- 2月の第3次産業活動指数は、前月比上昇
- 業種ごとの動向
- 『対個人/対事業所サービス』の動向
- 『製造業/非製造業依存型事業所向けサービス』の動向
- 『非選択的/し好的個人向けサービス』の動向
- 2月時点の基調判断は、「持ち直し傾向にある」を据え置き
2月の第3次産業活動指数は、前月比上昇
2月のサービス産業(第3次産業)活動指数は、指数値100.8、前月比0.7%と2か月連続の上昇となりました。
これまでのサービス産業活動は、2022年12月は、製造業等の取引活動が不調であったことや新型コロナウイルス感染症の再拡大などを受けて、低下していましたが、1月は、新型コロナウイルス感染症の影響が緩和されたことなどから、上昇していました。
こうした中、2月は、引き続き、新型コロナウイルス感染症の影響が緩和されたことなどを受けて、生活娯楽関連サービスなどが上昇したことから、全体として上昇しました。

業種ごとの動向
2月の業種別の動きをみると、11業種中、4業種が前月比上昇、5業種が同低下、2業種が同横ばいとなりました。
2月は、新型コロナウイルス感染症の影響が緩和されたことなどを受けて、生活娯楽関連サービスや「運輸業,郵便業」等が上昇したことなどから、サービス産業全体として上昇しました。

生活娯楽関連サービスは、前月比5.3%と、2か月連続の上昇となりました。内訳業種では、宿泊業や「飲食店,飲食サービス業」などが上昇に寄与しています。2月は、引き続き、新型コロナウイルス感染症の影響が緩和したことなどを受けて、外出機会が増加したことなどから、上昇しました。
また、「運輸業,郵便業」は、前月比3.0%と、2か月連続の上昇となりました。内訳業種では、道路貨物運送業や運輸に附帯するサービス業などが上昇に寄与しています。2月は、道路貨物運送業については、製造業等の取引活動が堅調であったことなどを受けて物流が増加したことなどから、運輸に附帯するサービス業については、新型コロナウイルス感染症の影響の緩和などを受けて人流が増加したことなどから、それぞれ上昇したものと考えられます。

『対個人/対事業所サービス』の動向
サービス産業活動指数は、大きく「広義対個人サービス(以下対個人サービス)」と「広義対事業所サービス(以下対事業所サービス)」に分けることができます。
2月の対個人サービスが、指数値101.4、前月比1.1%、対事業所サービスが、指数値99.9、同0.7%と、ともに上昇となり、サービス産業全体では、同0.7%と上昇しました。

『製造業/非製造業依存型事業所向けサービス』の動向
対事業所サービスは、製造業の取引先が多いか、そうでないかによって、「製造業依存型」と「非製造業依存型」に分けることができ、それぞれの指数を計算しています。
2月は、製造業依存型事業所向けサービスが、前月比1.0%、非製造業依存型事業所向けサービスが、同0.7%と、ともに上昇しました。

『非選択的/し好的個人向けサービス』の動向
対個人サービスは、生活必需的な性質で変動が相対的に少ないと考えられる「非選択的サービス」と、選択性が高く所得環境や経済情勢等の影響を受けやすいと考えられる「し好的サービス」に分けられ、それぞれの指数も計算しています。
2月は、非選択的サービスが前月比マイナス0.8%と低下する一方で、し好的サービスが同6.4%と上昇したことなどを受けて、対個人サービス全体では、同1.1%と上昇しました。特に、し好的サービスは、新型コロナウイルス感染症の影響が緩和されたことなどを受けて、飲食関連や宿泊関連、旅行関連などが堅調であったことから、大幅に上昇しました。

2月時点の基調判断は、「持ち直し傾向にある」を据え置き
2月は、新型コロナウイルス感染症の影響緩和などを受けて、生活娯楽関連サービスや「運輸業,郵便業」等が上昇したことなどから、サービス産業活動指数は、前月比0.7%と、2か月連続の上昇となり、均してみると、持ち直しの傾向は継続していると考えられます。
こうした状況を踏まえ、サービス産業活動指数の2月の基調判断については、「持ち直し傾向にある」を据え置きます。
なお、先行きについては、新型コロナウイルス感染症の影響が引き続き緩和傾向であることなどから、対個人サービスの回復が期待されます。
今後も、部材供給不足や物価上昇による取引量への影響などについては、引き続き注視してまいります。
- 結果概要のページ
- https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/sanzi/result-1.html
- 参考図表集
- https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/sanzi/result/reference/slide/result-sanzi-sanko-202302.html
- マンガ「就職にも使える!第3次産業活動指数」
- https://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikaisetsu/slide/20160405ita_manga2016.html