令和元年台風15号により千葉県内で発生した鉄塔倒壊事故を踏まえた指示について
本件の概要
令和元年台風15号により千葉県内で鉄塔2基が倒壊したことにより、長期に渡る停電が発生しました。これらの鉄塔の倒壊事故の原因について、「令和元年台風15号における鉄塔及び電柱の損壊事故調査検討ワーキンググループ」にて検討を行ったところ、倒壊した鉄塔は現行の技術基準で求められる風圧荷重を満たすよう設計されていたものの、特殊な地形による突風により設計当初の想定を大きく上回る荷重が発生したため、倒壊に至ったと推定されています。
今後の台風の襲来における被害を極小化するためにも、少なくとも同様の事例で鉄塔が倒壊することは避けるべきであり、今一度、全国の鉄塔の総点検を行うことが必要です。
そこで、経済産業省としては、別紙の事業者に対し、下記の事項について指示します。
記
- 全国すべての鉄塔について、これまでの巡視・点検記録により、必要な巡視・点検が行われていること、巡視・点検の結果を踏まえた必要な対策が行われていることを速やかに確認すること。
- 全国すべての鉄塔について、今般の倒壊鉄塔と同様の特殊箇所(山と急斜面地に関する特殊箇所(海岸から25km程度以内で、主風向となる8km程度以内に、傾斜度0.2程度以上標高差200m程度以上で鉄塔より標高が高い山等があり、かつ直近に傾斜度0.2程度以上標高差50m程度以上の急斜面の頂部付近の箇所))に立地していないか、確認すること。
- 2.に該当する鉄塔が存在した場合、速やかに経済産業省に該当する鉄塔の情報を報告するとともに、シミュレーション等により改修の要否を精査し、その結果を踏まえて改修計画を作成して、速やかに提出すること。
- 3.で作成した改修計画に基づいて、改修工事等の必要な対策を速やかに実施すること。
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