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産業技術メールマガジン 技術のおもて側、生活のうら側

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◆技術のおもて側、生活のうら側 2013年1月17日 臨時号

こんにちは。いつも産業技術メールマガジンをご愛読いただきまし
て、ありがとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたしま
す。

海外へ進出して「知的財産」を失う前に使える「転ばぬ先の杖」。
その役割を担う「海外知的財産プロデューサー」。

今回は臨時号としまして、特に中堅・中小企業の方々を知的財産の
観点から支援する海外知的財産プロデューサー事業について、独立
行政法人工業所有権情報・研修館(INPIT)活用促進部より説明して
いただきました。

◆海外展開前に使える転ばぬ先の杖 ~海外知的財産プロデューサー事業~

★海外知的財産プロデューサー事業はこうして生まれた!
経済のグローバル化が進展する中、これまで主に国内でのビジネス
を中心に活動されていた企業、特に中堅・中小企業の方々において、
海外に進出することで「広域市場で自社製品の拡販を図りたい!」、
「ビジネスの領域を拡大したい!」、「製品コストを下げたい!」
と感じている方が増えています。

こうした中堅・中小企業の方々、国内でのビジネスを進めている中
で「知的財産」といわれる要素について、特に意識をされていない
方が非常に多いのも現状です。また、国内でのビジネスにおいては
「知的財産」について意識していないことによるトラブルも、特に
遭遇していなかったという方も多いことかと思います。

一歩海外に進出するということは、国内とは全く異なる状況でビジ
ネスを進めることを意味します。言語や距離というハードルを越え、
さらに日本人とは異なる考え方をする海外においてビジネスを進め
るためには、そのための準備が必要になってきます。

しかしながら、多くの中堅・中小企業の方々は、国内でのビジネス
の延長線で海外に進出しており、特にこれまで意識することの少な
かった、ビジネスの中での「知的財産」について何も準備をしてい
ない、という方が非常に多いのが現状です。

この「知的財産」という、国内でのビジネス展開ではあまり意識す
ることの無かった要素は、海外に進出する際に、リスク要素として
大きく顕在化してきます。

海外進出に伴う「知的財産」面でのリスクというと、どんなことが
考えられるでしょう。ごく一例をご紹介させていただきますと、

○海外での展示会や商談会に出展・参加し、実際に海外進出までこ
ぎ着けたところ、現地で自社の社名や商品名が、いつの間にか第3
者により商標として先行取得されており、現地で自社名・商品名等
が使えなくなってしまった。

○海外企業に技術指導を行っていたが、あるとき突然、もう来なく
て良いと一方的に言われ、しばらくすると現地で自社技術を用いた
製品が出回りだした。

○海外企業とライセンス契約をしたが、ライセンスフィーが全く支
払われないし、実際現地でどの程度、製造・販売されているのかの
確認も取れない。

等々・・・

こうした「知的財産」面でのリスクについて、準備はもとより、例
示させていただいたような事態が起こり得るといったことも、情報
としてお持ちでない企業の皆様も多いように思われます。

一方で、日本の中堅・中小企業が有する優れた技術・製品・サービ
スといった「知的財産」をうまくビジネスの中で活用することで、
海外でのビジネスをより円滑に進めることもできますが、具体的に
何をどう活用すればいいのかわからない、といった企業の方も多く
存在します。

こうした状況から、海外ビジネスにおいて、これまで意識していな
かった「知的財産」に起因するトラブルを少しでも減らし、中堅・
中小企業の皆様の事業の一層の活性化を図るため、(独)工業所有
権情報・研修館(INPIT)では海外進出を検討されている/既に海外
に進出されている中堅・中小企業の皆様を「知的財産」の観点から
支援する「海外知的財産プロデューサー」事業を、平成23年4月
からスタートさせました。

「海外知的財産プロデューサー」の合い言葉は、~海外へ進出して
「知的財産」を失う前に使える『転ばぬ先の杖』~。

では、海外知的財産プロデューサーとはどんな人でしょうか・・・

★海外知的財産プロデューサーの正体!
海外知的財産プロデューサーは、日本の企業において長年、知的財
産業務に従事するとともに、海外での駐在経験が豊富な知的財産の
スペシャリストです。彼らは、いわゆる「知財マン」として活躍し、
実際に企業において、ビジネスの中で、どのように「知的財産」を
活用し、どのようにしてリスク低減を図るかといった、知的財産戦
略を練り上げ、実行してきた方々です。

ご相談いただいた企業の皆様に、検討されているビジネス形態に応
じた様々な知的財産リスクについて、アドバイスさせていただくと
共に、ビジネス展開に応じた知的財産の権利化(どのような権利を
どの地域で取得すべきか、等)や、取得した権利を利益に結びつけ
るための活用の方法等についてプロデュースさせていただきます。

弊館ホームページの中に開設しております「海外知的財産活用ポー
タルサイト(http://www.inpit.go.jp/katsuyo/gippd/index.html)」
に顔写真入りのプロフィールを掲載しておりますので、プロデュー
サーの正体を是非ご覧ください。

★「支援」ってどうやってお願いできるの?
海外知的財産プロデューサーの支援は秘密厳守かつ無料で実施して
おります。また、企業様へ訪問する際の交通費についても企業負担
は一切ございません。

具体的な相談事項をお持ちの企業様でも、漠然と不安をお抱えの企
業様でもご相談いただきましたら、ご訪問させていただき、ヒアリ
ングを通じてアドバイス・ご支援をさせていただきますので、「海
外」と「知的財産」というワードが思いつく方は、一度お気軽にご
相談ください。

これまでご支援させていただいた内容を、大まかに見てみますと以
下のようなになります。

[出願系の支援]
将来的な海外でのビジネス展開に即した外国出願戦略のアドバイス
等を支援

[契約系の支援]
ビジネス内容に即した必要な項目や契約条件の適否についてのアド
バイス等支援

[ノウハウマネージメント系の支援]
技術指導、移転に伴うノウハウ流出の注意点等支援

企業様によって業種・規模・海外展開の方針等が異なります。経験
豊富なプロデューサーから、企業人目線でのご支援させていただき、
企業様のビジネスに即した、知財戦略を共に創り上げるような支援
を行っていきたいと考えております。繰り返しになりますが、支援
は無料かつ秘密厳守で行わせていただきます。一度、お気軽にご相
談ください。

★担当者のつぶやき・・・
担当者として海外知的財産プロデューサーの皆さんと一緒に業務を
行っておりますが、これまで知っているつもりでいた、知的財産の
活用の方法や企業のビジネスの現場で起きていること等、現場感あ
ふれる具体的な話を聞くことができるので、日々勉強させていただ
いております。

また、社会人としても大先輩にあたるとともに、民間企業ご出身の
方々ですので、事業内容だけでなく、仕事の仕方、考え方等、本当
の意味での「民間感覚」についても、日々教えていただいていると
ころです。

プロデューサーの皆さん、見かけはちょっと怖い(!)ですが、個
性豊かで、ユニークな方々です。海外駐在経験も豊富なため、お仕
事以外の海外事情についても大変豊富に知識・ご経験をおもちです。
是非、一度プロデューサーと接してみてください。いろいろなお話
が聞けると思います!

★海外知的財産プロデューサー事業に関するお問い合わせ先
独立行政法人工業所有権情報・研修館(INPIT)活用促進部 海外計画担当
TEL:03-3580-6949 FAX:03-3580-6959
E-MAIL:PA8200@inpit.jpo.go.jp
URL:http://www.inpit.go.jp/katsuyo/gippd/index.html

◆最後までお読みいただき、大変ありがとうございます。海外展開
をお考えの中堅・中小企業の皆様におかれましては、「転ばぬ先の
杖」として、INPITの海外知的財産プロデューサー事業をぜひご活用
いただければと思います。なお、同事業における具体的事例がまと
まりましたらご紹介させていただきます。

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発行:経済産業省産業技術環境局産業技術政策課 担当/執筆:白井、小金澤、木村
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