産業技術メールマガジン 技術のおもて側、生活のうら側
◆技術のおもて側、生活のうら側 2009年4月30日 第11号
こんにちは。ご愛読頂き、心より感謝いたします。
このメルマガでは、身近な生活シーンから、社会生活に密着した産
業技術を生活者の目線で紹介していきます。私たちの暮らしを支え
る産業技術を身近に感じて頂ければ幸いです。
◆ごはんのカタチ
「水蒸気の出ない炊飯器ですって!」興奮状態の私と比べて職場の
男性陣の反応はなんだか穏やか。台所を預かる奥様の気持ち、わかっ
てないな~
水冷式蒸気回収システム。なるほど。蒸気を回収する水タンクがつ
いているらしい。インターネット上の写真で見ると炊飯器とは思え
ないスタイリッシュなデザインだ。でも水タンクがついている分、
実物は大きいのかな。
個人的興味の勢いに乗じて早々に取材をセット。実物は小さかった!
普通の炊飯器と並べても全く遜色ない大きさで、かつ美しい。おしゃ
れなリビングで薄型テレビの横にあったとしてもおかしくない。
そして取材開始と同時に「炊飯」のデモンストレーションがスター
トし、私の興奮度も絶好調に。それに比べて肝心の炊飯器の反応は
なんだか穏やか。取材中ときどきブツブツいうくらいで、実に静か。
匂いもしない。ほんとに炊いているのか?
蒸気を冷やして回収するという発想は昔からあったそうだが、開発
当初の机上の計算では、炊飯器と同じ大きさの冷却装置が必要だっ
た。皆が躊躇する中で開発に踏み切ったのは、「まずはプロトタイ
プを作って検証してみよう」という決断。
空冷にするのか水冷にするのか、安全をどのように確保するのか。
IHクッキングヒーターへのビルトイン型だったり、オーブンレンジとの
コンビ型だったりと、柔軟にカタチをかえながら開発は進み、新しい
炊飯器は世の中にデビューした。
この新しいスタイルの炊飯器デビューを支えたものは、発想の転換
とそれを実現する技術、そして何より、こうした発想の転換の中に
あっても、常に炊飯器の基本である「おいしさの追求」を根本に据
えて開発されたことだと思う。
「はじめちょろちょろ中ぱっぱ」美味しい炊き方だという昔からの
言い伝えをそのスタイリッシュなデザインの中に内蔵し、技術力で
小型化と安全性を両立。蒸気レスという新しい炊飯スタイルを実現
した。
これまでキッチンで若干肩身の狭い思いをしていた炊飯器だが、
これからは食事の時間を楽しく演出する主役にもなるかもしれない。
炊きあがったごはんは、一粒一粒がぷっくらしていて、とても美味
しかった。
<取材協力> 三菱電機ホーム機器株式会社調理技術部 長田正史氏、
営業部 赤石都良氏、三菱電機株式会社広報部 水野和彦氏
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