- 7月の第3次産業活動指数は、前月比上昇
- 業種ごとの動向
- 『対個人/対事業所サービス』の動向
- 『製造業/非製造業依存型事業所向けサービス』の動向
- 『非選択的/し好的個人向けサービス』の動向
- 7月時点の基調判断は、「一進一退」に据え置き
7月の第3次産業活動指数は、前月比上昇
7月のサービス産業(第3次産業)活動指数は、指数値102.6、前月比1.4%と2か月ぶりの上昇となりました。
これまでのサービス産業活動は、1月は、卸売業等が低下したことなどを受けて、全体として低下していましたが、2月は、堅調な財・サービス消費などを受けて、「運輸業,郵便業」や「金融業,保険業」を始めとして多くの業種が上昇したことなどから、全体として上昇していました。その後、3月は、「運輸業,郵便業」を中心に多くの業種が低下したことから、全体として低下し、4月は、「運輸業,郵便業」を中心に多くの業種が上昇したことから、全体として上昇しました。5月は、「卸売業」や「金融業,保険業」などの業種が上昇したことから、全体として上昇しました。
こうした中、6月は「卸売業」や「医療,福祉」などの業種が低下したことから、全体として低下しましたが、7月は「運輸業,郵便業」、「卸売業」などの業種が上昇したことから、全体として上昇しました。

業種ごとの動向
7月の業種別の動きをみると、11業種中、6業種が前月比上昇、5業種が同低下となりました。
7月は、「運輸業,郵便業」、「卸売業」などの業種が上昇したことから、全体として上昇しました。

「運輸業,郵便業」は、前月比6.0%と、3か月ぶりの上昇となりました。内訳業種では、道路貨物運送業等が上昇に寄与しています。また、「卸売業」も、前月比4.6%と2か月ぶりの上昇となりました。内訳業種では機械器具卸売業等が上昇に寄与しました。一方で、「情報通信業」が、前月比マイナス2.2%と2か月ぶりに低下しました。

『対個人/対事業所サービス』の動向
サービス産業活動指数は、大きく「広義対個人サービス(以下対個人サービス)」と「広義対事業所サービス(以下対事業所サービス)」に分けることができます。
7月は、対個人サービスが、指数値102.2、前月比0.1%と上昇、対事業所サービスが、指数値102.4、同1.6%と上昇となりました。

『製造業/非製造業依存型事業所向けサービス』の動向
対事業所サービスは、製造業の取引先が多いか、そうでないかによって、「製造業依存型」と「非製造業依存型」に分けることができ、それぞれの指数を計算しています。
7月は、製造業依存型事業所向けサービスが前月比8.1%、非製造業依存型事業所向けサービスが同0.4%となり、ともに上昇しました。

『非選択的/し好的個人向けサービス』の動向
対個人サービスは、生活必需的な性質で変動が相対的に少ないと考えられる「非選択的サービス」と、選択性が高く所得環境や経済情勢等の影響を受けやすいと考えられる「し好的サービス」に分けられ、それぞれの指数も計算しています。
7月は、非選択的サービスが前月比マイナス0.6%の低下となり、し好的サービスが同0.3%の上昇となりました。

7月時点の基調判断は、「一進一退」に据え置き
7月のサービス産業活動指数は、「運輸業,郵便業」、「卸売業」などの業種が上昇したことから、全体として前月比1.4%と、2か月ぶりの上昇となりました。
また、2024年1月は前月比マイナス0.8%の低下、2月は同2.1%の上昇、3月は同マイナス2.5%の低下、4月は同2.3%の上昇、5月が同0.3%の上昇、6月が同マイナス1.2%の低下、今回7月が同1.4%の上昇となっており、均してみると、引き続き一進一退の状態にあると考えられます。
このため、サービス産業活動指数の7月の基調判断については、「一進一退」に据え置きます。
なお、今後は、物価上昇による取引量への影響などについて、注視してまいります。
- 結果概要のページ
- https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/sanzi/result-1.html
- 参考図表集
- https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/sanzi/result/reference/slide/result-sanzi-sanko-202407.html
- マンガ「就職にも使える!第3次産業活動指数」
- https://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikaisetsu/slide/20160405ita_manga2016.html