- １０月の第３次産業活動指数は、前月比上昇
- 業種ごとの動向
- 『対個人／対事業所サービス』の動向
- 『製造業／非製造業依存型事業所向けサービス』の動向
- 『非選択的／し好的個人向けサービス』の動向
- １０月時点の基調判断は、「一進一退」に据え置き
１０月の第３次産業活動指数は、前月比上昇
１０月のサービス産業（第３次産業）活動指数は、指数値１０２.３、前月比０.３％と３か月ぶりの上昇となりました。
これまでのサービス産業活動は、２０２４年７月は「医療，福祉」、「卸売業」などの業種が上昇したことから、全体として上昇しましたが、８月は「医療，福祉」、「運輸業，郵便業」などの業種が低下したことから、全体として低下、９月も「金融業，保険業」、「小売業」などの業種が低下したことから、全体として低下と、２か月連続の低下となりました。こうした中、１０月は「医療，福祉」、「卸売業」などの業種が上昇したことから、全体として上昇と、３か月ぶりの上昇となりました。
業種ごとの動向
１０月の業種別の動きをみると、１１業種中、７業種が前月比上昇、４業種が同低下となりました。
１０月は、「医療，福祉」、「卸売業」などの業種が上昇したことから、全体として上昇しました。
「医療，福祉」は、前月比２.５％と、２か月連続の上昇となりました。また、「卸売業」も、前月比２.０％と３か月ぶりの上昇となりました。内訳業種では「その他卸売業（機械器具を除く住関連卸売業）」、「機械器具卸売業」等が上昇に寄与しました。一方で、「電気・ガス・熱供給・水道業」が、前月比マイナス５.６％と２か月ぶりに低下しました。
『対個人／対事業所サービス』の動向
サービス産業活動指数は、大きく「広義対個人サービス（以下対個人サービス）」と「広義対事業所サービス（以下対事業所サービス）」に分けることができます。
１０月は、対個人サービスが、指数値１０１.５、前月比マイナス０.４％と低下、対事業所サービスが、指数値１０２.８、同０.２％と２か月連続の上昇となりました。
『製造業／非製造業依存型事業所向けサービス』の動向
対事業所サービスは、製造業の取引先が多いか、そうでないかによって、「製造業依存型」と「非製造業依存型」に分けることができ、それぞれの指数を計算しています。
１０月は、製造業依存型事業所向けサービスが前月比１.７％、非製造業依存型事業所向けサービスが同０.１％となり、ともに上昇しました。
『非選択的／し好的個人向けサービス』の動向
対個人サービスは、生活必需的な性質で変動が相対的に少ないと考えられる「非選択的サービス」と、選択性が高く所得環境や経済情勢等の影響を受けやすいと考えられる「し好的サービス」に分けられ、それぞれの指数も計算しています。
１０月は、非選択的サービスが前月比０.３％と上昇、し好的サービスが同マイナス０.９％と低下となりました。
１０月時点の基調判断は、「一進一退」に据え置き
１０月のサービス産業活動指数は、「医療，福祉」、「卸売業」などの業種が上昇したことから、全体として前月比０.３％と、３か月ぶりの上昇となりました。
また、２０２４年７月が同１.９％と上昇、８月が同マイナス１.４％と低下、９月が同マイナス０.１％と低下、今回１０月が同０.３％と上昇となっており、均してみると、引き続き一進一退の状態にあると考えられます。
このため、サービス産業活動指数の１０月の基調判断については、「一進一退」に据え置きます。
なお、今後は、物価上昇による取引量への影響などについて、注視してまいります。
- 結果概要のページ
- https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/sanzi/result-1.html
- 参考図表集
- https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/sanzi/result/reference/slide/result-sanzi-sanko-202410.html
- マンガ「就職にも使える！第３次産業活動指数」
- https://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikaisetsu/slide/20160405ita_manga2016.html