- 2月の第3次産業活動指数は、前月比上昇
- 業種ごとの動向
- 『対個人/対事業所サービス』の動向
- 『製造業/非製造業依存型事業所向けサービス』の動向
- 『非選択的/し好的個人向けサービス』の動向
- 2月時点の基調判断は、「持ち直しの兆しがみられる」に引き上げ
2月の第3次産業活動指数は、前月比上昇
2月のサービス産業(第3次産業)活動指数は、指数値102.1、前月比1.5%と2か月ぶりの上昇となりました。
これまでのサービス産業活動は、2023年9月は、「金融業,保険業」を中心に多くの業種が低下したことなどを受けて、10月は、電気・ガス・熱供給・水道業を始めとして多くの業種が低下したことなどを受けて、11月は、卸売業を中心に多くの業種が低下したことなどを受けて、3か月連続で低下していました。
その後、12月は、これまでの低下の反動に加えて、卸売業を中心に、多くの業種が上昇したことなどを受けて、全体として上昇していましたが、2024年1月は、卸売業等が低下したことなどを受けて、全体として低下していました。
こうした中、2月は、堅調な財・サービス消費などを受けて、生活娯楽関連サービスや小売業を始めとして多くの業種が上昇したことから、全体として、2か月ぶりに上昇しました。

業種ごとの動向
2月の業種別の動きをみると、11業種中、9業種が前月比上昇、2業種が同低下となりました。
2月は、堅調な財・サービス消費などを受けて、生活娯楽関連サービスや小売業を始めとして多くの業種が上昇したことから、全体として上昇しました。

生活娯楽関連サービスは、前月比4.1%と、2か月連続の上昇となりました。内訳業種では、「飲食店,飲食サービス業」やその他の生活関連サービス業等が上昇に寄与しています。これらについては、インバウンド需要などが堅調であることを受けて、サービス消費が増加したことから、上昇したものと考えられます。

『対個人/対事業所サービス』の動向
サービス産業活動指数は、大きく「広義対個人サービス(以下対個人サービス)」と「広義対事業所サービス(以下対事業所サービス)」に分けることができます。
2月は、対個人サービスが、指数値102.8、前月比1.1%、対事業所サービスが、指数値100.7、同0.6%となり、ともに上昇しました。

『製造業/非製造業依存型事業所向けサービス』の動向
対事業所サービスは、製造業の取引先が多いか、そうでないかによって、「製造業依存型」と「非製造業依存型」に分けることができ、それぞれの指数を計算しています。
2月は、製造業依存型事業所向けサービスが前月比1.6%、非製造業依存型事業所向けサービスが同0.6%となり、ともに上昇しました。

『非選択的/し好的個人向けサービス』の動向
対個人サービスは、生活必需的な性質で変動が相対的に少ないと考えられる「非選択的サービス」と、選択性が高く所得環境や経済情勢等の影響を受けやすいと考えられる「し好的サービス」に分けられ、それぞれの指数も計算しています。
2月は、非選択的サービスが前月比横ばいとなる一方で、し好的サービスが同6.6%と上昇しました。

2月時点の基調判断は、「持ち直しの兆しがみられる」に引き上げ
2月のサービス産業活動指数は、堅調な財・サービス消費などを受けて、生活娯楽関連サービスや小売業を始めとして多くの業種が上昇したことから、全体として前月比1.5%と、2か月ぶりの上昇となりました。
また、これまでの低下を取り戻す上昇となっており、均してみると、持ち直しの動きが感じられる状態にあると考えられます。
このため、サービス産業活動指数の2月の基調判断については、「持ち直しの兆しがみられる」に引き上げます。
なお、今後は、物価上昇による取引量への影響などについて、注視してまいります。
- 結果概要のページ
- https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/sanzi/result-1.html
- 参考図表集
- https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/sanzi/result/reference/slide/result-sanzi-sanko-202402.html
- マンガ「就職にも使える!第3次産業活動指数」
- https://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikaisetsu/slide/20160405ita_manga2016.html