使用済燃料プールからの燃料取り出し

使用済燃料プール内の燃料取り出しに向け、各号機において作業を進めています。号機ごとに建屋内の状態が異なるため、それぞれに適した工法で作業を行っています。

燃料の取り出し方法

原子炉建屋の中には燃料が残存しています。 取り出しは、各号機の燃料が収納されているプールから取扱機器を用いて回収し、原発構内の共用プールに運搬するという一連の作業からなります。
作業に伴ってダスト状の放射性物質が飛散しないよう慎重に実施する必要があり、号機ごとに最適な工法で取り出し作業を進めていきます。
取り出した燃料は、構内に保管しながら長期的な健全性評価を行い、最適な処理・保管方法を検討していきます。
 

1号機について

(左)1号機の外観 (右)大型カバー全体のイメージ

燃料取り出しに先立って建屋内のガレキを撤去することが必要になりますが、撤去作業に伴うダスト飛散を防止するため、まずは建屋を覆う大型カバーの設置が必要になります。
2023年度頃大型カバーを設置完了、2027~2028年度に取り出しを開始し、2年程度かけて取り出しを完了させる予定です。

 

2号機について

2号機の外観
(左)燃料取り出し用構台構成図 (右)燃料取扱設備構成図
 
2018年から2019年にかけて実施された調査を踏まえ、建屋上部を全面解体する工法から、建屋南側に小規模開口を設置し、そこからクレーンを用いて取り出す工法に変更しました。
2024~2026年度に取り出しを開始し、2年度程度かけて取り出しを完了する予定です。

3号機について

 
(左)3号機の外観 (右)遠隔技術を用いた取り出し作業の様子

2019年4月より、遠隔技術を用いた取り出し作業が開始され、2021年2月28日に全566体の取り出しが完了しました。
燃料デブリが残る号機から取り出しが完了したのは初めてのことで、廃炉作業における重要な1歩となりました。

 

4号機について

  
(左)4号機の外観 (右)取り出し作業の様子


事故当時、定期点検中であった4号機では炉心溶融は発生しませんでしたが、1535体の燃料が存在していました。
2013年11月に取り出し作業を開始し、翌年2014年12月にすべての燃料の取り出し作業が完了しました。

5号機・6号機について

事故が発生していない5号機の6号機での取り出し作業は、1、2号機からの取り出し作業の進捗を考慮し、作業全体の最適化を図りながら実施していきます。

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お問合せ先

資源エネルギー庁 原子力発電所事故収束対応室
電話:03-3501-1511

最終更新日:2024年2月1日