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広告業界のネット利用とネット業者による広告活動について
~インターネット附随サービス業における広告収入高の指数化の試み~ 2016.3.28

広告と聞いて思い浮かべるのは、新聞の折込み広告、電車やバスの中づり広告、街で見かける看板広告、それともインターネットを見ている時に画面のあちらこちらで目にする広告でしょうか。

全てのビジネスがネット化しているとされる中、広告も「従来のメディアからインターネットへ」と言われることが多い今日この頃です。

しかし、第3次産業活動指数の広告業を用いて、広告に占めるインターネット広告の比率を見ると、2015年で11%程度に過ぎません。

この「良く言われていることと統計数値のギャップ」の背景として、統計作成上のルールから、「インターネット企業の広告活動(売上)」が、第3次産業活動指数の広告業には反映されていないという点があるのではないかと考えられます。

そこで、今回のミニ経済分析では、「広告業界のネット利用とネット業者による広告活動について」と題して、2015年までの広告業の媒体ごとの推移を確認するとともに、既存の統計を活用してインターネット企業の広告活動指数の試算を行うこととしました。

まず、第3次産業活動指数で見た2015年の広告業活動指数は、前年比1.8%上昇でした。広告業活動指数は、「4媒体広告(新聞、雑誌、テレビ、ラジオ)」と「その他の広告」に分かれますが、4媒体広告は前年比▲3.6%低下、その他の広告は前年比5.3%上昇でした。

ここで広告業として集計されているのは、広告業をメインの事業としている企業の売上のみであり、それとは別にインターネット関連事業をメインの事業としている企業による広告活動が存在します。

そこで、特定サービス産業動態統計調査と情報通信業基本調査を用いてネット業界の広告活動指数(インターネット附随サービス業をメインの事業とする企業の広告収入高の指数化)を試算してみました。

その結果、

  • 広告の伸びを支えているのは、やはり広義のインターネット広告だった、
  • インターネット広告においても、広告業界のインターネット利用が本格化してきている様相が見える、
  • 実は、4媒体とネットの広告ではない交通広告、屋外広告、折込みチラシ、セールスプロモーションといった「リアル」な広告が全体の5割近くを占めている、

ということが分かりました。

こういった広告業界のネット利用とネット業者による広告活動を分析するための試みについて、各統計指標をグラフ化してご紹介するスライド資料をアップしておりますので、是非、お目通しください。

◎ミニ経済分析
https://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikeizai/pdf/h2amini046j.pdf

平成28年3月28日
経済産業省 経済解析室長 石塚

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