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産業技術メールマガジン 技術のおもて側、生活のうら側

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◆技術のおもて側、生活のうら側  2008年05月29日創刊準備号

はじめまして。
このたび、経済産業省産業技術政策課では、身近な生活シーンから
社会生活に密着した産業技術を生活者の目線で紹介するメールマガ
ジン「技術のおもて側、生活のうら側」を創刊します。主として、
これまで産業技術に触れる機会の少なかった方々に発信し、私たち
の暮らしを支える産業技術を身近に感じて頂ければと考えています。
ぜひお知り合いの方々にもこの産業技術メルマガ「技術のおもて側
、生活のうら側」をご案内して頂ければ幸いです。多くの方が産業
技術に興味を持って頂くことを願っております。

購読料はもちろん無料です。

今回の創刊準備号では、最近はじめて手にした笑顔センサー付きカ
メラをご紹介します。ご一読のうえ、ぜひご登録ください。配信を
希望される方は本メールへの返信又はサイト窓口からご登録下さい。
携帯からもご登録頂けます。

創刊号は6月26日(木)発行。その後、毎月1回程度発行予定です。
ぜひご愛読ください。

◆笑顔センサーで上司といい関係!

先日とあるショールームを訪れた。笑顔センサー付きのデジタルカ
メラ。被写体の人が笑顔になると自動でシャッターを切るロボット
カメラ。いつもタイミングがずれて半眼写真とか撮ってしまう私に
はかなり魅力的だ。笑顔センサーを使った笑顔度の測定装置やお年
寄りを笑わせるパンダロボットなども開発されているらしい。

そんな夢いっぱいの笑顔センサー。どんな仕組みになっているんだ
ろう。品川のソニーにお邪魔して勉強してきた。真面目そうな技術
者が現れるのかと思って待っていたら、なんだかとてもにこやかな
お兄さんが現れて技術に明るくない私はかなりほっとした。
「スマイリスト」。開発が始まって以来、こう呼ばれる社員が急増
したらしい。

まずこのカメラの特徴を一言で言うと、人が撮りたいと思うであろ
う瞬間を察知して、カメラに内蔵された人工知能がシャッターを切
ってくれる。そういう仕組みだ。「スマイルシャッター」という。

この仕組みのコア技術は、いわゆる画像処理技術。取り込んだ画像
をコンピュータ上で処理変換をして分析(認識)をする、とでも言
えばいいのか。カメラの中の小さなチップのようなものがこれのエ
ンジン部分なのだという。

デジタルカメラの業界では顔を認識する技術は一般的になったらし
い。レンズを被写体に向けるとカメラのディスプレイに映った顔の
部分に合わせて枠が映し出される。なるほど。スマイルシャッター
は、その顔が笑っているかどうかまでを瞬時に認識する。わずかな
顔の動きにあわせてディスプレイに表示された笑顔度メーターが上
下し、一定の値を超えるとシャッターを自動的に切る。

この技術の原理をもっと分解していくと、笑顔と顔のパーツの動き
に関する膨大なデータを基にした独自のプログラム、ということら
しい。そして、この技術(頭脳)は、例えば歯が見えただけでは笑
顔と認識しない。絵画の人や笑顔は本物と認識しない。さらに、人
種の違いや昼夜といった様々な条件でも顔と笑顔を正しく認識し、
シャッターを切る。

シャッターを切る。瞬時に切るのだ。カメラならではの要請とも言
える、笑顔を認識し、瞬時にシャッターを切る、その正確さと早さ
がこの技術のコアといえる。絶好のシャッターチャンスを捉え、こ
れまで逃していた自然な笑顔の写真を、素人でも撮ることが可能に
なったのだ。

「カメラの性能アップを考えた場合、単に画素数や容量を向上させ
るだけでなく、撮影する人の技術をサポートすることを考えてみよ
う」という発想を出発点にして、これまでの様々な研究の蓄積を基
にしながら、笑顔認識という独創的なアイデアを育て、商品化に結
びつけた。開発者の皆さんのお話を聞きながら、日本が世界に誇れ
る技術なのだということを改めて強く実感しました。笑顔は万国共
通。

開発に携わったその期間、社内のいたるところでスマイリスト達が
「にぃ~」っとしていたわけだ。笑う門には福来たる・・・・

私の上司はあんまり笑ったことがない。密かに彼の机に笑顔センサ
ーを設置し、センサーが反応したら、企画書を持っていこう!

<取材協力>ソニー株式会社 デジタルイメージング事業本部 
越智龍氏、菅野哲央氏、渉外部 井桁貞治氏 

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