- 7月の第3次産業活動指数は、前月比上昇
- 業種ごとの動向
- 『対個人/対事業所サービス』の動向
- 『製造業/非製造業依存型事業所向けサービス』の動向
- 『非選択的/し好的個人向けサービス』の動向
- 7月時点の基調判断は、「持ち直している」に据え置き
7月の第3次産業活動指数は、前月比上昇
7月のサービス産業(第3次産業)活動指数は、指数値101.8、前月比0.9%と2か月ぶりの上昇となりました。
これまでのサービス産業活動は、2023年4月は、企業間の取引活動が活発化したことなどを受けて、5月は、新型コロナウイルス感染症の5類移行による行動制限解除等を受けた個人向けサービス活動の上昇などから、全体として上昇していました。
その後、6月は、これまでの上昇の反動などを受けて、「生活娯楽関連サービス」を中心に多くの業種が低下したことなどから、全体として低下していました。
こうした中、7月は、「運輸業,郵便業」を始めとして多くの業種が上昇したことなどから、サービス産業全体として上昇しました。

業種ごとの動向
7月の業種別の動きをみると、11業種中、7業種が前月比上昇、3業種が同低下、1業種が同横ばいとなりました。
7月は、「運輸業,郵便業」を始めとして多くの業種が上昇したことなどから、サービス産業全体として上昇しました。

「運輸業,郵便業」は、前月比6.9%と、2か月連続の上昇となりました。内訳業種では、「道路貨物運送業」などが上昇に寄与しています。「道路貨物運送業」は、小売業や卸売業の取引活動が好調であったことなどから、上昇したものと考えられます。

『対個人/対事業所サービス』の動向
サービス産業活動指数は、大きく「広義対個人サービス(以下対個人サービス)」と「広義対事業所サービス(以下対事業所サービス)」に分けることができます。
7月の対個人サービスが、指数値101.5、前月比0.3%、対事業所サービスが、指数値102.2、同1.5%と、ともに上昇となりました。

『製造業/非製造業依存型事業所向けサービス』の動向
対事業所サービスは、製造業の取引先が多いか、そうでないかによって、「製造業依存型」と「非製造業依存型」に分けることができ、それぞれの指数を計算しています。
7月は、製造業依存型事業所向けサービスが、前月比5.3%、非製造業依存型事業所向けサービスが、同0.6%と、ともに上昇しました。

『非選択的/し好的個人向けサービス』の動向
対個人サービスは、生活必需的な性質で変動が相対的に少ないと考えられる「非選択的サービス」と、選択性が高く所得環境や経済情勢等の影響を受けやすいと考えられる「し好的サービス」に分けられ、それぞれの指数も計算しています。
7月は、非選択的サービスが前月比0.2%、し好的サービスが同0.3%と、ともに上昇しました。

7月時点の基調判断は、「持ち直している」に据え置き
7月のサービス産業活動指数は、「運輸業,郵便業」を始めとして多くの業種が上昇したことなどから、前月比0.9%と、2か月ぶりの上昇となり、均してみると、引き続き持ち直している状態にあると考えられます。
このため、サービス産業活動指数の7月の基調判断については、「持ち直している」に据え置きます。
なお、先行きについては、行動制限のない夏期休暇期間となることや、渡航者が回復傾向にあることなどから、引き続き、対個人サービスの回復が期待されます。
今後は、物価上昇による取引量への影響などについて、注視してまいります。
- 結果概要のページ
- https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/sanzi/result-1.html
- 参考図表集
- https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/sanzi/result/reference/slide/result-sanzi-sanko-202307.html
- マンガ「就職にも使える!第3次産業活動指数」
- https://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikaisetsu/slide/20160405ita_manga2016.html