経済産業省
文字サイズ変更
  • 印刷

引き続き海外が伸びる輸送機械と国内回帰の兆しも見える電気機械両工業
~2大業種のグローバル出荷指数の動き~ 2016.2.12

製造業グローバル出荷指数とは、日本の製造業企業の海外展開度合いを測るため、海外現地法人の活動を表す「海外出荷指数」と日本国内の製造事業所の活動を表す「国内出荷指数」からなる指数です。この指数により、日系企業の国内及び海外の製造業の活動を同じスケールで比較することができるようになります。

今回は経済解析室が四半期ごとにミニ経済分析上で公表しているグローバル出荷指数(平成22年基準)を用いて、輸送機械工業と電気機械工業のグローバル活動の違いを見てみました。

この2つの業種は最新の平成27年第3四半期結果において輸送機械が49.3%、電気機械が18.6%とほかの業種に比べて大きな割合を占めています。

まずは、前期比(季節調整済指数)で両業種の結果を見てみます。

平成27年第3四半期における輸送機械工業のグローバル出荷指数の指数水準は114.1となり、前期比2.2%と2期ぶりの上昇となりました。内訳を見てみると、海外出荷指数は141.1となり同2.5%と5期連続の上昇、国内出荷指数は96.5となり同1.9%と2期ぶりの上昇となりました。

一方、電気機械工業のグローバル出荷指数の指数水準は96.5となり、前期比▲2.0%と2期連続の低下となりました。内訳を見てみると、海外出荷指数は114.8となり同0.4%と3期ぶりの上昇、国内出荷指数は89.8となり同▲3.1%と2期連続の低下となりました。

次に、前年同期比(原指数)でも両業種の結果を見てみます。

平成27年第3四半期における輸送機械工業のグローバル出荷指数の指数水準は112.8となり、前年同期比3.0%と9期連続の上昇となりました。内訳を見てみると、海外出荷指数は137.7となり、同8.4%と15期連続の上昇、国内出荷指数は96.6となり、同▲1.5%と5期連続の低下となりました。

一方、電気機械工業のグローバル出荷指数の指数水準は98.8となり、前年同期比▲0.6%と10期ぶりの低下となりました。内訳を見てみると、海外出荷指数は115.2となり、同▲2.9%と2期連続の低下、国内出荷指数は92.8となり、同0.5%と4期連続の上昇となりました。

輸送機械工業は引き続き海外が伸びているのに対して、電気機械工業では、海外出荷が前年水準を下回っているように、多少、国内回帰の兆しも見え、両者の違いが現れてきたように見えます。

下記リンク先の「説明スライド資料」には、海外出荷の業種別のグラフや各種比率(出荷海外比率、逆輸入比率及び海外市場比率)なども御紹介しておりますので、お目通しいただけると幸いです。

https://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikeizai/pdf/h2amini039j.pdf

 

<参考>
◎グローバル出荷指数(平成22年基準)について(平成27年Ⅲ期(第3四半期))
https://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikeizai/pdf/h2amini038j.pdf

 

平成28年2月12日
経済産業省 経済解析室長 石塚

<おしらせ>
○本メールに記載された数値や内容は他に転載、引用していただいて構いません。また、クリエイティブコモンズCCBY (http://creativecommons.org/licenses/by/2.1/jp/) の条件でご利用ください。
○問合せ先
経済産業省 大臣官房 調査統計グループ 経済解析室 解析班
Tel : 03-3501-1511(代表)(内線2852)、03-3501-1644(直通)
FAX : 03-3501-7775
E-MAIL : bzl-qqcebc■meti.go.jp (■を@に置き換えてください)

経済解析室ニュース一覧へ戻る

経済産業省 〒100-8901 東京都千代田区霞が関1-3-1 代表電話 03-3501-1511
Copyright Ministry of Economy, Trade and Industry. All Rights Reserved.