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電気設備の技術基準の解釈の一部改正について

本件の概要

令和7年11月20日

経済産業省 大臣官房 産業保安・安全グループ 電力安全課は次のとおり、「電気設備の技術基準の解釈」の一部改正を行いました。

<具体的な改正内容>

(1) 電技解釈で引用しているJIS規格等を最新のものに更新
〇JIS規格等を引用している電技解釈の以下の該当条文について、規格を最新のものに更新する。なお、この解釈に引用する規格 のうち、民間規格評価機関(「民間規格評価機関の評価・承認による民間規格等の電気事業法に基づく技術基準(電気設備に関するもの)への適合性確認のプロセスについて(内規)」(20200702保局第2号 令和2年7月17日)に定める要件への適合性が国により確認され、公表された機関をいう。)が承認した規格については、当該民間規格評価機関がホームページに掲載するリストを参照してください。

※民間規格評価機関における規格リスト公開ページ

・該当条文:電技解釈第5条、第6条、第8条~第10条、第16条、第22条、第55条、第60条、第65条、第99条、第100条~第103条、第120条、第125条~第127条、第133条、第136条、第137条、第181条、第183条、第188条、第190条、第195条、第197条

(2)IEC 60364 シリーズ改定への対応
○ 需要場所に設置される低圧の電気設備は、電技解釈第 218 条に規定する IEC 60364 シリーズの規格に基づき施設できることとされている。
○ 建物やフェンスで仕切られ、専門家のみが立ち入ることができる“閉鎖電気運転 区域”(構内)の交流 1kV 超過の電力設備は、電技解釈第 219 条に規定する IEC 61936-1 に基づき施設できることとされている。
○ 上記規格は随時制改定されているところ、委託事業の専門委員会にて検討の結 果、電技解釈に取り入れ可能であると確認されたものについて、改正する。
・該当条文:電技解釈第 218 条

(3)太陽電池発電設備用直流ケーブルに係る運用の柔軟化
○ 取扱者以外の者が立ち入らないような措置を講じた太陽電池発電所では、使用電圧が直流1,500V以下である等の一定条件の下で、高圧の電線に太陽電池発電設備用直流ケーブル(以下「PVケーブル」という。)を使用することができる旨を示している(電技解釈第46条)。

○ これまで、太陽電池発電所以外の場所では、高圧の電線にPVケーブルを使用することができる旨を例示していなかったところ、太陽電池発電所と同様に取扱者以外の者が立ち入らない措置を講じた場所の蓄電池には、PVケーブルの使用が可能である旨を規定する。
・該当条文:電技解釈第10条、第46条、第154条の2

(4)リチウムイオン蓄電池の施設に係る保安要件の明確化
○ 蓄電池については、発電所等に施設する場合において過電圧や過電流等の異常が生じた場合は、自動的に電路から遮断する装置を施設することを求めている(電技解釈第44条)。

○ 令和6年3月に鹿児島県で蓄電池が原因と推定される爆発事故が発生しており、リチウムイオン蓄電池を原因とする事故件数は世界でも増加傾向にある。また、リチウムイオン蓄電池は脱炭素電源の導入拡大に向けて不可欠な設備であり、今後導入は拡大する見込みである。蓄電池による事故を防ぐため、電技解釈において、JIS C 8715-2(2024)を引用する。

・該当条文:電技解釈第44条の2

(5)高圧電線の施設方法に係る運用の柔軟化
○ 地上に施設する電線路は、工場等の敷地内や橋に施設する場合で取扱者以外の者が立ち入らないように措置をした場所に設置することを求めている。

○ 今般、日本電気技術規格委員会は、人が通らない山地等の限定した場所に電線路を地上施設するための要件を取りまとめた民間規格について、電技省令への適合性を確認したため、電技解釈に当該規格を引用する。

・該当条文:電技解釈第128条

(6)スマートメーターシステムセキュリティガイドライン、電力制御システムセキュリティガイドラインの改定
○ 一般送配電事業、送電事業、配電事業、特定送配電事業及び発電事業の用に供する電気工作物に係るサイバーセキュリティの確保に関して示されたガイドラインについて、新たなセキュリティ脅威の発生や、「重要インフラのサイバーセキュリティに係る安全基準等策定指針」(NCO)の改訂等を踏まえ、改正されたことから、規格を最新のものに更新する。

・該当条文:電技解釈第37条の2

  • その他所要の修正
  • 過去改正時における誤植を修正する。

・該当条文:電技解釈第174条、第190条、第229条、別表第7

お問合せ先

経済産業省  大臣官房  産業保安・安全グループ  電力安全課  

経済産業省 〒100-8901 東京都千代田区霞が関1-3-1 代表電話 03-3501-1511
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