地域未来投資促進税制について(概要)【適用期限:令和4年度末まで】
地域未来投資促進税制では、地域経済牽引事業計画に従って建物・機械等の設備投資を行う場合に、
法人税等の特別償却(最大50%)又は税額控除(最大5%)を受けることができます。
本税制措置を受けるためには、都道府県による地域経済牽引事業計画の承認(STEP1)の上、
国(主務大臣)による課税特例の確認(STEP2)に加えて、租税特別措置法等の規定に適合する必要があります。
建物・機械等を貸付けの用に供する場合や中古の建物・機械等の取得は、対象とはなりません。
地域経済牽引事業計画の策定方法(地域未来投資促進税制についてはP.21から)をガイドラインで定めていますのでご確認ください。
STEP1:都道府県知事による地域経済牽引事業計画の承認
地域経済牽引事業計画の承認を受けるためには、都道府県及び関係市町村が作成する基本計画に適合する必要があります。
<地域経済牽引事業の要件>
①地域の特性の活用
②高い付加価値の創出
③地域の事業者に対する経済的効果
STEP2:国(主務大臣)による課税特例の確認
<課税特例の要件>
以下の①~⑤を全て満たす必要があります。
①先進性を有すること(特定非常災害で被災した区域(※)は除く)
具体的には、以下の通常類型又はサプライチェーン類型に該当すること
【通常類型】
・労働生産性の伸び率が4%以上又は投資収益率が5%以上
【サプライチェーン類型】
・海外への生産拠点の集中の程度が50%以上の製品を製造
・事業を実施する都道府県内の取引額の増加率が5%以上 等
②設備投資額が2,000万円以上であること
③設備投資額が前年度減価償却費の10%以上であること
④対象事業の売上高伸び率が、ゼロを上回り、かつ、過去5年度の対象事業に係る市場規模の伸び率より5%以上高いこと
⑤旧計画が終了しており、その労働生産性の伸び率が4%以上かつ投資収益率5%
<上乗せ要件>
以下の⑥⑦を全て満たす必要があります。
⑥直近事業年度の付加価値額増加率が8%以上
⑦労働生産性の伸び率が4%以上、かつ、投資収益率が5%以上
*平成31年4月1日以降に承認を受けた事業が対象となります。
*サプライチェーン類型に基づく申請は上乗せ要件の対象外となります。
(※)特定非常災害で被災した区域について
(1)対象範囲
本要件の適用を受けようとする事業者については、以下の状況により、対象範囲が異なります。
証明書等」という。)の交付を受けた者でない場合については、承認地域経済牽引事業の実施場所が、特定非常災害の被害者の権利
利益の保全等を図るための特別措置に関する法律(平成八年法律第八十五号。以下「特定非常災害特別措置法」という。)第二条第
一項の規定により特定非常災害として指定された非常災害(以下「特定非常災害」という。)に基因して事業又は居住の用に供する
ことができなくなった建物又は構築物が所在していた区域(※)であること。
(※)具体的には、承認地域経済牽引事業の実施場所が実際の被災が生じた地域であることを証明するため、承認地域経済牽引事業の実施
場所と同一の字に相当する範囲において、直接の被災が発生したことを証する書類(当該範囲において罹災証明書等)の提出を求め
ることとします。
(イ)対象事業者が特定非常災害に基因して罹災証明書等の交付を受けた者である場合については、事業の実施場所が当該特定非常災害に
ついての特定非常災害特別措置法第七条の政令で定める地区内(*)であること。
(*)特定非常災害特別措置法第七条の政令で定める地区内については、以下のHPを参照ください。
(2)対象期間地域経済牽引事業計画の承認日が、当該特定非常災害発生日から起算して1年を経過していないこと。
●ただし、特定非常災害において中小企業等グループ施設等復旧整備補助事業(グループ補助金)の採択を受けた事業については、この類型での申請はできません。
課税の特例の内容・対象
対象資産 | 特別償却 | 税額控除 |
---|---|---|
機械装置・器具備品 | 40% | 4% |
機械装置・器具備品(上乗せ要件を満たす場合) | 50% | 5% |
建物・附属設備・構築物 | 20% | 2% |
税制適用の主な注意点
本税制措置は上記の要件以外に租税特別措置法等の規定に適合する必要があります。詳細については下記の国税庁ホームページを御確認ください。
主な注意点は以下のとおりです。
1.対象資産の取得価額の合計額のうち、本税制措置の支援対象となる金額は80億円が限度となります。
2.税額控除は、その事業年度の法人税額等の20%相当額が限度となります。
3.対象資産を貸付けの用に供する場合や中古の対象資産の取得は、本税制措置の対象とはなりません。
4.地域経済牽引事業計画の承認後であっても、主務大臣の確認前に対象設備を取得等した場合には、本税制措置の対象とはなりません。
地方税(固定資産税・不動産取得税)の課税免除または不均一課税について
国(主務大臣)の課税特例の確認を受けた承認地域経済牽引事業において新たに取得する土地・建物等について、都道府県・市町村の条例に基づき、地方税(固定資産税・不動産取得税)の課税免除または不均一課税を受けられる場合があります。条例の制定状況や詳細の要件、適用期限については各都道府県・市町村へ事前にご相談ください。
〈適用対象〉
対 象 財政力指数が0.52未満の都道府県、0.67未満の市町村において事業を実施する場合
対象事業 国(主務大臣)の課税特例の確認を受けた承認地域経済牽引事業
対象資産 土地・家屋・構築物
取得価格 農林漁業及びその関連業種:5,000万円以上、その他の業種:1億円以上
税 目 不動産取得税(都道府県)、固定資産税(市町村、3年間)
主務大臣の確認申請スケジュール(予定)
法人税等の課税の特例や地方税の減免を受けるためには、法第25条に定める「主務大臣の確認」を受けることが必要です。
「確認申請書」を提出する際には、事前に提出先となる主務大臣を確定させる必要があります(※主務大臣については、法第43条第2項参照)。
主務大臣を確定させる際には関係省庁との調整を要します。
「主務大臣把握のための事前締切り」までに、必ず事業実施場所を担当する経済産業局まで事業内容等をご相談ください。
経済産業局へのご相談は、順次対応いたしますので、期限に余裕を持ったご相談をお願いいたします。
「主務大臣把握のための事前締切り」までに、事業内容等についてのご相談がない場合、主務大臣が確定できず、申請することができません。
日程(令和4年3月~令和5年3月) | 第29回 | 第30回 | 第31回 | 第32回 |
---|---|---|---|---|
主務大臣把握のための事前締切り | 3月10日 | 5月27日 | 8月26日 | 11月22日 |
確認申請書の締切り | 4月15日 | 6月30日 | 9月30日 | 12月23日 |
主務大臣による確認日 | 6月30日 | 9月16日 | 12月9日 | 3月10日 |
※スケジュールは、変更する場合があります。
※申請に関しては、早めに事業実施場所を担当する経済産業局までご相談ください。
※申請に先立って、都道府県による地域経済牽引事業計画の承認を受ける必要があります。
地域経済牽引事業計画の承認に関するご相談は、事業を行う各都道府県にご相談ください。
※この税制は、令和4年度末までに対象施設を事業の用に供した場合に適用対象となります。
※主務大臣の確認申請書における「減価償却資産」の欄には、承認地域経済牽引事業計画に係る減価償却資産を全て列挙した上で、主務大臣の確認前に取得等した対象設備については、当該欄内にその旨を記載してください。
関連書類様式
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課税の特例確認申請書(Word形式:54KB)
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別紙1-1(労働生産性の伸び率算定根拠)(Excel形式:14KB)
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別紙1-2(投資収益率算定根拠)(Excel形式:14KB)
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別紙2(サプライチェーン類型)(Word形式:31KB)
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別紙3(特定非常災害特例)(Word形式:33KB)
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地域経済牽引事業計画関連様式(Word形式:186KB)
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【参考資料】課税特例の対象となる設備投資のタイミング(PDF形式:287KB)
最終更新日:2022年12月19日