電気設備の技術基準の解釈の一部改正について
本件の概要
<具体的な改正内容>
（１） 電技解釈で引用しているJIS規格等を最新のものに更新
〇JIS規格等を引用している電技解釈の以下の該当条文について、規格を最新のものに更新する。なお、この解釈に引用する規格 のうち、民間規格評価機関（「民間規格評価機関の評価・承認による民間規格等の電気事業法に基づく技術基準（電気設備に関するもの）への適合性確認のプロセスについて（内規）」（20200702保局第2号 令和2年7月17日）に定める要件への適合性が国により確認され、公表された機関をいう。）が承認した規格については、当該民間規格評価機関がホームページに掲載するリストを参照してください。
※民間規格評価機関における規格リスト公開ページ
・日本電気技術規格委員会
・該当条文：電技解釈第 9 条、第 16 条、第 33 条、第 56 条、第 57 条、第 79 条、第 89 条、第 132 条
（２）IEC 60364 シリーズ改定、IEC 61936-1 規格の制改定への対応
○ 需要場所に設置される低圧の電気設備は、電技解釈第 218 条に規定する IEC 60364 シリーズの規格に基づき施設できることとされている。
○ 建物やフェンスで仕切られ、専門家のみが立ち入ることができる“閉鎖電気運転 区域”（構内）の交流 1kV 超過の電力設備は、電技解釈第 219 条に規定する IEC 61936-1 に基づき施設できることとされている。
○ 上記規格は随時制改定されているところ、委託事業の専門委員会にて検討の結 果、電技解釈に取り入れ可能であると確認されたものについて、改正する。
・該当条文：電技解釈第 218 条、第 219 条
（３）高圧の EV 用急速充電設備に関する保安要件の追加
○ 現行は対地電圧 450V 以下の低圧充電器についてのみ規定されている（電技解釈第 199 条の 2）が、国内外において大手自動車メーカーによる EV シフトが進展して おり、今後さらなる高電圧・高出力の EV 用急速充電器が普及していくことが想定 される。高圧 1,500V 以下で運用をしている海外規格及び電技省令若しくは電技解 釈の関係条文を参考に想定されるリスク調査を行ったところ、保安要件を追加す る。
・該当条文：電技解釈第 199 条の 2 第 3 項
（４）電力保安通信用電話設備の設置場所に係る運用の柔軟化
○ 技術員駐在所と発・変電所等との間には、災害時など、発電所・変電所・開閉所 の異常時に相互間で緊密な連絡をとるために、電力保安通信用電話設備の設置を 求めている（電技解釈第 135 条）。
○ しかし、分散型電源設置者の技術員駐在所等と一般送配電事業者又は配電事業者 の給電所との間（図.1①）には、分散型電源が電力系統に与える影響が一般送配 電事業と比較して小さいという理由から、電気通信事業者の専用回線電話又は一 定の条件に適合した一般加入電話若しくは携帯電話（以下「専用回線・一般加入 電話等」という。）の設置で良いこととされている（電技解釈第 225 条）。
○ 分散型電源設置者の技術員駐在所と遠隔監視制御されない発電所・変電所・開閉 所との間の連絡（図.1②）については、これまで電力保安通信用電話設備の設置 が求められていたところ、①と同様に、専用回線・一般加入電話等の設置で良い こととするなど、運用の見直しについて、今般専門委員会にて検討を行った。
○ 検討の結果、分散型電源設置者の技術員駐在所と分散型電源設置者の遠隔制御さ れない発電所・変電所・開閉所との間の連絡（図.1②）については、災害時等に おいて分散型電源が電力系統に与える影響が小さいことから、その間の連絡は、 専用回線・一般加入電話等の設置で良いこととされたため、分散型電源設置者の 技術員駐在所と遠隔監視制御されない発電所・変電所・開閉所との間（②）につ いても、①同様に以下の連絡設備の設置を許容する旨を規定することとした。
（連絡設備）
➢ 電力保安通信用電話設備
➢ 又は専用回線電話
➢ 又は一般加入電話若しくは携帯電話
・該当条文：電技解釈第 135 条、第 225 条
- 電気設備の技術基準の解釈の一部を改正する規程（新旧対照表）（PDF形式：251KB）
- 電気設備の技術基準の解釈（令和6年10月22日改正）（PDF形式：2,917KB）
- 電気設備の技術基準の解釈の解説（令和6年10月22日改正）（PDF形式：17,223KB）
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