昆布盛ウインドファームの風力発電設備の風車軸受損壊に伴うナセル火災事故を受けた要請について

事業用電気工作物（風力発電設備）設置者各位

令和2年2月17日

経済産業省　産業保安グループ　電力安全課長

昆布盛ウインドファームの風力発電設備の風車軸受損壊に伴うナセル火災事故を受けた要請について

平成31年4月8日に北海道根室市内で発生した風力発電設備の風車軸受損壊に伴うナセル火災事故について、 令和元年11月19日に開催された第20回新エネルギー発電設備事故対応・構造強度ワーキンググループにおける原因究明及び再発防止策の検討結果を踏まえ、以下のとおり求める。

1. 当該事故は、電気事業法で定めた法令点検が適切に行われなかったことで、主軸受破損、主軸のずれ、ナセル火災に至った事例である。 大きな事故を防止する観点からも、保安点検を適切に実施し、本件事故の原因等を保安関係者間でしっかり共有すること。
2. 風力発電設備の運営又は保守を委託している設置者は、風車軸受のグリースの状態に問題が生じた際に、電気主任技術者や 風車メーカーとの連絡体制が明記されているか改めて確認し、必要に応じて、保安規程等に連絡体制を規定すること。
3. 風車メーカーと風力発電設備の保守について委託契約を現時点で締結していない設置者は、風車メーカー標準の 「メンテナンスマニュアル」を翻訳している場合、風車メーカーと認識に齟齬が無いかを改めて確認すること。また、確認後、自ら所有する「点検マニュアル」にその結果を反映させること。
4. 風車軸受のグリース状態の点検に関しては、温度センサ等による常時モニタリングの場合には、点検を不要とする運用を認めてきたものの、当該事故においては、 温度センサの常時モニタリングだけでは軸受の損傷を把握できなかったため、当面の間、年次点検によりグリースの状態を確認すること。

• 昆布盛ウインドファーム6号機風車破損事故に関する報告

産業保安グループ 電力安全課　新エネルギー班
電話03-3501-1742（直通）