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東京学芸大学助教授 小林 宏己(こばやし ひろみ)
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リサイクル(Recycle 再び資源として利用する)、リユース(Reuse 繰り返し使う)、リデュース(Reduce ごみそのものを減らす)の3つのRが3R学習の基本です。今回はリユースについて考えてみましょう。ごみとして捨てずに、繰り返し使うということがリユースの意味です。 例えば牛乳で考えてみましょう。牛乳はパックかびんのどちらかに入っているものが多いようです。牛乳パックならばリサイクルして再生紙に生まれ変わりますが、牛乳びんはどうすればよいのでしょうか。捨ててしまったら「燃やせないごみ」になってしまいます。 |
実は牛乳びんはリユースの代表選手なのです。飲んだ後のびんを洗ってお店に戻せば、それらの牛乳びんは専門業者に回収され、洗浄・分類されて再び牛乳メーカーに戻されます。そして安全に殺菌処理された後、再び製品をつめて出荷されるしくみになっているのです。このように、洗って何度も繰り返し使うことのできるびんのことをリターナブルびんといいます。学校給食に使われている牛乳びんも、こうして何度も利用されているのです。牛乳びんのほかに、ビールびんや日本酒の一升びんなどもリターナブルびんです。ほかにもリユースされる容器はないでしょうか。みなさんの身の回りをもう一度よく探してみてください。 |
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実は私たちの暮らしには、昔からリユースの取り組みがごく自然に行われていました。兄姉が着ていた衣服を弟妹が「おさがり」としてもう一度着ることにより衣服は大事に扱われてきました。衣服ばかりでなく、道具や本、おもちゃなども、すぐに捨てたりはせずに兄弟姉妹や親戚、友だちや近所の人々の間でゆずりあって何度も活用されたものです。 |
最近ではフリーマーケットやリサイクルショップなどがさかんになってきました。古本のチェーン店が広がったり、おもちゃのお医者さん(修理して使えるようにする)が話題になったりしています。使わなくなったり使えなくなったりした品物がある場合は、まずはリユースできるかどうかを考えてみるという姿勢が大切です。物をそまつに扱わないという昔からの暮らしの知恵が、循環型の社会をつくっていくこととつながりあっているのです。 |
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Q |
びんは何回くらいリユースできる? |
A |
使い終わったら回収・洗浄してリユースされるびんのことを「リターナブルびん」と呼びます。このリターナブルびんは、20回から30回もガラスびんとして使われます。もっともムダがなくシンプルなこのシステムにより、現在ビールびんは99%、一升びんは88%が回収され再使用されています。このためにも、使い終わったリターナブルびんを取り扱い店に戻すという私たちの協力が必要となってきます。(ガラスびんリサイクル促進協議会資料より) |
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▼▼びんのリユースについては次のところで調べることができます▼▼ |
ガラスびんリサイクル促進協議会のホームページ
消費者向けのページ
子供向けのページ
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