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法令等のダウンロード -家電リサイクル法の概要

家電リサイクル法とはなにか?をもっと知りたい方はこちら。

特定家庭用機器再商品化法について(家電リサイクル法)

経済産業省
環境省

I.法律制定の主旨

  1. 法施行前、一般家庭から排出される家電製品は、約8割は小売業者によって、約2割は直接市町村によって回収。
    その後は、おおよそその半分は直接埋め立てされるほか、残りは、破砕処理されるが、一部金属分の回収が行われている場合があるものの、そのほとんどは廃棄されていた。
    (注:この破砕処理された廃棄物(シュレッダーダスト)については、埋め立て地が非常に逼迫)

    家電製品(エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機)の処理の流れ

  2. このため、廃棄物の減量と有用な部品・素材の再商品化等を図り、循環型経済社会を実現していくため、家電製品等の製造業者等及び小売業者に新たに義務を課すことを基本とする新しい再商品化の仕組みを構築することが緊急の課題。
    これによって、省資源・省エネの推進に寄与するとともに、技術開発等を通じ、環境関連産業の発展にも貢献。

II.法律の概要

  1. 目的

    小売業者、製造業者等による家電製品等の廃棄物の収集、再商品化等に関し、これを適正かつ円滑に実施するための措置を講じることにより、廃棄物の適正な処理及び資源の有効な利用の確保を図り、もって生活環境の保全及び国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。

  2. 対象機器

    家電製品を中心とする家庭用機器から、・市町村等による再商品化等が困難であり、・再商品化等をする必要性が特に高く、・設計、部品等の選択が再商品化等に重要な影響があり、・配送品であることから小売業者による収集が合理的であるものを対象機器として政令で指定する。

    エアコン、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機については、上記の4条件を満たすことから、平成10年12月にこれら4品目を当初の対象機器として指定した。

  3. 「再商品化等」の定義
    • (1)対象機器の廃棄物から部品及び材料を分離し、これを製品の原材料又は部品として利用すること
    • (2)対象機器の廃棄物から部品及び材料を分離し、これを燃料として利用すること
  4. 基本方針の策定

    対象機器の廃棄物の収集、再商品化等を総合的かつ計画的に推進するため、基本方針を定め、公表する(経済産業大臣及び環境大臣)。

  5. 関係者の役割
    • (1)製造業者及び輸入業者(製造業者等)
      • 引取り義務

        製造業者等は、予め指定した引取場所において、自らが製造等した対象機器の廃棄物の引取りを求められたときは、それを引き取る。

        引取場所については、対象機器の廃棄物の再商品化等が能率的に行われ、小売業者・市町村からの円滑な引渡しが確保されるよう適正に配置する。

      • 再商品化等実施義務

        製造業者等は、引き取った対象機器の廃棄物について、少なくとも以下の基準以上の再商品化等(3(1)の部品・材料のリサイクルのみ。3(2)の熱回収は当初は含まれない。)を実施する。

        エアコン 80%以上
        テレビ ブラウン管 55%以上
        液晶・プラズマ 74%以上
        冷蔵庫・冷凍庫 70%以上
        洗濯機・衣類乾燥機 82%以上

        また、製造業者等は、再商品化等の実施の際に、エアコンと冷蔵庫に含まれる冷媒用フロン・代替フロンを回収して、再利用又は破壊を行う。

    • (2)小売業者
      • 引取り義務

        小売業者は、次に掲げる場合において、対象機器の廃棄物を引き取る。

        • ア.自らが過去に小売販売をした対象機器の廃棄物の引取りを求められたとき
        • イ.対象機器の小売販売に際し、同種の対象機器の廃棄物の引取りを求められたとき
      • 引渡し義務

        小売業者は、対象機器の廃棄物を引き取ったときは、中古品として再利用する場合を除き、その対象機器の製造業者等(それが明らかでない時は指定法人)に引き渡す。

    • (3)消費者

      消費者は、対象機器の廃棄物の再商品化等が確実に実施されるよう小売業者等に適切に引き渡し、収集・再商品化等に関する料金の支払いに応ずる等本法に定める措置に協力する。

    • (4)市町村

      市町村は、その収集した対象機器の廃棄物を製造業者等(又は指定法人)に引き渡すことができる。
      (但し、自ら再商品化等を行うことも可能。)

  6. 費用請求
    • 製造業者等は、対象機器の廃棄物を引き取るときは、引取りを求めた者に対し、その対象機器の廃棄物の再商品化等に関する料金を請求することができる。
      当該料金の額は、再商品化等を能率的に実施した場合の適正原価を上回るものであってはならない。また、料金の設定に当たっては、排出者の対象機器の廃棄物の適正な排出を妨げることのないよう配慮しなければならない。
    • 小売業者は、対象機器の廃棄物を引き取るときは、中古品として再利用する場合を除き、排出者に対しその対象機器の廃棄物の収集及び製造業者等による再商品化等に関する料金を請求することができる。
    • 事業者による料金の公表及び国による適切な情報提供、不当な請求をしている事業者に対する是正勧告・命令・罰則の措置を講ずる。
  7. その他
    • (1)管理票(マニフェスト)制度

      管理票を発行し、製造業者等までの対象機器の廃棄物の確実な運搬を確保するための措置を講ずる。

    • (2)指定法人

      指定法人を指定し、・製造業者等の倒産等により義務者が明らかでない場合又は・中小規模の製造業者及び輸入業者の委託による場合に、対象機器の廃棄物の再商品化等を実施する、・対象機器の廃棄物の製造業者等への引渡しに支障が生じている地域の市町村又はその住民からの求めに応じ対象機器の廃棄物を製造業者等に引き渡す等の業務を実施する。

    • (3)製造業者等及び小売業者への監督(罰則等)

      製造業者等及び小売業者による業務履行を確保するため、対象機器の廃棄物の引取り、再商品化等の義務に違反する場合の勧告・命令・罰則、報告徴収・立入検査等所要の監督を行う。

    • (4)廃棄物処理法との関係

      廃棄物処理法に基づき、対象機器の廃棄物の再商品化等の工程において生活環境保全上支障が生じないよう措置を講ずる。また、対象機器の廃棄物の再商品化等の円滑な実施を図るため、廃棄物処理法に基づく廃棄物処理業の許可について特例措置を講ずる。

  8. 施行時期及び再検討
    • (1)本法律は平成10年12月1日に部分施行されているところであるが、本格施行(製造業者等及び小売業者への義務付け)については準備期間を置き、平成13年4月1日とする。
    • (2)本法律の本格施行後5年経過後、制度全般について再検討する。
排出
排出者(消費者等)
適正な引渡し、収集・再商品化等に関する費用負担

リサイクル料金(大手家電メーカーの例) ※平成27年4月1日現在

  • エアコン : 1,404円
  • テレビ :
    • (小型)1,836円
    • (大型)2,916円
  • 冷蔵庫・冷凍庫 :
    • (小型)3,672円
    • (大型)4,644円
  • 洗濯機・衣類乾燥機 : 2,484円
収集・運搬
排出者からの引取義務
  1. 自らが過去に小売販売した対象機器
  2. 買換えの際に引取りを求められた対象機器
小売業者

製造業者等への引渡義務

市町村等
再商品化等

指定引取場所(全国各地361カ所) ※平成27年4月1日現在

対象機器の引取義務
指定法人
  1. 義務者不存在等
  2. 中小業者の委託
製造業者 / 輸入業者

自らが過去に製造・輸入した対象機器

リサイクルプラント(全国46カ所) ※平成27年4月1日現在

再商品化等実施義務

市町村等

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お問合せ先

商務情報政策局 情報産業課 環境リサイクル室
電話:03-3501-6944(直通)
FAX:03-3580-2769

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