産業技術メールマガジン 技術のおもて側、生活のうら側
◆技術のおもて側、生活のうら側 2008年12月25日 第7号
こんにちは。ご愛読頂き、心より感謝いたします。
このメルマガでは、身近な生活シーンから、社会生活に密着した産
業技術を生活者の目線で紹介していきます。私たちの暮らしを支え
る産業技術を身近に感じて頂ければ幸いです。
今回は、ガスコンロのオートグリル機能のお話です。
リンナイ株式会社にお伺いしました。
◆焼き魚の達人
実家でガスコンロを新調した。このガスコンロには、私にとってと
ても嬉しいサプライズがついていた。
誰でも失敗なく、自動で魚が焼けるという、魚好きの人にはたまら
ない機能がついていたのだ。この機能は、なんと10年前から商品
化されていたという。今まで知らなかったのが悔やまれる。
姿焼き、干物、切り身、このいずれかを選択し、好みの焼き加減を
指定すれば、あとは火加減や焦げ具合を心配することもなく、焼き
上がるのを待つだけ。じぃ~っと見ていると、なるほど、火が強く
なったり弱くなったり、ひとりでに動いている。すごい。どういう
ことなんだろう?
グリルの中に仕掛けられているものは、小さな温度センサーが2つ
と、マイコン(超小型コンピュータ)だ。温度センサーは庫内の温
度上昇を測定し、消火のタイミングを決める。温度上昇の早いもの
は、つまり小さかったり、水分が少なかったりするので、早めに消
火、ということだ。
しかし、このオートグリル機能を支えているもっとも重要な仕掛け
は、マイコンの方にある。正確には、マイコンに組み込まれた膨大
な実験データに基づく火加減のプログラムだ。
4年近い歳月をかけて、開発者は何度も何度も、実験を行った。い
ろいろな種類、いろいろな形状の魚を、焼いては食べ、いや数値を
とり、時には炭と化し、その期間、家庭では魚を食べることができ
なくなったりしながら、膨大な実験データをこつこつと積み上げた。
こうして、ちょうど良く焼き上がる、火加減の黄金比的なパターン
を探り当て、プログラミングされたのだ。
このおかげで私は、パリッと焼き上がった魚を、こんなにも簡単に、
美味しく食することができるようになった。
ちなみに、焼き魚以外でもいろいろと便利な機能がついているらし
い。最近は、家庭で調理をしない人が増え、グリルの出番も少なく
なりがちということ。直火で焼きたての魚は本当に美味しいです。
メタボな食生活を見直すきっかけにしてみてはいかがでしょうか。
<取材協力>
リンナイ株式会社開発本部 猪股匡順氏、蒲厚仁氏、根笹典政氏
■PCからの配信登録・配信中止
/policy/economy/gijutsu_kakushin/innovation_policy/m-magazine.html
■携帯からの配信登録
https://wwws.meti.go.jp/honsho/policy/innovation_policy/merumaga/k_index.html
■携帯からの配信中止
https://wwws.meti.go.jp/honsho/policy/innovation_policy/merumaga/k_kaiyaku.html
■記事へのご意見
innovation-policy@meti.go.jp
発行:経済産業省産業技術政策課
/policy/economy/gijutsu_kakushin/innovation_policy/index.html
〒100-8901東京都千代田区霞が関1-3-1
電話:03-3501-1511(代表)
問い合わせ先
本ぺージに対するご意見、ご質問は、産業技術環境局 産業技術政策課
TEL 03-3501-1773 FAX 03-3501-7908 までお寄せ下さい。