆除業務における薬品の使用は市役所への薬品の譲渡には該当しないことから、市役所に対してSDSの交付やラベルによる表示は必要ないと考えられます。市役所に対しては、SDSやラベルに基づいて、薬品使用に当たっての注意事項を説明すれば十分です。

問12 (運送業者に輸送を委託した場合)
外部の運送業者に輸送を委託し、対象物質を譲渡する場合、弊社から、運送業者にSDS及びラベルを提供する義務はあるのでしょうか。

答 指定化学物質等の所有権が運送業者に渡るわけではないので、運送業者に対してはSDSを提供する義務及びラベルによる表示を行う努力義務はありません。現在、輸送時に運転者に「イエローカード(緊急連絡先等を記載)」の携帯を推奨しております。
イエローカードについて、詳しくは、後述の質問「(6)その他 問94 イエローカードとは」をご参照ください。

問13 (一般消費者へのSDS及びラベルの提供義務について)
SDS及びラベルの提供は事業者間のみで一般消費者には必要ないのでしょうか。

答 化管法の法目的の一つは、事業者による化学物質の自主管理の改善を促進することであり、法第14条において「指定化学物質等を他の事業者に対し、譲渡し、又は、提供するとき」と規定しております。したがって化管法では、SDS及びラベルの提供先はあくまで事業者であり、一般消費者は提供の対象にはなっておりません。

問14 (事業者と一般ユーザーの区別が付かない場合)
事業者と一般個人ユーザーと区別がつかない場合、SDS及びラベルを要求に応じて提供してもいいでしょうか。

答 化管法では、事業者へのSDSの提供義務及びラベルによる表示の努力義務がありますので、製品の販売先が事業者の場合、卸売業者が業務用の製品を販売する場合など通常SDSを提供する場合を含め、事業者と一般個人ユーザーと区別がつかない場合は念のため提供するようお願いします。しかし、「主として一般消費者の生活の用に供される製品」(例:小売店で販売している製品と同じもの。)は対象外となりますのでSDS及びラベルの提供の必要はありません。

(3)対象製品について

問15 (SDS及びラベルの提供が必要な製品要件(対象物質含有製品))
SDS及びラベルを提供する必要性があるものは、第一種指定化学物質、又は第二種指定化学物質を含む製品に限定して考えてよろしいのでしょうか。それとも、化管法指定物質以外の全ての物質についてGHS対応のSDSやラベル表示を作成する必要があるのでしょうか。

答 省令で定めるSDSの提供義務やラベルによる表示の努力義務は、対象物質(第一種指定化学物質462物質、第二種指定化学物質100物質)や、対象物質を1質量%以上(特定第一種指定化学物質の場合は0.1質量%以上)含有する製品を他の事業者に譲渡又は提供する全ての事業者に課せられます。
ただし製品の除外要件がありますので、詳しくは問17をご覧ください。
なお、化管法指針にて、GHSに基づく日本工業規格JIS Z7252(GHSに基づく化学物質等の分類方法)及びZ7253(GHSに基づく化学品の危険有害性情報の伝達方法 -ラベル、作業場内の表示及び安全性データシート(SDS))に従い、化学物質の自主的な管理の改善に努めることと規定しています。これに伴い、JIS Z7253に規定されているとおり、JIS Z7252に従って分類した結果、いずれかの危険有害性クラス及びいずれかの危険有害性区分に該当する場合には、ラベル及びSDSによる情報伝達を行うことが求められています。

問16 (含有率の裾切り要件)
製品中に指定化学物質が1%未満であれば、SDSの提供義務及びラベルによる表示の努力義務はないのでしょうか。

答 指定化学物質の含有量が1質量%(特定第一種指定化学物質は0.1質量%)未満の製品は、SDSの提供義務及びラベルによる表示の努力義務はありません。

問17 (製品の除外要件)
「例外的にSDS及びラベルを提供しなくてもよい製品」について教えてください。

答 「例外的にSDS及びラベルを提供しなくてもよい製品」は、次の1.から5.までです。
1. [含有率の少ないもの]=対象物質の含有率が1%未満(特定第一種指定化学物質の場合は0.1%未満)の製品
2. 固形物(事業者が取り扱う過程において固体以外の状態、粉状、粒状にならないもの)
3. 密封された状態で取り扱われる製品
4. 主として一般の消費者の生活の用に供される製品
5. 再生資源 

問18 (製品の用途による除外規定)
労働安全衛生法のような除外規定(医薬品、農薬などは対象外)はあるのでしょうか。

答 用途による除外規定はございません。対象物質が1質量%(特定第一種化学物質は0.1質量%)以上含有されているかどうか等、対象製品の要件に該当するか否かで判定していただくことになります。

問19 (医療用診断薬 30%ホルマリン)
「診断薬」として使う物質、例えば「30%ホルマリン」、「エタノール」等いわゆる「局方品」(日本薬局方の「医薬品」)を購入して、それを医療用診断装置の購入顧客に販売しています。この場合、「局方品」(つまり「医薬品」)なので、SDSの提供やラベルによる表示は必要ないと思いますが、如何でしょうか。

答 化管法では、施行令第5条及び第6条の4つの条件以外には、用途による法対象からの除外規定はありません。対象物質を1質量%以上(特定第一種指定化学物質の場合は0.1質量%以上)含有する製品であれば、それが医薬品であっても、SDSの提供義務やラベルによる表示の努力義務はあります。従って、例として挙げられている中で「30%ホルマリン」(ホルムアルデヒド水溶液)は、 SDSの提供義務及びラベルによる表示の努力義務がある製品です。

問20 (異性体の取扱い)
指定化学物質の一覧表では、キシレンのCAS NO.は異性体の混合物のものでした。この記載で異性体を分離したo-キシレン、m-キシレン、p-キシレンも指定化学物質として、定めているのですか。

答 異性体を個々に指定している場合は当該異性体のみが対象となり、異性体を包括する名称で指定された場合は、それに含まれる全ての異性体が対象となります。化管法ではキシレンという異性体を包括する名称で指定されているため、o-キシレン、m-キシレン、p-キシレンの全てが対象となります。

問21 (金属化合物の元素換算及び水溶性化合物の判断について)
(1)金属化合物で「換算係数」をかけると1質量%未満になる製品は、「SDS及びラベルを提供しなくてもよい製品」に該当し、SDS及びラベルを提供しなくてよいのでしょうか。
(2)塩化亜鉛や酸化亜鉛は、亜鉛の水溶性化合物(物質番号1)に該当するのでしょうか。
(3)金属化合物の水和物(結晶水を含んだ形態)を溶解した金属水溶液の場合、対象物質の含有率はどのように記載するのでしょうか。結晶水も含めた水和物の量を記載するのでしょうか。

答 (1) 対象物質が「金属及びその化合物」のような場合は、製品中の金属の含有率が当該金属に換算して1質量%以上(特定第一種指定化学物質の場合は0.1質量%以上)含有していれば対象となります。御質問の換算係数とは、金属化合物を金属単体の質量に換算する、つまり、元素換算の場合に用いる係数のことと仮定しますと、特定第一種指定化学物質でなければ、元素換算して、1質量%未満であれば、該当しないこととなります。該当しないのであれば、SDSの提供義務及びラベルによる表示の努力義務はありません。
(2) 塩化亜鉛は水溶性でありSDS及びラベル提供の対象物質ですが、酸化亜鉛は不溶であり対象外となります。
金属化合物の換算係数及び水溶性化合物の判断には、物質群構成化学物質の例(マニュアルⅢ-4-2-8 356~361ページ)を参考にしてください。
PRTR排出量等算出マニュアル/4-2-2 対象物質に関連する情報 その2(PⅢ-294~PⅢ-361)(PDF形式:3,101KB)PDFファイル
(3)含有率は水溶液中の金属の濃度(質量%)を有効数字2桁で記載してください。結晶水も含めた水和物としての量ではなく、金属元素に換算した量を記載してください。

問22 (硫酸銅を含む飼料)
飼料の成分に硫酸銅などの銅化合物が含まれていますが、SDSの提供やラベルによる表示を行う必要はありますか。他の銅化合物が複数混合されている場合は合算して判断するのでしょうか。

答 化管法では「銅水溶性塩(錯塩を除く)」(物質番号272)が対象物質で、硫酸銅は該当します。飼料中に銅水溶性塩が1質量%(銅に換算)以上含まれていれば、SDS提供の義務やラベルによる表示の努力義務があります。また、他の銅水溶性塩も複数あれば、それらを合算し、1質量%以上あれば対象になります。

問23 (対象物質のポリマーについて)
当社は未使用の紙おむつを紙おむつ製造メーカーから引き取って、 粉砕・破砕して、ポリマー(粉末状)、パルプ(綿状)、ビニル等に分別して出荷しています。この場合、SDS及びラベルの提供義務はありますか。

答 指定化学物質等としてポリマーは指定されていません。例えば、塩化ビニルモノマーは物質番号94「クロロエチレン」の別名で対象物質ですが、ポリ塩化ビニルすなわち塩化ビニル樹脂は対象物質ではありません。 また、酢酸ビニルモノマー(物質番号134)とポリ酢酸ビニルとの関係も同様です。ポリマーに未反応のモノマー(対象物質)が残存している場合がありますが、通常は微量です。製品に至っては樹脂そのものと考えてよいでしょう。 ただし、それらやポリマー粉末等の中に指定化学物質である未反応モノマー、可塑剤、安定剤や、難燃剤などが1質量%(特定第一種指定化学物質は0.1質量%)以上含有されている場合は、SDSの提供義務及びラベルによる表示の努力義務があります。なおペレットの樹脂等の成形された樹脂については、他の事業者に提供された後、加工の過程で溶融する場合や、粉状又は粒状の加工くずを発生する場合等、対象物質が揮散するような場合には、SDSの提供義務及びラベルによる表示の努力義務があります。

問24 (はんだ)
コンピューター等に使用されるチップコンデンサー(抵抗)を製造して出荷しているが、このコンデンサーの足の部分にはんだ付けのためのはんだが付着しており質量的に1%を越える場合SDS及びラベルの提供は必要でしょうか。

答 出荷先ではんだ付け作業に使用するはんだであって、鉛をチップコンデンサー全体の1質量%以上含有している場合には、取扱いの過程で液状となることからSDSを提供するとともにラベルによる表示に努めていただく必要があります。なお、既にはんだ付けされた製品であり、事業者による取扱いの過程で「固体以外の状態」にならない製品については、SDS及びラベルの提供は不要です。

問25 (ガソリン)
ガソリンを譲渡等する場合、SDS及びラベルの提供義務があるのでしょうか。

答 通常のガソリンは、ベンゼン(特定第一種指定化学物質)を0.1質量%以上、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ノルマル-ヘキサン、1,2,4-トリメチルベンゼン(プレミアムガソリンでは1,3,5-トリメチルベンゼンも)を1質量%以上含有しておりますので、事業者から事業者へ譲渡する時までに、SDSの提供義務及びラベルによる表示の努力義務があります。含有量は製造メーカーにより異なりますので、直接製造メーカー等にお問い合わせください。

問26 (トナーやインク製品)
(1)カートリッジタイプ、(2)ボックスタイプ、(3)ボトルタイプの3つのタイプのトナーやインク製品は、SDS及びラベルの提供義務があるのでしょうか。

答 指定物質を1質量%以上(特定第一種指定化学物質の場合は0.1質量%以上)含む製品であれば、内容物が、粉・液体又は蒸気であることから、対象製品から除外する要件としての「事業者が取り扱う過程において固体以外の状態にならないもの」とはみなせません。
冷蔵庫のフロンやコンデンサーの充填剤とは異なり、トナーは密封されていても内容物が機械に移動して内容物が減少していく点や、容器の取り扱いによっては内容物が漏出する危険・可能性があることから、「対象物質が密封された状態で取り扱われる製品」とはみなせません。また、「主として一般消費者の生活の用に供される製品」でなければ、対象製品の除外要件を満たさないことから、SDS提供義務及びラベルによる表示の努力義務のある対象製品と考えます。

問27 (サンプル)
研究用サンプルを他事業者の研究所に無償提供する場合(年間1トン未満)SDS及びラベルの提供義務はあるのでしょうか。

答 譲渡の際、有償無償は関係ありません。また、SDS及びラベルの対象事業者は、PRTR対象事業者とは異なり、対象業種、従業員数及び年間取扱量の裾切りはありませんので、取扱量が1トン未満であっても、対象物質を1質量%以上(特定第一種指定化学物質の場合は0.1質量%以上)含有する場合には、SDSの提供義務及びラベルによる表示の努力義務があります。 したがって、指定化学物質等を、研究用サンプルとして他事業者の研究所に無償提供する場合(年間1トン未満かどうか関係なく)、譲渡先の事業者にSDSを提供するとともにラベルによる表示に努めていただく必要があります。なお、指定化学物質等については、対象製品の要件である含有率や形状等が勘案されます 。

問28 (分解して対象物質が生成される製品)
接着剤としてブロックドイソシアナートの水分散体の輸入販売を行っております。化学組成は、カプロラクタムブロックドイソシアネートの50%水分散体で、この物質自体は対象物質には指定されておりませんが、ユーザーで使用される場合、加熱されブロック剤として使用されているカプロラクタムが解離することによりイソシアネートの反応が始まります。この場合、SDSの提供義務及びラベルによる表示の努力義務はあるのでしょうか。

答 製品を提供する時点で、「イプシロン-カプロラクタム」(物質番号76)の存在がなければ、SDS及びラベルの提供は必要ありません。但し、ユーザーで使用する際、化管法指定化学物質のイプシロン-カプロラクタムが必ず放出されるので、SDS、又はその旨記載の取扱説明書及びラベルの提供が望まれます。

問29 (固体状の製品(固形物))
SDS及びラベルを提供しなくともよい製品として「固形物」が指定されていますが、熱を加え一部溶融して加工する製品(例 : 溶接して使用するクロム、ニッケル合金製の管)はSDS及びラベルの提供義務が発生しますか。

答 固形物(「固体以外の状態にならず、かつ、粉状又は粒状にならない製品」)とは、事業者による取扱いの過程で溶解・溶融・蒸発をせず、また、粉状や粒状となって環境中に排出されないもののみであるため、熱を加え一部溶融して加工する製品のケース(切削、研磨加工、溶接等を行う加工用原材料となる場合も同様。)ではSDSの提供義務及びラベルによる表示の努力義務がかかります。 例えば、塩ビパイプ、ゴム部品(ゴムパッキンなど)、配線コード、ホース、断熱材などのように、購入後に溶融等加工又は切断・研磨等を行って切削屑などが発生するような製品の場合は化管法上、SDSの提供義務及びラベルによる表示の努力義務の対象となります。

問30 (固体状の製品(スポンジ))
弊社は、工業用の吸水スポンジを製造販売しています。乾燥時は硬いですが、ユーザーで使用する場合は、吸水しますので柔らかい状態です。また、製造時の反応は樹脂とホルマリンとの反応物で、微量ホルマリンが残留する可能性が考えられます。この場合、SDS及びラベルの提供が必要でしょうか。

答 一般に、吸水スポンジは、化管法施行令第5条第1項第1号で規定する事業者による取扱いの過程において固体以外の状態にならず、かつ、粉状又は粒状にならない製品であると解釈されますので、製品の除外要件に該当し、対象製品ではないと判断します。ただし、仮にホルマリン等が残留し、放出されることが明らかな場合には、除外要件には該当しないと考えられますので御留意ください。

問31 (固体状の製品又は密封された製品)
用具中のある部分に対象物質が1質量%(特定第一種指定化学物質は0.1質量%)以上含まれる製品や計測機器中の水銀ランプなどはSDS及びラベル提供の対象となるのでしょうか。

答 溶出しないもの又は漏出しないよう処理を施していたり、割れたりしなければ密封された状態で取り扱われる製品(例:バッテリーやコンデンサー、冷凍冷蔵庫のフロンガス)又は、固体の製品に相当し、対象製品の除外要件に該当するため、対象製品ではありません。

問32 (固体状の製品(成型品、プラスチック製品))
フタル酸ビス(2-エチルへキシル)を含む軟質塩化ビニルを押し出した成型品をメーカーから購入し、それを当社製品の部材として使用したものを、販売しているのですが、こういった場合は、成型品を購入しているメーカーからSDS及びラベルは提供されるものでしょうか。

答 御社では成型品を購入されるとのことですので御社内の工程で固体以外の状態にならなければ、対象製品から除外されます。
したがって、成型品を販売しているメーカーにSDSの提供義務及びラベルによる表示の努力義務はございません。

問33 (めっき加工された製品(塗装した製品))
ニッケル及びクロムをめっきとして製品に含有している場合、SDS及びラベルの提供義務はありますか。

答 メッキ工程を行う事業者は、その工程で環境への排出の可能性があり、PRTR対象事業者ですが、溶融や電解によりメッキした後の製品については、その後の取り扱いの過程(他の事業者で行うものも含む)で溶融等により固体以外の状態にならなければ対象製品ではないため、SDSの提供義務及びラベルによる表示の努力義務はありません。塗装した製品も同様でSDSの提供義務及びラベルによる表示の努力義務はありません。

問34 (密封された製品(発泡剤))
あるメーカーから硬質ポリウレタン原料を購入して自社の工場内で発泡して製品化しています。これにはフロンHCFC-141b(第一種指定化学物質)を含んでいます。この場合、当社としてはSDS及びラベルの提供義務はあるのでしょうか。

答 フロンは、発泡の際のガスとして使用されているとすれば、厳密には発泡体の内部にそのままの形で残留していると考えられますが、密封している及び固体化しているとしてSDS及びラベルの提供義務がないと考えます。但し、発泡体のユーザーがそれを切断するなどの加工を行うような製品であればSDSの提供義務及びラベルによる表示の努力義務があります。

問35 (天然物(珪藻土))
中国内モンゴル産の珪藻土を日本のある建材メーカーへ輸入しようとしております。
建材メーカーよりSDS及びラベルの提供依頼があったのですがその珪藻土メーカーはSDS及びラベルを作成しておりません。天然物を袋に詰めた程度の商品ですが、このような輸入天然商品も提出義務があるのでしょうか。

答 御指摘のような珪藻土は、自然に存在したものを採取して何ら加工を行っていないものであり、工業プロセスを経たものとは考えられないことから、化管法上の「製品」には該当せず、SDSの提供義務及びラベルによる表示の努力義務はありません。

問36 (石炭)
石炭については、SDS及びラベルの対象製品になるのですか。また、石炭は積み地(海外)で洗炭(水洗い)し輸入する場合と未洗の場合その他として積地にてサイジング(石炭の粒度を揃える)する場合とがあります。

答 石炭は、工業プロセスを経た後にできる製品であり、天然物ではなく、製品として定義されるため、石炭に第一種指定化学物質あるいは第二種指定化学物質が1質量%(特定第一種指定化学物質は0.1質量%)以上含有している場合、SDSの提供義務及びラベルによる表示の努力義務が生じます。

問37 (一般消費者用製品の定義)
「主として一般消費者の生活の用に供される製品」の定義をお教えください。

答 家庭用洗剤や殺虫剤など、専ら家庭生活に使用されるものとして、容器などに包装された状態で流通し、かつ、小売店やホームセンターなどで主として一般消費者を対象に販売されているものを指します。ただし、毛染め液、洗剤や殺虫剤などであっても、専ら業務用として事業者(美容院なども含む)向けに販売していることが明らかな場合、指定化学物質を規定量以上含有していれば、SDSの提供義務及びラベルによる表示の努力義務があります。

問38(ホームセンターで販売される業務用製品)
業務用と表示されている洗剤等をホームセンター等の店舗で販売する場合、SDS及びラベルの提供は必要ですか。

答 製造事業者等が業務用として製造又は輸入している洗剤等であっても、その製品の販売形態等から判断して、一般消費者がホームセンター等の店舗等で容易に購入可能で、一般家庭でも広く使用できるような製品である場合には、主として一般消費者の生活の用に供される製品としてSDSの提供義務及びラベルによる表示の努力義務はありません。

問39(殺虫剤)
医薬品、医薬部外品の防疫用殺虫剤(衛生害虫であるハエ、蚊、ゴキブリ 駆除用の殺虫剤)を製造・販売しておりますが、SDS及びラベルの提供義務はあるのでしょうか。

答 対象製品の除外要件に、「主として一般消費者の生活の用に供される製品として、容器等により包装され、一般消費者向けの表示がなされているもの」があり、一般消費者向け殺虫剤又は防虫剤であれば、SDSの提供義務及びラベルによる表示の努力義務はありません。

問40(金属部品)
金属部品で構成されたバルブを販売しており、石綿入りガスケットが部品として組み込まれています。ガスケット質量中の石綿は約60%ですが、全体製品(バルブ)の質量の0.1%未満です。製品を分解しガスケット部品を取り扱うことがある場合のSDS及びラベルの提供義務の有無及び、製品を分解しガスケット部品を取り扱うことが無い場合のSDS及びラベルの提供義務の有無をどうなっているのでしょうか。

答 前者はSDSの提供義務及びラベルによる表示の努力義務がありますが、後者はSDSの提供義務及びラベルによる表示の努力義務はありません。

問41 (廃棄物)
廃棄物を委託する際に委託先に対してSDS及びラベルを提供する必要があるのでしょうか。

答 化管法上廃棄物は製品ではないため、指定化学物質等(「指定化学物質」+「それを含有する製品」)に含まれないことと定義されておりますので、廃棄物処理を委託する際にSDSの提供義務及びラベルによる表示の努力義務はありません。

問42 (再生資源)
当社は、非鉄金属製品製造業であり、製造過程でめっき液廃液や汚泥の中に第一種指定化学物質を含む物があり、廃棄物ではなく、有価で再生資源として提供する場合は通常の製品と同じくSDS及びラベルを提供するのでしょうか。

答 化管法上指定化学物質等(対象製品)から「再生資源」は除外されています(化管法施行令第5条及び第6条)ので、再生資源を販売する際にSDSの提供義務及びラベルによる表示の努力義務はありません。 なお、再生資源を使った製品(再生品)については、問43をご参照下さい。

問43 (再生品)
再生資源を譲り受け、加工し、再生品にして提供する場合、SDS及びラベルの提供は必要でしょうか。

答 化管法上、廃棄物又はリサイクル物として回収する場合は、SDSの提供義務及びラベルによる表示の努力義務はありませんが、再生品(再生資源を原料として製造した製品)については、対象物質の含有率及び製品の形状等によってSDSの提供義務及びラベルによる表示の努力義務がある場合がありますので、製品の形状等を御確認ください。 その場合SDS等の作成にあたっては、既存の成分情報がなくても、産業廃棄物の種類がある程度限定されれば成分を予測できると思われるので、測定等で含有率を把握するなどによりご対応頂くことになります。
なお、再生プラスチックを原料としたパレットのように「固有の形状」を有し、使用の過程で「それ以外の形状(粉状又は粒状)にならない製品」は、SDSの提供義務及びラベルによる表示の努力義務の対象外です 。

問44 (製造工程で使用した対象物質の記載の要否)
顧客から、当社の製品に対して「第一種指定化学物質」を原材料又は工程上で使用しているか質問されています。製品中には対象物質は含まれていないのですが、原材料又は工程上で使用している場合についても、SDSの提供やラベルによる表示をしなければならないのでしょうか。

答 化管法では、譲渡する製品中に対象物質が規定含有率以上含まれている場合に、SDSの提供義務及びラベルによる表示の努力義務を課しており、原材料又は工程上で使用している化学物質についての情報の提供は義務付けていません。

問45 (接着剤を使用した加工品のSDSの提供及びラベルによる表示)
化管法対象物質を含む接着剤を使用して加工品を作っています。接着剤のSDSやラベルによる表示は購入先から入手していますが、加工品を出荷する際のSDS及びラベルによる表示はどのように考えれば良いでしょうか。

答 出荷する加工品(製品)中に資材の接着剤がどのような状態で含まれるかが判断の基準となります。製品中の含有率が1質量%(特定第一種指定化学物質の場合0.1質量%)未満の場合や、出荷先での取扱いの過程で環境中に排出されないような固形物になっている場合は、SDSの提供やラベルによる表示は不要です。

問46 (工作機械に内蔵された潤滑油等のSDSの提供及びラベルによる表示)
工作機械メーカーです。製品は油圧作動油、潤滑油等が機械に内蔵又はタンクに密閉された状態で出荷していますが、出荷時にSDSの交付やラベルによる表示が必要でしょうか。 なお、油圧作動油は2~3年ごとに交換され、潤滑油は使用により消耗するため、客先で随時補充されますが、客先では、これら油類を別の油類販売店から購入しています。

答 SDSを提供すべき又はラベルによる表示をすべき製品かどうかを考える場合、油類中に含まれる指定化学物質の量が製品中(機械全体)にどの程度含まれるかが基準になります。よって、工作機械全体の1質量%(特定第一種指定化学物質は0.1質量%)以上の対象物質が含まれていない場合には、SDSの提供義務やラベルによる表示の努力義務はありません。 なお、お問い合わせの製品は、密封された状態で取り扱う製品には該当しません。

問47 (輸入繊維製品中のホルムアルデヒド)
繊維製品(原反)を輸入しています。加工の際、一般にホルムアルデヒドが使われますが、製品中の残留量が少なければSDSやラベル表示は不要と考えてよいでしょうか。開発途上国からの輸入なので、先方では使用している物質や残留量などのデータを持っておらず、SDSを要求しても対応できない状況です。

答 ホルムアルデヒド(物質番号411。特定第一種指定化学物質。)の場合、化管法では製品中に0.1質量%以上含まれていれば取引先事業者へSDSの提供義務やラベルによる表示の努力義務があります。残留量が不明であれば、ご自分で試験してみることも考えられます。なお、直接消費者へ販売する製品については、SDSの提供義務やラベルによる表示の努力義務はありません。

(4)作成方法について

問48 (SDS及びラベルの作成方法)
SDS及びラベルを作成したいのですがどうしたらいいですか。参考になる書籍や指導等を行っている団体等ありましたら教えてください。

答 SDS及びラベルによる情報伝達の標準として、JIS Z7253「GHSに基づく化学品の危険有害性情報の伝達方法-ラベル,作業場内の表示及び安全データシート(SDS)」 が発行されており、日本工業標準調査会(JISC)での閲覧及び財団法人日本規格協会(JSA)での購入が可能です。SDS省令ではSDSやラベルの作成に際しては、当該JIS Z7253に適合した方法により行うことが努力義務化されていますので、ご参照ください。

なお、職場のあんぜんサイト(厚生労働省)では、GHS対応のモデルラベル及びモデルSDSを公開しておりますので、ご参照ください。
職場のあんぜんサイト(厚生労働省)外部リンク

GHS分類については、JIS Z7252「GHSに基づく化学物質等の分類方法」に規定されているほか、関係省庁連絡会議により「GHS分類ガイダンス」が作成・公開されています。また、政府によるGHS分類結果が、独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)のホームページや「化学物質総合情報提供システム(CHRIP)」にて公開されています。政府によるGHS分類結果の詳細については問50をご参照ください。
「GHS分類ガイダンス」(関係省庁連絡会議:作成)
「政府分類結果」(関係省庁GHS関係各省庁の事業で分類が実施された物質のリスト)外部リンク
「化学物質総合情報提供システム(CHRIP)」外部リンク

また、記載等の具体的詳細について知りたい場合、一般社団法人日本化学工業協会作成の「GHS対応ガイドライン-ラベル及び表示・安全データシート作成指針-」が一般財団法人日本規格協会(JSA)から発行されていますので参考にしてください。

問49 (SDSやラベルに関する3つのJIS(Z7250、Z7251、Z7253)の関係について)
2012年3月、従来2つに分かれていたJIS(SDSに関するJIS Z7250及び表示に関するJIS Z7251)が廃止され、新たに情報伝達のJIS Z7253として公布されたが、JIS Z7253は、従来のJIS Z7250及びJIS Z7251とどのような違いがあるのでしょうか。

答 今回、GHSに基づく情報伝達が、事業者によって円滑に行われるよう、情報伝達方法の共通基盤として、従来のSDSのJIS(JIS Z7250)と表示のJIS(JIS Z7251)が統合され、新たにJIS Z7253が制定されました(平成24年3月25日制定)。また、JIS Z7253への統合に際しては、新たに作業場内表示に関する内容や、ラベルやSDSによる情報伝達手順に関する記載が追加されたほか、最新の国連GHS文書(第4版)に対応した修正が行われました。これにより、新しいJIS Z7253に基づいて情報伝達を行えば、 基本的にGHSに準拠した法令の要求に対応することが可能となりました。 なお、暫定措置として、2015年12月31日までは、JIS Z7250:2005又はJIS Z7250:2010に従って作成したSDS、JIS Z7251:2006又はJIS Z7251:2010に従って作成したラベルでもよく、2016年12月31日までは、JIS Z7250:2010に従って作成したSDS、JIS Z7251:2010に従って作成したラベルでもよいこととなっています 。

問50 (分類に必要な有害性情報の入手方法)
分類に必要な情報はどこで得られるのでしょうか?

答 国内でSDSの提供が求められる三法(化管法、労働安全衛生法及び毒物及び劇物取締法)でSDSの提供やラベルによる表示が規定されている物質については、国がGHSに基づいて分類を行い、その結果を独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)のホームページから公表しています。また、政府によるGHS分類結果は、NITEが提供する「化学物質総合情報提供システム(CHRIP)」においても、該当物質の詳細結果画面で確認することができます。
「政府分類結果」(関係省庁GHS関係各省庁の事業で分類が実施された物質のリスト)外部リンク
「化学物質総合情報提供システム(CHRIP)」外部リンク

ただし、この分類結果は、GHS関係省庁連絡会議において策定したGHS分類マニュアルに従い、GHS関係省庁連絡会議が、収集したデータに基づいて分類した結果であり、あくまでも「分類結果の参考」です。事業者がSDSを作成したり、ラベル表示を行う場合には、政府によるGHS分類結果や、事業者が“信頼性が高い”と判断する外部試験データ、自社データ等のいずれを用いてもかまいません。 また、それ以外の物質については、試験データ等があればそれらを基に、GHS又は上記GHS分類マニュアルを参考に分類を行うことができます。

問51 (有害性情報が得られない場合の記載方法)
SDSの作成の際に、有害性情報が得られない場合、不明或いはデータなしとして構わないですか。

答 有害性情報が得られない場合でも、いずれの項目も不明とするのではなく、独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)のホームページや「化学物質総合情報提供システム(CHRIP)」にて公開されている政府によるGHS分類結果等を活用するなどして、有害性情報を記載してください。
「政府分類結果」(関係省庁GHS関係各省庁の事業で分類が実施された物質のリスト)外部リンク
「化学物質総合情報提供システム(CHRIP)」外部リンク

また、十分調査した結果、分類の判断を行うためのデータが得られなかった場合、新たな試験を行う必要はありませんが、分類した結果いずれの有害性区分にも該当しなかったのか、情報が得られず分類できなかったのかをSDSにて明確にすることが望まれます。このため、GHS関係省庁連絡会議において策定したGHS分類ガイダンスでは、以下のように区別して記すこととしています。
「分類できない」・・・データなし、データ不足
「分類対象外」・・・例えば常態で固体のものに対しての可燃性気体のハザード区分
「区分外」・・・分類した結果、GHS区分に該当しなかった
「GHS分類ガイダンス」(関係省庁連絡会議:作成)

問52 (混合物の有害性情報等の記載方法)
SDS及びラベルに記載する化学物質についての情報は単一物質としてのものを記入してもよいのでしょうか。例えば、物理化学的性質、安定性、有害情報等は単一物質としての情報は混合物とは異なるはずだが単一物質としての情報でよいのでしょうか。

答 SDS、ラベルともに、原則、製品自体の情報について記述することとなっております。ただし、SDSの記載項目のうち、物理的及び化学的性質、安定性及び反応性、有害性情報、環境影響情報については、混合物としての情報がない場合には、個々の成分情報を記載することが望まれます。また、ラベル及びSDSの「有害性情報の要約」の項目については、GHSに基づく分類方法(JIS Z7252)に従って行った製品自体の分類、ラベル要素を記載することが求められます。 なお、全成分又は一部の成分に関するデータが利用できる場合の混合物の分類基準については、JIS Z7252(GHSに基づく化学物質等の分類方法)で分類方法が解説されていますので、ご参照ください。 また、「組成、成分情報」の欄には、製品中に1質量%以上(特定第一種指定化学物質の場合は0.1%質量以上)含まれる対象物質全部の成分名と含有率を記載してください。

問53 (混合物の危険有害性は一番危険な物質で代表できるか)
界面活性剤を使った洗剤を製造しています。例えば、僅かながら苛性ソーダのようなものが含まれているような場合、安全をみて「一番危険な物質」についての有害性で書いていますが、それで良いでしょうか。本来は当該製品そのもので試験した結果に基づいて書くべきなのは知っていますが、製品そのものでの安全性試験は費用や時間がかかり、実施できません。

答 「一番危険な物質」についての有害性で書くというやり方は、その製品が成分中の最も危険な物質だけで出来ているかのような情報になり、必ずしも適切ではありません。また、有害性の種類ごとにどの成分が「一番危険な物質」かが変わってくることも考えられます。そのため、SDS、ラベルともに、原則、製品自体の情報について記述してください。 ただし、混合物としての情報がない場合には、SDSの記載項目のうち、物理的及び化学的性質、安定性及び反応性、有害性情報、環境影響情報については、個々の成分情報を記載することが望まれます。また、ラベル及びSDSの「有害性情報の要約」の項目については、GHSに基づく分類方法(JIS Z7252)に従って行った製品自体の分類、ラベル要素を記載することが求められます。 なお、全成分又は一部の成分に関するデータが利用できる場合の混合物の分類基準については、JIS Z7252(GHSに基づく化学物質等の分類方法)で分類方法が解説されていますので、ご参照ください。

問54 (輸入品についてのSDS及びラベルの作成方法)
指定化学物質等を輸入して、通関後そのまま客先へ直送することを考えています(在庫販売は致しません)。当然のことながら、海外のメーカーの用意するSDS及びラベルは英文であり、作成者もそのメーカーとなっています。これをそのまま客先に渡すことは何か問題あるのでしょうか。もし日本語版が必要ということであれば、その文責は誰になりますか。

答 化管法及びJIS Z7253では、SDS及びラベルで提供する事項については、邦文(日本語)で記載することと規定しておりますので、そのまま転売する場合でも、日本語に訳していただく必要があります。また、SDS及びラベルを提供する事業者の名称、住所、担当者の連絡先は、御社の記載が必要です。
なお、化管法におけるSDS提供義務等は指定化学物質等を提供する事業者にあるため、御質問のような場合は、御社にSDSの記載内容の文責があることとなります。
また、SDSの記載項目等については、国際的にはISO 11014-1と国連GHS文書で、国内ではJIS Z7253 において標準化されておりますが、JIS Z7253はISO及び国連GHS文書に基づき作成されたものであるため、原則そのまま翻訳していただいて構いません。
ただし、化管法の対象物質を含有する製品の場合、「3.組成及び成分情報」に記載する対象物質の含有率については、有効数字2桁で記載する必要があります。
また、「15適用法令」の項目は輸出国の適用法令を翻訳するのではなく、日本国内の適用法令を記載する必要があります。その他、各国において、例えば、項目の要、不要のような多少の違いがありますので、この点については、各国の法令の要件を御確認ください。

問55 (英文の雛形の有無)
SDS及びラベルの作成に関しまして、英文の雛型などありますか。

答 化管法で規定するSDS制度(SDSの提供義務及びラベルによる表示の努力義務)では、記載すべき事項は邦文で記述することとなっており、御指摘のような英文の雛形等はございません。なお、SDS及びラベルに関する制度は各国それぞれの法律に基づくものがありますので、輸出をされる場合には輸出先の法令の要件を御確認ください。

問56 (法令名の記載方法)
法令名をSDSに記載する場合に「化学物質管理促進法」や「PRTR法」等の表現を使用することは可能ですか。

答 原則、正式な法律名を記載することとなっておりますが、「特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律」に関しましては、「化学物質排出把握管理促進法」又は「化管法」と記載してもよいこととしております。

問57 (不適切な成分名の表記)
購入した塗料シンナーに添付されたSDSの成分名には低沸点芳香族ナフサとだけ書いてありますが、SDSの書き方としてはこれでも良いのでしょうか。

答 化管法では指定化学物質を1質量%以上(特定第一種指定化学物質は0.1質量%以上)含有する場合はその物質名(政令名称)、含有量等を記載することになっております。シンナーの購入先に問い合わせて、指定化学物質含有の有無を確認してください。対象物質が規定量以上含まれている場合は、その物質名等の記載は必須です。

問58 (化学物質の名称の記載方法)
例えば、「モリブデン酸ナトリウム」を含有する製品の場合、「SDS省令第3条第1項第1号イ(2)及び第5条第1項第1号イ(2)」に定める「名称」とは、下記のいずれでしょうか。
○第一種指定化学物質の金属類を含有する製品のSDS及びラベル記載内容
(A)「モリブデン酸ナトリウム」
(B)「モリブデン及びその化合物」

答 化管法施行令別表第一に対応する(B)となりますが、併せて(A)のような情報提供をすることが望ましいと考えます。
(B)の記載をした場合、含有率は、金属換算したモリブデン自体の含有率を記載する必要があります(元素等の換算係数又は換算値も併記が望ましい)。

問59 (対象物質の「名称」と「号」の番号の記載方法)
SDSにおいて、指定化学物質の「名称」に加えて「号」の番号まで記載する必要はありますか。

答 従前は、SDS省令第3条第1項第1号ア(1)で第一種指定化学物質又は第二種指定化学物質の名称を、第1号ア(2)で 化管法施行令別表第一又は別表第二における該当する号の番号を、提供しなければならない情報と規定しておりましたが、省令の改正(平成24年4月20日公布)によって、号の番号は記載事項から削除されました。したがって、指定化学物質の名称のみの記載で十分であり、号の番号の記載は必須ではありません。ただし、任意の記載を妨げるものではありません。

問60 (化学物質についての情報(含有率が少量の場合))
対象物質の含有量が少量であるため、製品自体の特性と対象物質の特性が異なる場合の表示はどうすべきですか。

答 原則、製品自体の情報(データ)について記載することになっています。
ただし、それがない場合や、製品自体のデータに意味がないと考えられる場合(製品が化学物質の混合物でない場合等)は、含有化学物質(単一物質)についてのデータで代替することも認めています。

問61 (含有率の表記方法(法令の規定))
指定化学物質等の含有率を有効数字二桁で記載するようですが、これは法令等で決められているのでしょうか。

答 化管法における含有率の規定であり、SDS省令第4条第3項において規定されております。

問62 (含有率の表記方法(10%未満の場合))
含有率は有効数字二桁記載とのことですが、10%未満のものも有効数字二桁としなければならないのですか。1.2%など。

答 御質問のとおりです。含有率については、10質量%未満であっても、有効数字二桁で記載します。

問63 (含有率の表記方法(幅表記について))
当該製品に対する指定化学物質量の割合は、有効数字二桁とありますが、割合に幅がある場合、次の記載をしてもよろしいでしょうか。例)10~15%

答 製品中の対象物質の含有率の記述方法は、有効数字二桁での記述を義務付けております。したがって、このような場合、平均値、中央値、代表値などにより、有効数字二桁を算出し、算出根拠の説明を追加記述してください(毎日ブレンドする比率が変わり成分が一定していない場合や、製品のロットによってカットオフ値を超えるものと下回るものがある場合も同様)。 なお、管理幅がある場合には、その旨を2桁表示したものに付記しても差し支えありません。
(例) 12%(平均値) 《10%~15%》
10~15%  『12%』(平均値)
また、輸入品の場合、SDSの提供義務及びラベルによる表示の努力義務は、国内の輸入業者に対してかかりますので、海外の事業者からデータの提供がない場合は、御社で含有量を分析する等の対応が必要になってきます。

問64 (含有率の表記方法(具体例について))
化管法の指定化学物質等の割合は、当該割合の上位二桁を有効数字として算出した数値により記載するものとするとありますが、この有効数字として算出した数値の具体例をお教えください。
労働省令では、10%単位の範囲での記述で良かったのですが(名称等を通知すべき有害物)、労働省令との整合性はどうなっていますでしょうか。
(例)トルエン含有率が13.5%の製品の場合

答 含有率の表記は、化管法は質問の通り、当該割合の上位二桁を有効数字として算出した数値です。一方、労働安全衛生法では、幅表示となっております。
化管法では、「製品を譲渡又は提供される事業者に対し、化学物質の管理やPRTR制度に基づく排出量等の把握・届出を適切に行うことができるよう、必要な情報提供を受ける権利を保障する」というSDS制度の趣旨に照らし、より精度の高い数値が提供されることが望ましいと考えられるため、有効数字二桁での記述を義務付けたものです。
例示された13.5%は四捨五入して14%との記載となります。
記載方法など、法律によって差がある場合がありますが、法令毎にSDSを作成するのではなく、当該化合物の各適用法令のいずれにも合致したSDSを一枚作成すればよいものと考えております。

問65 (検出限界について)
タルク中に含まれる石綿について、X線回折分析法で測定を行ったところ、石綿は検出されなかったが、検出限界値が0.1%を上回っている場合、SDSにはどのように記載すればよいでしょうか。

答 タルク中の石綿含有に関するSDSへの記載については、X線回折分析法等適切な分析方法で分析した結果をSDSに記載することとし、併せて、当該分析方法の検出下限値を記載してください。
なお、分析技術の情報収集に努め、より精度の高い分析方法が実用化された場合には、当該高精度分析方法により分析し直すようにしてください。

問66 (GHSの危険有害性項目(28項目)全ての記載が必要か)
GHSでは28項目の危険有害性が示されていますが、化管法のSDSではこれらの全てについて分類が必要なのでしょうか。

答 化管法のSDSの作成に際しては、GHSに基づくJIS Z7253に適合した方法で行うことを努力義務としており、当該JISにおいては28項目の危険有害性についてその分類結果を示すことが求められています。よって、GHSの趣旨も踏まえ、可能な限り全ての項目の情報を集め分類することが望ましいと考えられます。
ただし、分類をしない特定の項目がある場合には、分類した結果いずれの有害性区分にも該当しなかったのか、情報が得られず分類できなかったのかをSDSにて明確にすることが望まれます。このため、GHS関係省庁連絡会議において策定したGHS分類ガイダンスでは、以下のように区別して記すこととしています。
「分類できない」・・・データなし、データ不足
「分類対象外」・・・例えば常態で固体のものに対しての可燃性気体のハザード区分
「区分外」・・・分類した結果、GHS区分に該当しなかった
「GHS分類ガイダンス」(関係省庁連絡会議:作成)

問67 (SDSへのGHSラベル要素(絵表示等)記載の必要性)
SDSにGHSラベル要素(絵表示等)は必要でしょうか。

答 化管法に基づくSDS制度では、SDSにより提供しなければならない16項目について、JIS Z7253に適合する方法で記載することを努力義務としております。 JIS Z7253では、GHSラベル要素(絵表示等)は「危険有害性の要約」の項目に含まれることとしており、GHS分類区分に該当する場合にはGHS分類及びGHSラベル要素(絵表示又はシンボル、注意喚起語、危険有害性情報及び注意書き)を「危険有害性の要約」の項目に記載することとされています。

問68 (他法令の官報公示整理番号はどの項目に記載するか)
SDSに記載の官報公示整理番号についてお尋ねします。例えば2-プロパノールの場合、化審法;(2)-207、安衛法;- となっていますが、これらは「適用法令」に記載するのでしょうか。

答 JIS Z7253では、「組成及び成分情報」として、化審法や労働安全衛生法に基づく官報公示整理番号を記載することが望ましいとされていますので、これらの番号は「組成及び成分情報」の項に記載してください。一方、「適用法令」については、SDSの提供が求められる国内法令の名称を記載するほか、その法令に基づく規制に関する情報及びその他の適用される法令の名称を含めることが望ましいとされていますので、例えば「労働安全衛生法 第一危険物(引火性の物)」や「消防法 第4類危険物」等の情報を記載することが適当と考えられます。

問69 (輸送上の国連番号、国連分類の記載方法)
「輸送上の注意」の項目で、『国連番号』や『国連分類』の記載は必須でしょうか。どのように調べればよいでしょうか。

答 JIS Z7253では、「輸送に関する国際規制によるコード及び分類に関する情報を含めなければならない」、「次の情報(国連番号等)を記載することが望ましい」となっています。なお、これらの情報については、「危険物船舶運送及び貯蔵規則(国土交通省海事局検査測度課監修)」に掲載されているほか、純物質については「化学物質総合情報提供システム(CHRIP)」でも調べられますのでご参照ください。
「化学物質総合情報提供システム(CHRIP)」外部リンク

問70 (添付文書にSDSに相当する記載が既にある場合)
医薬品の場合は添付文書として多くの情報を提供するものを製品に添付しており、SDSに相当するものと考えますが、この場合SDSを作成する必要はあるのでしょうか。

答 添付文書がSDSで必要とされる記載項目を満たしていなければ、SDSを別途作成する必要があります。記載の方法についてはJIS Z7253に基づき、SDSを作成・提供することを法令上努力義務としております。

問71 (営業秘密に係る化学物質名の記載方法)
化学物質の記載に関するルールはありますか。この部分は、企業のノウハウに関する部分なので名称は一般名でいいのですか。

答 化管法の場合、SDSに記載する対象物質の名称は、化管法施行令別表第一又は別表第二の名称で記載することとなっております。また、含有率等のその他の必須記載事項についても、記載を省略することはできません。
ただし、営業秘密に関係する部分を別紙として添付したり、対象物質の名称や含有率等を記載した上で相手方と秘密保持契約を結ぶことまでを妨げるものではありません。

問72 (対象物質の含有率が不明(秘密)な輸入製品の含有率の記載方法)
海外からの化学品の輸入を行っています。取引先からは化管法により、含有率が2桁表示のSDSが必要と言われています。どのような物質にSDSが必要なのですか。また、輸入元からは含有率は秘密であるとして情報が得られません。

答 国内で、対象物質又は対象物質等規定量以上含む製品を事業者向けに販売する際には、SDSの提供義務及びラベルによる表示の努力義務がかかります。含有率などの必須記載事項は、秘密事項に相当する場合であっても記載を省略することはできません。この場合、例えば、秘密保持契約を結んで情報を入手し、販売先にも秘密保持契約を結んで提供するなどの対応が考えられます。

(5)提供方法について

問73 (会社情報の提供方法)
磁気ディスク等で情報を提供する場合、会社情報の書き方は特定のシート(会社情報シート)に詳細を記入し、各SDSには社名だけを記入する方法でよいですか。

答 書き方については、省令第4条1項においてJIS Z7253に基づきSDSを作成・提供することに努めることとしております。 なお、JIS Z7253では会社情報として、供給者の会社名称、住所及び電話番号を記載するとともに、緊急連絡電話番号を記載することが望ましいとしています。

問74 (メーカー作成のSDSのコピー提供及びラベルの取扱いについて(卸売業者等の対応))
あるメーカーから購入している商品をそのまま出荷する場合は、そのメーカーが発行したSDSをそのままコピーして販売先へ提出してよいのでしょうか。また添付されたラベルをそのまま用いてよいのでしょうか。メーカーから購入している商品(潤滑油:グリス)を小分けして出荷する場合も同様と考えれば良いのでしょうか。

答 SDSは対象物質及び対象物質を1質量%以上(特定第一種指定化学物質の場合は0.1質量%以上)含む製品を事業者間で取引する際に提供を義務付けられています。従って御社が販売されている商品に対象物質が規定量以上含有されていればSDSが必要となります。業者から購入している製品でも御社がSDSを発行する必要があります。ほとんどの記載内容は、購入元が作成したSDSのコピーが使えますが、SDSを提供する事業者の名称、住所、担当者の連絡先は、御社の記載が必要です。なお、購入元の担当者の連絡先等が記載の必要があれば、SDSを提供する事業者が必要と認める事項(16項目では16.その他の情報)に記載ください。 ラベルについても記載する事業者の情報は同様です。またメーカーから購入している商品(潤滑油:グリス)を小分けして出荷する場合も同様にお考え下さい。

問75 (OEM生産による製造者と販売者の会社情報の提供方法)
メーカーよりOEM供給を受け、それを当社ブランドで販売しておりますが、そのような場合のSDS及びラベルの提供会社の記入部分は、どのようにすべきでしょうか。メーカーの名前を入れるのか、当社の名前を入れるのか。それとも製造と販売を分け2社の名前を入れるのでしょうか。また当社名の場合、社長名で社長印が必要でしょうか。

答 SDS及びラベルには、実際に製品を他の事業者に提供する事業者名(販売者名)で記述することになります。製造者についての情報を追加で記載することは認められていますので、OEM供給元の担当者の連絡先等が記載の必要があれば、SDSを提供する事業者が必要と認める事項(16項目では16.その他の情報)に記載ください。なお社長名、印は不要ですが、事業者の名称の他に住所及び連絡先も必要です。

問76 (多種多様な製品に対するSDSの提供方法(製品一覧の添付等))
当社混合製品には同一化学物質が含有されている多くの製品があります。この場合の情報提供方法として、
(1) 別シートに製品名及び製品コードを記載した製品一覧を提供し、当該同一含有率別の化学物質SDSに多数の(製品名が長く数が多いので)製品名ではなく多数のコードを羅列し「製品名については製品一覧(シート)で確認してください。」と記載する方法でよいのでしょうか。
(2) 上記の方法とは異なるやり方として、同一化学物質含有の場合(例えばすべて1%から5%である場合など)別途製品一覧で含有率を記載して、化学物質SDSにはコードを羅列して「製品名及び含有率は製品一覧で確認してください。」と記載する方法でもいいのでしょうか。

答 (1) 相手方が承諾すれば、それで結構です。
(2) 相手方が承諾すれば、それで結構です。

問77 (反復した取引の際のSDS及びラベルの提供)
特定の譲渡先(顧客)に対して、継続的に同一商品を提供(取引)しております。取引をする毎に、この商品のSDS及びラベルを提供する必要がありますか。

答 SDS省令第6条第2項やJIS Z7253に規定されているとおり、同一の事業者に対し同種の指定化学物質等を継続的に又は反復して譲渡し、又は提供する場合において既に当該指定化学物質等に関する性状取扱情報の提供が行われているときにはSDSの提供を省略してもよいこととされています。
ただし、紛失等の理由で相手方の事業者が再度情報の提供を受けることが必要となった場合等における受領者の権利を保障するため、受領者からSDSの提供の請求があった場合には、再度提供する必要があります。
なお、ラベルについては、JIS Z7253においても反復した取引に関する例外規定はなく、譲渡・提供の都度、ラベル表示による情報伝達に努めていただきますようお願いします。

問78 (ホームページ掲載によるSDSの提供可否)
SDSを提供する際に、製品の説明書などに「SDSはホームページから入手してください。」と明記し、SDSをホームページから入手してもらう方法でも良いですか。また、ホームページに「SDSが欲しい人は○○に請求してください。」と明記し、後で顧客から請求させる方法でも良いですか。

答 法第14条に「指定化学物質等を他の事業者に対し譲渡し、又は提供するときは、その譲渡し、又は提供する時までに、(中略)情報を(中略)提供しなければならない。」とされており、原則としてこのような方法は認められておりません。但し、省令第2条に「(前略)その他の方法であって、(中略)提供する相手方が承諾したものとする。」とされており、提供する相手方が承諾した場合はホームページによる提供も可能です。
また、法第14条2項には「(前略)情報の内容に変更を行う必要が生じたときは、速やかに、(中略)変更後の(中略)情報を(中略)提供するよう努めなければならない。」とされています。ホームページによる提供の場合でも、変更があった場合は、確実に相手方に伝えることが必要です。
なお、SDSについては、化学物質等を譲渡し、又は提供するときまでに提供する必要があることから、後で顧客から請求させる方法は認められません。

問79 (小さな容器におけるラベル表示の方法)
容器包装が微少・小面積のため、ラベル表示が困難な場合、ラベル表示の義務はどのように果たせばいいですか。

答 JIS Z7253において、小容器へのラベル添付が困難な場合、「印刷したタグを容器又は包装に結び付けることによって表示」することを認めており、法令ではJISに準拠した表示を行っていれば努力義務を果たすものとしています。

(6)その他

問80 (SDS及びラベルの要求可否)
指定化学物質等を購入する際に、販売業者(購入元)に対し、SDS及びラベルを要求することができますか。また提供してもらえない場合、どのように対処したら良いでしょうか。

答 第一種指定化学物質又はそれを含有する製品で製品の要件に該当するもの及び第二種指定化学物質又はそれを含有する製品で製品の要件に該当するものを、他の事業者へ譲渡又は提供する際に、SDSの提供義務及びラベルによる表示の努力義務があります。対象物質又は対象物質を規定量以上含有する製品で製品の要件を満たしているものの譲渡提供を受けるのであれば、SDS及びラベルを要求することができます。
また、提供してもらえない場合、製品中に含まれる対象物質の含有率や密封状態の有無などにより、化管法で規定する製品の要件を満たさず提供の義務が無い製品の場合もありますので、相手の事業者に対して提供しない理由をまず明らかにするよう求めてください。このように、明確な理由を示さず提供を受けられない場合は、経済産業省のホームページに設置してある 「SDS目安箱」に相談してください。
なお、法第15条には、SDS提供の義務に違反する事業者に対して、経済産業大臣が勧告することができると定められています。

問81 (SDSやラベルに関する罰則)
SDSやラベルによる表示に関する罰則があれば、教えてください。

答 SDSは提供義務、ラベルによる表示は努力義務です。化管法の場合、法第15条に、SDS提供の義務に違反する事業者に対して、経済産業大臣が勧告することができ、それに従わない場合は、その旨を公表することができると定められています。また、法第16条で、経済産業大臣はSDSの情報の提供に関し報告させることができることとされており、この報告をしなかったり、又は虚偽の報告をした者に対して20万円以下の過料に処することが定められています。(法第24条)

問82 (内容変更の通知義務について)
提供してもらったSDS及びラベルの内容が、知らないうちに変更になることがありました。SDS及びラベルの内容に変更があった場合に旧版を発行したところへの連絡通知の義務はありますか。

答 化管法第14条第2項に規定されているように、指定化学物質等取扱事業者は、提供したSDS及びラベルに関する情報の内容に変更を行う必要が生じたときには、速やかに、当該指定化学物質等を譲渡し、又は提供した相手方に対し、変更後のSDS及びラベルを提供するよう努めることとなっております。

問83 (内容変更の通知義務について2)
SDS及びラベルの内容が変更になった場合、法第14条第2項に基づいて変更後の情報を速やかに提供する必要があると認識しています。原料メーカーから改訂されたSDSやラベルを受け取った場合、何年も前に製品を販売してSDS及びラベルを提供し、その後取引がない顧客に対して、改訂版を提供する必要がありますか。また、作業環境濃度等の数値は変わらなくても、出典の発行年が変わったような場合、その都度「内容の変更」としてSDSやラベルを改訂し、過去にSDS及びラベルを提供した相手に提供し直さなければいけないのでしょうか。

答 少なくとも、御社の該当製品を原料や資材として現在も保有(使用)していると考えられる顧客へは、改訂版を提供する方が良いと考えられます。特に、新たに強い毒性が判明した等の使用上の重要な情報の場合、改訂版を提供すべきと考えます。
なお、出典の発行年が変わったような軽微な変更については、製造物責任等も勘案して、発行者が「直ぐに改訂して再提供しなければならないほどの重要な情報の変更ではない」と考えるなら、改訂の必要はないと思われます。

問84 (対象物質のデータベース)
化管法の第一種及び第二種指定化学物質リストをオンライン検索できるようなサービスはありますか。

答 経済産業省及び独立行政法人 製品評価技術基盤機構(NITE)のホームページを御参照ください。
経済産業省 化管法のページ
独立行政法人 製品評価技術基盤機構(NITE)のホームページ外部リンク

問85 (海外のSDS制度について)
該当製品を米国、欧州に輸出する場合、米国・欧州についても、SDS及びラベルの対象物質なのですか。日本と同様の制度が適用されるのですか。この関係の法令等を調査するHP等ありますか。

答 米国、欧州等、日本と同様にSDSの提供やラベルによる表示に関する規定を定めている国は多数あります。これらの国へ輸出する際には、輸出先のSDSやラベル表示に関する規定に従う必要があります。対象物質や、SDS及びラベルの作成が必要な要件は、国ごとに異なりますのでご注意ください。

米国:OSHA(労働省労働安全衛生局) 危険有害性周知基準(HCS)
欧州:欧州化学品庁
・化学物質の登録、評価、認可および制限に関する規則
REACH(Registration, Evaluation, Authorization and Restriction of Chemicals,
(EC) No 1907/2006)
・物質/混合物の分類・表示・包装に関する欧州議会および理事会規則
    Regulation(EC)No 1272/2008 2009年1月20日施行
(最新版:Regulation(EC)No 286/2011 2011年3月10日改訂)

当該製品に関連規定が適用されるかどうかなど具体的な運用については、個別にホームページ等で御確認ください。

(参考)
米国OSHAのホームページ外部リンク
欧州化学品庁(ECHA)のホームページ外部リンク

問86 (対象外物質(他法令での対象物質))
化管法の対象外の物質で他の法令等で該当する物質(例:メタノール)はSDS及びラベルの記載は必要ないのでしょうか。 また、SDS及びラベルの対象物質に該当しないときに「該当せず」とSDS及びラベルに記載しなければならないでしょうか。

答 化管法上の義務はありませんが、化管法指針にて、GHSに基づく日本工業規格JIS Z7252(GHSに基づく化学物質等の分類方法)及びZ7253(GHSに基づく化学品の危険有害性情報の伝達方法 -ラベル、作業場内の表示及び安全性データシート(SDS))に従い、化学物質の自主的な管理の改善に努めることと規定しています。これに伴い、JIS Z7253に規定されているとおり、JIS Z7252に従って分類した結果、いずれかの危険有害性クラス及びいずれかの危険有害性区分に該当する場合には、ラベル及びSDSによる情報伝達を行うことが求められています。
なお、「該当しない」との記載を義務付ける法的な根拠はありません。

問87 (他法令と問い合わせ先)
現在SDS及びラベルが義務化されている法令は化管法以外にどのようなものがあるのでしょうか。

答 日本国内では、化学物質排出把握管理促進法(化管法)以外に、労働安全衛生法、毒物及び劇物取締法があります。いずれも、法令で指定された物質を、一定濃度以上含有する製品について、事業者によるSDSの提供やラベルによる表示を規定しているものです。労働安全衛生法、毒物及び劇物取締法のお問い合わせ先は以下のとおりです。

労働安全衛生法
厚生労働省 労働基準局 安全衛生部 化学物質対策課
TEL 03-5253-1111(代) 内線 5385
中央労働災害防止協会
相談窓口(化学物質管理支援センター)TEL:03-3452-3373(直通)
E-Mail : ghs@jisha.or.jpメールリンク
毒物及び劇物取締法
厚生労働省 医薬食品局 審査管理課 化学物質安全対策室
TEL 03-5253-1111(代) 内線 2424

問88 (他の法令の表示との併記)
他の法律(消防法、船舶法等)で表示が義務づけられている化学物質にGHSの表示をする場合には、複数の表示を併記するのでしょうか。

答 法律で義務付けられている表示は、各法律で求められている事項を漏れなく全て表示することが必要となります。ただし、複数の法律で同じ事項の表示を求めている場合、同じ事項を複数表示する必要はなく、1つの表示で複数の法律の対応をすることが可能です。例えば、仮に複数の法律でGHS絵表示の表示が義務付けられたとした場合、該当する危険有害性に対応したGHS絵表示を1セット表示しておけば、それによって複数の法律の義務への対応が済んだことになります。

問89 (SDS省令改正の施行期日について )
平成24年4月20日に交付されたSDS省令では、施行期日に関する附則が規定されているが、当該附則により施行期日にどのような違いが生じるのですか。

答 附則第一条(施行期日)では、SDS省令の施行期日として、平成24年6月1日と平成27年4月1日の2つを規定しており、平成27年4月1日から適用される部分として、第一種指定化学物質又は第二種指定化学物質を含有する製品(混合物)のSDS作成時のJIS Z7253適合に関する努力義務及び混合物におけるラベル表示に関する努力義務を規定しています。
よって、平成24年6月1日より、指定化学物質(純物質)及び混合物のSDSの提供義務及び純物質のSDS作成時のJIS Z7253適合に関する努力義務、純物質のラベル表示に関する努力義務は適用となりますが、混合物のSDS作成時のJIS Z7253適合に関する努力義務及び混合物のラベル表示に関する努力義務は平成27年4月1日から適用されることになります。
なお、ここで言う「純物質」とは、第一種指定化学物質又は第二種指定化学物質で不純物の割合が1質量%未満の物質(ただし、不純物に0.1質量%以上の特定第一種指定化学物質を含む場合は除く。)を指します。

問90 (猶予期間中の混合物SDSの要求)
今回のSDS省令の改正で、混合物の施行は平成27年4月1日からとなりましたが、それ以前にSDSの提供先から、GHSに対応した最新のJISによるSDSの提供やラベル表示を求められた時には、断ることはできるのでしょうか。

答 化管法上は、問い合わせの事例についてお断りしていただいても、法律に違反するというわけではありません。

問91 (SDSやラベルによる表示のオーソライズ(認可))
化学製品を製造・販売するに際してSDSやラベルによる表示を作成したいのですが、これはどこかでオーソライズ(認可)してもらう必要があるのでしょうか。

答 SDSやラベルによる表示は対象製品を製造・販売する企業の責任で作成・提供又は表示するもので、第三者によるオーソライズや審査を必要とするものではありません。

問92 (SDS及びラベルの活用)
GHS準拠のSDS及びラベルによる表示情報を入手しましたが、これはどう利用したらよいのでしょうか。

答 SDSの提供やラベルによる表示は、本来、労働者の安全や環境汚染の防止等の観点から実施されるようになったものであり、化学物質を実際に扱う従業員等がいつでも見られるようになっていることが重要です。また、GHS分類については、そもそもその区分が意味するところ等が理解されていないと、その分類結果も十分に活きてきません。そのため、GHSの仕組みや内容についても当該従業員等に周知するとともに、関係資料をいつでも見られるように整備しておくことが重要です。

問93 (MSDS Plus とは)
SDSは化管法等で決まっていますが、MSDS Plusは法律、規格で決まっているのでしょうか。

答 MSDS Plusは、既存のSDSでは扱えなかった国内外の法令対応で必要な製品含有化学物質の情報を伝達することを目的として、JAMP(アーティクルマネジメント推進協議会)が推進しているものです。法律、規格で決まっているものではありませんが、近年広く使われてきているようです。MSDS Plusの詳細については、JAMPの運営事務局である(社)産業環境管理協会にお問い合わせください。

問94 (イエローカードとは)
イエローカードは化管法のどこに記述されていますか。また、どのようなものですか。

答 イエローカードは、化管法に基づくものではありません。
イエローカード(緊急連絡カード)とは輸送時の事故における措置、連絡通報事項を明記した書面のことです。
一般社団法人日本化学工業協会においてレスポンシブル・ケア推進の一環として、事故時の応急措置対策の一層の強化を図るため、作成要領に関する指針の作成及び運用を行っております。

問95 (GHSとは)
GHSとは何でしょうか。

答 GHSとは、国際連合により勧告された「化学品の分類および表示に関する世界調和システム(The Globally Harmonized System of Classification and Labeling of Chemicals)」のことで、世界共通の基準で化学物質が持つ危険有害性を分類する方法と、それを表示する方法が定められています。詳しくは、経済産業省ホームページの化学物質管理政策、国際協調と調和の促進の中に、 「GHS(化学品の分類および表示に関する世界調和システム)」の説明がありますので、参照して下さい。
GHSは、我が国において、JIS Z7252(GHSに基づく化学物質等の分類方法)及びJIS Z7253(GHSに基づく化学品の危険有害性情報の伝達方法  ラベル、作業場内の表示及び安全データシート(SDS))が制定されています。化管法や労働安全衛生法のSDSについては、これらのJISに基づいて作成することが求められています。
なお、JIS Z7252は、JIS Z7253との整合を図るため、平成25年3月に改訂が行われました。

問96 (GHSの対象製品)
GHSに基づく分類・表示をする対象は全ての化学品でしょうか。対象外となるものはありますか。

答 GHSの対象は、すべての危険有害な化学品(純粋な化学物質、その希釈溶液、化学物質の混合物)となります。ただし、医薬品、食品添加物、化粧品、あるいは食物中の残留駆除剤は、意図的な摂取という理由からラベルの範囲とはしません。しかし、このような種類の化学品に労働者がばく露される可能性のある場所、およびばく露の可能性がある輸送の際にはGHSが適用されます。化学品には調剤の製品を含みますが、物品(Article)は除外されます。

問97 (ビルディングブロック)
ビルディングブロックとは何ですか。また日本のビルディングブロックはどうなっていますか。

答 ビルディングブロックとは、輸送分野や労働分野等で各国の法規制が異なり、その対象となる危険有害性も異なる場合に、それぞれのシステムに危険有害性クラス、危険有害性区分のどの部分を当てはめるかを、各国の状況に応じて決めることができることです。日本のビルディングブロックは、JIS Z7252「GHSに基づく化学物質等の分類方法」で規定されています。

問98 (GHS分類の方法)
自社でGHS分類を行うためにはどうすればよいでしょうか。

答 GHS分類は国連GHS文書(パープルブック)に基づいて行うこととなります。
日本国内向けにはGHSに基づく分類方法の工業規格(JIS)として、JIS Z7252「GHSに基づく化学物質等の分類方法等」が制定されております。
また、経済産業省では、事業者がGHS分類をより正確かつ効率的に実施するための手引きとして、事業者向けGHS分類ガイダンスを作成しております。
詳しくはJIS Z7252及び事業者向けGHS分類ガイダンスをご覧ください。
海外向けには、当該国の法令、国家標準等に基づいて作成する必要があります。

問99 (GHSに基づくSDS及びラベル作成方法)
GHSに基づくSDS及びラベルを作成するにはどうしたらよいのでしょうか。

答 GHSに基づくSDS・ラベルの作成は国連GHS文書(パープルブック)に基づいて行うこととなります。
日本国内向けには、GHSに関する工業規格(JIS)として、「分類」と「情報伝達」の2つが制定されております。
分類に関するJIS:JIS Z7252(「GHSに基づく化学物質等の分類方法」)
情報伝達に関するJIS:JIS Z7253(「GHSに基づく化学品の危険有害性情報の伝達方法 -ラベル、作業場内の表示及び安全データシート(SDS)」)
また、経済産業省では、事業者がGHS分類をより正確かつ効率的に実施するための手引きとして、事業者向けGHS分類ガイダンスを作成しております。
詳しくはJIS Z7252、JIS Z7253及び事業者向けGHS分類ガイダンスをご覧ください。
海外向けには、当該国の法令、国家標準等に基づいて作成する必要があります。

問100 (試験実施の必要性)
GHS分類のために、有害性試験をする必要がありますか。

答 GHSでは有害性の分類のために新たにデータをとることを求めていません。現時点で利用可能なデータによる分類をすればよいこととなっております。なお、既存データの文献調査等は十分に行ってください。

問101 (分類に使用する情報)
GHS分類に使用するデータの信頼性は定められていますか。

答 GHSでは原則として有害性の分類のために新たにデータをとることを求めていません。現時点で利用可能なデータによる分類をすればよいこととなっております。なお、既存データの文献調査等は十分に行ってください。ただし、物理化学的危険性に関しては、製品が引火性、酸化性等の物理化学的危険性成分を含んでいて、その製品の危険性のデータがない場合には、判定手順に示された試験を実施することが望ましいとされております。また、可燃性又は引火性ガス、あるいは、支燃性又は酸化性ガスを含む混合ガスについては、混合ガスとしてのデータがなくとも、各成分のデータに基づき、計算によって判定してもよいとされております。

問102 (分類結果の記載方法)
GHS分類ガイダンスにおける「分類できない」、「区分外」、「分類対象外」の違いを教えてください。

答 GHS分類ガイダンスでは、「分類できない」、「区分外」、「分類対象外」を以下のように定めています。このうち、「分類対象外」は日本独自の項目です。
「分類できない」:分類の判断に必要なデータが全くない又は分類するに十分な程度に得られなかった場合。
「区分外」:分類を行うに十分な情報が得られており、分類した結果、GHS区分の一番下の区分よりも危険有害性が低い等、区分に該当しなかった場合。
「分類対象外」:GHSの定義から外れている物理的性質のため、分類の対象とならないもの。例えば常態で固体のものに対しての可燃性気体のハザード区分など。

問103 (絵表示)
GHS絵表示の電子ファイルの入手先を教えてください。

答 GHSの絵表示は以下の国連サイトからダウンロード可能となっております。
http://www.unece.org/trans/danger/publi/ghs/pictograms.html外部リンク

お問合せ先

製造産業局 化学物質管理課
電話:03-3501-0080(一般的なお問合せ)
電話:03-3501-1511(内線3694,3695)(PRTR開示請求)
FAX:03-3580-6347
e-mail:qqhbbf@meti.go.jpメールリンク

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