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日本産業規格(JIS)を制定・改正しました(2025年5月分)

 
2025年5月20日
 
JISは、製品やサービスの品質などを定めた国家規格であり、社会的環境の変化に対応して、制定・改正を行っています。今月制定・改正したJISについてお知らせします。

1.日本産業規格(JIS)とは

日本産業規格(JIS:Japanese Industrial Standards)は、産業標準化法(JIS法)に基づく国家規格であり、製品、データ、サービスなどの種類や品質・性能、それらを確認する試験方法や評価方法などを定めています。

JISは、製造事業者やサービス事業者が、品質の良い製品やサービスを生産・提供することや、消費者等が、品質の良い製品やサービスを入手・利用すること等のために用いられています。
関係府省では、技術の進歩や社会的環境の変化等を踏まえ、必要に応じて、JISを制定・改正しています。

JISの制定・改正は、経済産業大臣等の主務大臣により、日本産業標準調査会(JISC)※1での審議・議決を経て行われます。(認定産業標準作成機関※2が作成したJIS案については、同調査会の審議を経ずに主務大臣が迅速に制定・改正を行います。)

(※1)JIS法に基づき経済産業省に設置されている審議会
(※2)JIS法に基づき主務大臣の認定を受けた、迅速かつ安定的な標準化活動に関する専門知識及び能力を有する民間機関

2.今回のJISの制定・改正内容

今回は、3件の制定及び11件の改正を行いました。
なお、制定・改正したJISのうち、認定産業標準作成機関がJIS案を作成したものは、制定1件(一般財団法人日本規格協会)及び改正2件(一般財団法人日本規格協会)となります(資料1)。
以下、今月、制定・改正したJISのうち、次の1件を紹介します。

なお、以下の件は、新市場創造型標準化制度※3の活用による制定です。
この制度の概要は、こちらを参照ください。

(※3)従来の標準化プロセスでは、推進することが難しい、複数の関係団体にまたがる技術・サービスや特定企業が保有する先端技術等
     に関する標準化を後押しする制度

セントラル空調システムの水循環系用抵抗低減剤の性能測定方法に関するJIS制定(JIS B 8703)

オフィスビルや商業施設等における一般的なセントラル空調システムでは、熱源装置で製造した温水や冷水を循環ポンプで施設内に送るための配管が張り巡らされています。

こうしたセントラル空調システムのような閉路水循環系では、配管を流れる水の抵抗を減らし、循環ポンプにかかる負荷を下げるため、薬剤(配管抵抗低減剤)が使用されています。また、配管や熱交換器等の腐食を抑制するため、循環水や配管抵抗低減剤に防せい(錆)剤を添加する場合があります。

これまでは、これらの薬剤の性能測定方法が標準化されていなかったため、配管の抵抗低減性能や防せい(錆)性能といった、薬剤の使用効果を適切に評価することができませんでした。そこで、今般、新市場創造型標準化制度※3を活用し、添加薬剤の抵抗低減性能や防せい(錆)性能を測定する試験の方法を統一的に規定するJISを新たに制定することで、これらの効果を客観的に示す環境を整備しました。

本JISにより、配管抵抗低減剤や防せい(錆)剤の性能が可視化され、粗悪品との差別化が進むことにより、品質の高い製品の信頼性が向上し、新たな市場が創出されることが期待されます。また、配管や機器への負荷を減らす薬剤の使用を通じて電力使用量やCO2排出量等が低減し、セントラル空調システム全体の環境負荷の低減に繋がることも期待されます。


図1 セントラル空調システムの例



図2 測定装置の構成例

3.各規格のお問合せ先について

今回制定・改正された各規格の詳細についてお問合せされる場合は、資料1に記載された担当課にメールにてお問合せください。その際は、御氏名、御所属(企業等からのお問合せの場合)、御連絡先を明記していただくようお願いします。

4.過去のニュースリリース

日本産業規格(JIS)制定・改正関連の過去のリリースはこちらを御覧ください。

関連資料

関連リンク

JISについて、詳しくは、下記のサイトをご覧ください。

JISの閲覧は、こちらより検索ください。

認定産業標準作成機関について、詳しくはこちらを御覧ください。

担当

最終更新日:2025年5月20日