「地理空間別IIP」を使って愛知県の産業集積の活動の「見える化」にチャレンジしました 2016.3.7
皆さんは「産業集積」という言葉を耳にしたことはあるでしょうか?言葉の厳密な定義については様々な考え方があるようですが、テレビドラマ「下町ロケット」の舞台である大田区の町工場のように、「工場がたくさん集まっている地域」をなんとなくイメージしていただければ結構です。
今回の分析では、トヨタ自動車の企業城下町として有名な愛知県西三河周辺(トヨタ自動車本社を中心とする半径50km以内地域)を対象に産業集積の活動の「見える化」にチャレンジしました。事業所や雇用者数の分布といった立地に関する産業集積の「見える化」については、これまで多くの研究が行われてきましたが、産業集積の「活動」を「見える化」する試みはこれまであまり見かけたことはありません。
では、どのようにして産業集積の「活動」を「見える化」することができたのでしょうか。鉱工業生産指数(IIP)の元データである経済産業省生産動態統計の調査票情報と事業所所在地の緯度経度情報を接合することで、産業集積の活動の「見える化」が可能になります。
具体的には、任意の地理空間上の点を中心として、中心からの距離ごとに事業所の生産を集計した「地理空間別鉱工業生産指数(地理空間別IIP)」を作成し、この動きを見ることで産業集積の活動を捉えることが可能になります。さらに、生産活動の活発な地域を地図上でヒートマップ表現することも試みました。
このような方法で「見える化」した産業集積の活動はどのようなものになっていたでしょうか。皆さんの想像を「良い」意味で裏切る結果となっており、経済活動の複雑さ、奥深さを感じていただける内容になっていると思います。結果の詳細については、下記コンテンツにまとめていますので、是非アクセスしてみてください。
https://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikeizai/pdf/h2amini042j.pdf
平成28年3月7日
経済産業省 経済解析室長 石塚
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