経済産業省は、令和7年度ヘルスケア産業基盤高度化推進事業(地域におけるヘルスケア産業推進事業)の一環で、介護を「個人の課題」から「みんなの話題」へと転換する新たな取組の推進に共鳴する個人・団体・企業に向けた伴走支援を行う「OPEN CARE CHALLENGE 2025」の公募を行いました。
2026年2月26日に採択企業3者による成果報告会を開催しましたので、概要及び資料を公開します。
2026年2月26日に採択企業3者による成果報告会を開催しましたので、概要及び資料を公開します。
1.発表内容
公益財団法人INCLUSIONJAPAN
(企画名:「福祉留学2.0」― 留学×共創コミュニティで広がる“みんなの福祉”)
取組概要「福祉留学」は、優れた取組を行う福祉の現場を実体験することで、福祉の仕事や地域の魅力を知り、ケアが必要な人のニーズや困りごと、関わり方を学ぶプログラムです。本事業では、留学体験者と多世代がつながるコミュニティの構築と、企業が従業員を福祉の現場に派遣するプログラム「福祉留学 for BUSINESS」の立ち上げに取り組みました。
メンタリング・トライアルの結果
メンタリングでは、コミュニティ運営の方法や、企業のニーズに合わせたプログラムの内容・募集方法について助言を受けました。学生団体を立ち上げ、学生や社会人が世代を問わず交流できるイベントを企画するとともに、企業向け留学プログラム「福祉留学forBUSINESS」の内容には、各専門職のサービスやプロダクトに福祉の視点を盛り込み、ケアが必要な人のニーズ理解や新たなサービスの発想につながるプログラムを立ち上げました。
今後の展望・気づき
今後は「福祉留学」を通じて福祉の現場を実体験する人を増やすことで、社会の「福祉リテラシー」を向上させるプラットフォームになりたいと考えています。そして、世代・職業を超えた福祉的マインドを持つ人材を増やすことで、持続可能な企業成長と課題先進国である日本の課題解決の一端を担う事業へと「福祉留学」を成長させていきます。

「福祉留学」リーフレット

成果報告会の様子
大塚製薬株式会社
(企画名:FACEDUO認知症ケア支援VRを活用した共生社会の実現)
取組概要「FACEDUO」は、VR(バーチャルリアリティ)体験を通じて認知症の方の気持ちや行動の背景、その人らしさを尊重した接し方を学ぶ機会を提供し、介護に関する理解と共感を促すプログラムです。本事業では、認知症ケアを超え、家族で介護の話をするきっかけを提供するための新たなVR体験コンテンツの開発を行いました。
メンタリング・トライアルの結果
メンタリングでは、昨年度OPEN CARE PROJECTで実施した没入体験イベント「ただいまタイムループ」を基に、コンテンツの表現、体験してほしいポイントについて議論を行いました。トライアルでの体験者は主に20~40代で、介護について日常的に話さない人が多かったものの、体験を通じて介護を「自分ごと」として捉える姿勢が生まれ、家族と介護について話す意欲を高めることができました。
今後の展望・気づき
体験者からは前向きな感想が多く、VRコンテンツが持つ可能性を感じることができました。持ち運びが可能というVRの利点を活かし、全国の自治体や企業等がイベント等で活用できるよう、「FACEDUO」追加コンテンツとしての展開を検討しています。


本事業で制作したコンテンツ(イメージ画像)

成果報告会の様子
株式会社想ひ人
(企画名:介護への備えを促進する『もしミュレーション』プロジェクト)
取組概要「介護に備えよう」と言っても、介護について家族と話すことに難しさを感じる人も多いはず。大事なのは、その人の価値観を知っておくことです。そこで、家族の本音をお互いに当て合い、楽しく遊びながら自然と大切な人の価値観が見えてくるカードゲーム「人生最後の1日ゲーム」を開発しました。
メンタリング・トライアルの結果
メンタリングでは、身構えずに家族とプレイでき、自然と家族の価値観を知ることができるようなゲームの設計や、手に取りやすいゲームの展開方法について議論しました。2回のテストプレイの結果、家族に対して「ゲームしようよ」と気軽に誘えて、意外な思いを引き出すことができるゲームができました。
今後の展望・気づき
離れて暮らす家族とも遊べるように開発したオンライン版を、一般の方向けに展開していきます。また、企業・自治体向けにゲームをブラッシュアップし、企業向けの研修や介護離職防止プログラム、地域でのイベント等でも活用してもらうことを目指します。

「人生最後の1日ゲーム」(イメージ画像)

成果報告会の様子
成果報告会資料
2.支援内容
採択者には、事務局が複数回にわたり以下の観点から伴走支援を実施しました。
- クリエイティブ視点・企画力強化
- ビジネス/市場性のブラッシュアップ
- 介護現場・行政視点からの助言

さらに、2025年度内に企画のトライアルを実施し、社会実装を目指してまいりました。
※詳細はこちら:OPEN CARE CHALLENGE 2025
お問合せ先
商務・サービスグループ ヘルスケア産業課電話:03-3501-1511(内線4041)
メール:bzl-kaigo.community★meti.go.jp
※ [★]を[@]に置き換えてください。
最終更新日:2026年3月30日