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山田経済産業副大臣が第14回WTO閣僚会議に出席しました
2026年3月30日
3月24日(火曜日)から31日(火曜日)まで、山田経済産業副大臣がカメルーンに出張し、カメルーン・ヤウンデで開催された第14回WTO閣僚会議(MC14)に出席しました。
また、MC14の機会に開催された各種会合に出席した他、各加盟国代表とWTO改革における連携や二国間経済関係等について意見交換を行いました。
1.第14回WTO閣僚会議
(1)会合概要
3月26日(木曜日)から29日(日曜日)まで、第14回WTO閣僚会議(MC14)がカメルーンのヤウンデで開催され、日本からは、山田副大臣、根本農林水産副大臣及び島田外務大臣政務官が出席しました。WTO閣僚会議は、全加盟国の貿易大臣が参加する形で2年に1回開催されるWTOの最高意思決定機関であり、前回のMC13は、2024年2月に開催されました。
MC14の個別セッションでは、WTO改革、紛争解決制度改革、開発のための投資円滑化協定、電子商取引、貿易と開発等をテーマに、それぞれ議論がなされました。特に、WTO改革については、WTOの根本的事項、意思決定、開発及び特別かつ異なる待遇(S&DT)、公平な競争条件(LPF)をテーマにブレークアウトセッションが開かれ、閣僚間で活発な議論が行われました。
以上を踏まえ、WTO改革にかかるヤウンデ閣僚宣言及び作業計画、電子商取引作業計画:閣僚決定等について僅かな懸隔を埋めるため5月のWTO一般理事会での決定を目指すことが合意されました。
具体的には、会合の主な成果は以下の通りです。
- MC15までの作業計画を含むWTO改革にかかるヤウンデ閣僚宣言について、次回5月のWTO一般理事会での決定を目指すことの合意
- 電子的送信に対する関税不賦課モラトリアムの延長について、次回5月のWTO一般理事会での決定を目指すことの合意
- WTO電子商取引協定のための暫定的な措置の採択
(2)主な発言
山田副大臣は、WTOの根本的事項に関する閣僚級対話、LPFに関するブレークアウトセッション、電子商取引作業計画とモラトリアムに関する閣僚セッションに出席しました。各セッションにおける山田副大臣の発言の要旨は以下の通りです。
WTOの根本的事項に関する閣僚級対話
- 第一のWTOの価値は、ビジネスの予見可能性の向上。WTOは、ルールに基づく自由貿易体制を支えており、各国の経済発展に貢献。そこから多くを裨益してきた日本は、今後もこれを重視している。
- 中でも、WTOの最恵国待遇(MFN)原則は、多角的自由貿易体制の安定性を確保する上で、重要な役割を果たしてきた。
- 第二のWTOの価値は、不公正な貿易慣行を効果的に手当てする役割を有すること。
- 他方で、WTOは柔軟性と変化への適応力を持つべきであり、WTOのレレバンスを維持するためにも、WTO改革を進めるという我々の政治的な意思を示すべき。
公平な競争条件(LPF)に関するブレークアウトセッション
- 全ての加盟国にLPFを確保するため、不透明かつ市場歪曲的な産業補助金などの非市場的な政策・慣行(NMPPs)の課題に対処する必要がある。
- NMPPsは、公平な競争を損ない、健全な産業発展を阻害している。例えば、国際的な価格の下落を招くことで、途上国の発展を促進するような国内産業創出を阻害する懸念がある。
- 全ての国が世界貿易から恩恵を受けられるようにするため、LPFを実現することが不可欠であり、WTO改革作業計画に具体的な作業が記載されていることを歓迎する。
- MC14後には、LPFに対する共通理解の醸成や、あり得るWTOルールのアップデート、及び、通報の実態把握・透明性の向上に向けた取組など、様々な側面から実質的な議論を加速したい。
電子商取引作業計画とモラトリアムに関する閣僚セッション
- 電子商取引作業計画のもとでの有意義な議論の進展も踏まえ、日本は、「デジタル貿易委員会」設立提案、及び、モラトリアムを恒久化する閣僚決定案を支持している。
- デジタル貿易に関わる包括的な議論を行う「デジタル貿易委員会」を設けることは、WTOが今日的な貿易問題に対応できる組織になるための推進力となる。
- モラトリアムの恒久化は、デジタル貿易の安定性及び予見可能性を高めることを通じて、中小零細企業を含むビジネスの生産性向上やイノベーションに貢献し、先進国のみならず途上国も目指すデジタル社会の実現につながるもの。
- WTOがデジタル分野において真に役立つ成果を達成するためには、両者の実現が不可欠である。世界の産業界の期待に応え、WTOの信頼性を確保する観点から、モラトリアムを恒久化する決定を、我々閣僚が行おう。
(3)その他MC14の機会に開催された各種会合等
(1)気候に関する貿易大臣コアリション会合(Coalition of Trade Ministers on Climate)
3月27日(金曜日)、EU、エクアドル共和国、ケニア共和国、ニュージーランドが主催し、気候に関する貿易大臣コアリション会合が開催されました。本コアリションは、61の国・地域をメンバーとする枠組みであり、当日は、ゴズィ・オコンジョ=イウェアラWTO事務局長も交え、出席した閣僚間で活発な議論が行われました。我が国からは山田副大臣が出席しました。
山田副大臣からは、WTO貿易と環境委員会(CTE)において我が国が主導する取組を紹介するとともに、引き続き我が国が各国と連携し、貿易と気候変動に関する議論をリードしていく旨発言しました。また、当該会合における議論を踏まえ、気候に関する貿易大臣コミュニケが発出されました。
(2)多数国間暫定上訴仲裁アレンジメント(MPIA)閣僚イベント
3月28日(土曜日)、EU、コロンビア共和国、パキスタン・イスラム共和国、シンガポール共和国が主催し、多数国間暫定上訴仲裁アレンジメント(MPIA)閣僚イベント※1が開催されました。イベントには、MPIA参加国・地域の閣僚等及びンゴジ・オコンジョ=イウェアラWTO事務局長が参加し、我が国からは山田副大臣及び島田外務大臣政務官が出席しました。
当該イベントにおいて、MPIA参加国・地域の閣僚等は、最優先課題であるWTO紛争解決制度改革の実現に向けた決意を再確認しつつ、改革実現までの間も拘束力のある紛争解決制度を通じて多角的貿易体制に安定性と予見可能性を提供するMPIAの意義を確認し、バルバドス、リヒテンシュタイン公国及びモルドバ共和国という直近の新規参加国を含めMC13以降の新規参加国・地域を歓迎するとともに、未参加国・地域に参加を呼びかける旨の共同声明を発出しました。
オーストラリア連邦、バルバドス、ベナン共和国、ブラジル連邦共和国、カナダ、中国、チリ、コロンビア、コスタリカ共和国、エクアドル、EU(各加盟国含む)、グアテマラ共和国、香港、アイスランド、日本、リヒテンシュタイン、マカオ、マレーシア、メキシコ合衆国、モルドバ、モンテネグロ、ニュージーランド、ニカラグア共和国、ノルウェー王国、パキスタン、パラグアイ共和国、ペルー共和国、フィリピン共和国、シンガポール、スイス連邦、ウクライナ、英国、ウルグアイ東方共和国及びベトナム社会主義共和国
(3)WTO電子商取引協定閣僚イベント
3月28日(土曜日)、日本・豪州・シンガポールが共同議長を務めるWTO電子商取引交渉に関し、MC14のサイドイベントにおいて、「電子商取引に関する協定のための暫定的な措置」が採択されました。我が国からは山田副大臣及び島田外務大臣政務官が出席しました。
詳細はこちらをご確認ください。
2.各加盟国代表との意見交換
今回の出張中には、トルコ共和国のムスタファ・トゥズジュ貿易副大臣、フランスのニコラ・フォリシエ対外貿易・投資誘致担当大臣、オコンジョ=イウェアラWTO事務局長、ガンビア共和国のバブカール・ウスミラ・ジュフ通商・産業・地方統合・雇用大臣、アルゼンチン共和国のフェルナンド・ブルン共和国外務副大臣、メキシコのルイス・ロセンド・グティエレス・ロマノ経済省通商担当次官、オーストラリアのマット・シスルスウェイト外務貿易補佐大臣、エクアドルのアレクシア・アルシバル対外貿易担当副大臣、チリ共和国のエステヴェス外務省国際経済担当次官、ニュージーランドのトッド・マクレイ貿易大臣・農業大臣・林業大臣及び狩猟遊漁担当大臣と会談を実施し、WTO改革における連携や二国間経済関係等について意見交換を行いました。
(1)トルコ共和国のトゥズジュ貿易副大臣との会談
原油の代替調達における経由地としての協力の働きかけや、日トルコEPAの早期妥結に向けた交渉加速化、WTO改革等通商分野における連携について意見交換を行いました。
(2)フランスのフォリシエ対外貿易・投資誘致担当大臣との会談
重要鉱物を含む経済安全保障分野をはじめ、原子力、宇宙、スタートアップ分野での二国間協力の強化について確認した他、G7における連携について意見交換を行いました。
(3)オコンジョ=イウェアラWTO事務局長との会談
島田外務大臣政務官とともに、WTO改革や電子的送信に対する関税不賦課モラトリアムの延長の実現について意見交換しました。
(4)ガンビア共和国のジュフ通商・産業・地方統合・雇用大臣との会談
多数国間暫定上訴仲裁アレンジメント(MPIA)への参加の働きかけや、LDCパッケージ及び二国間関係についての意見交換を行いました。
(5)アルゼンチン共和国のブルン外務副大臣との会談
原油の代替調達に関する働きかけや、WTO改革における連携、両国の経済関係の更なる強化について意見交換を行いました。
(6)メキシコのグティエレス経済省通商担当次官との会談
DX・GXなど新たな分野における二国間連携強化の可能性や、WTOやCPTPPをはじめとする国際場裡での連携の重要性について意見交換を行いました。
(7)オーストラリアのシスルスウェイト外務貿易補佐大臣との会談
WTO改革や電子商取引協定の暫定実施にかかる取組、CPTPPやRCEP協定における新規加入等での連携、安全保障環境、エネルギー面での協力について意見交換を行いました。
(8)エクアドルのアルシバル対外貿易担当副大臣との会談
原油の代替調達に関する働きかけや、WTO改革における連携、両国の経済関係の更なる強化について意見交換を行いました。
(9)チリのエステヴェス外務省国際経済担当次官との会談
CPTPPやRCEP協定 における新規加入等及びWTO改革における連携について意見交換を行いました。
(10)ニュージーランドのマクレイ貿易・投資大臣、農業大臣、林業大臣、外務副大臣との会談
CPTPPやRCEP協定における新規加入等及びWTO改革における連携について意見交換を行いました。
関連資料
- 気候に関する貿易大臣コアリション:閣僚コミュニケ(原文)(PDF形式:115KB)

- 気候に関する貿易大臣コアリション:閣僚コミュニケ(仮訳)(PDF形式:142KB)

- MPIA閣僚声明(原文)(PDF形式:39KB)

- MPIA閣僚声明(仮訳)(PDF形式:471KB)

- 電子商取引に関する協定のための暫定的な措置に関する宣言(原文)(PDF形式:155KB)

- 電子商取引に関する協定のための暫定的な措置に関する宣言(仮訳)(PDF形式:152KB)

関連リンク
担当
通商政策局 国際経済部参事官 寺西
担当者:飯野、長町
電話:03-3501-1511(内線 3051)
メール:bzl-s-kikobu-sanjikan★meti.go.jp
※[★]を[@]に置き換えてください。



















