- ３月の第３次産業活動指数は、前月比低下
- 業種ごとの動向
- 『対個人／対事業所サービス』の動向
- 『製造業／非製造業依存型事業所向けサービス』の動向
- 『非選択的／し好的個人向けサービス』の動向
- ３月時点の基調判断は、「一進一退」に据え置き
３月の第３次産業活動指数は、前月比低下
2025年３月の第３次産業活動指数（サービス産業活動）は、指数値１０４.４、前月比マイナス０.３％と５か月ぶりの低下となりました。
これまでのサービス産業活動は、2024年１０月が低下、１１月が横ばい、１２月、2025年１月、２月と３か月連続で上昇となった後、３月は、「運輸業、郵便業」、「不動産業」が上昇した一方、「生活娯楽関連サービス」、「金融業、保険業」などの業種が低下したことから、全体として低下となりました。
業種ごとの動向
３月の業種別の動きをみると、１０業種中、７業種が前月比低下、２業種が同上昇、１業種が同横ばいとなりました。
３月は、「運輸業、郵便業」、「不動産業」が上昇した一方、「生活娯楽関連サービス」、「金融業、保険業」などの業種が低下したことから、全体として低下となりました。
「生活娯楽関連サービス」は、前月比マイナス４.５％と低下しました。内訳業種では「娯楽業」、「その他の生活関連サービス業」等が低下に寄与しました。また、「金融業、保険業」も、前月比マイナス１.６％と低下しました。内訳業種では「保険業」、「銀行業・協同組織金融業」等が低下に寄与しました。一方で、「運輸業、郵便業」は、前月比４.７％と上昇しました。内訳業種では「道路貨物運送業」、「運輸に附帯するサービス業」等が上昇に寄与しました。また、「不動産業」は前月比１.２％と上昇しました。内訳業種では「不動産取引業」が上昇に寄与しました。
『対個人／対事業所サービス』の動向
サービス産業活動指数は、大きく「広義対個人サービス（以下対個人サービス）」と「広義対事業所サービス（以下対事業所サービス）」に分けることができます。
３月は、対個人サービスが、指数値１０５.６、前月比マイナス１.２％と５か月ぶりの低下、対事業所サービスが、指数値１０３.４、同マイナス０.４％と４か月ぶりの低下となりました。
『製造業／非製造業依存型事業所向けサービス』の動向
対事業所サービスは、製造業の取引先が多いか、そうでないかによって、「製造業依存型」と「非製造業依存型」に分けることができ、それぞれの指数を計算しています。
３月は、製造業依存型事業所向けサービスが前月比０.０％と横ばい、非製造業依存型事業所向けサービスが同マイナス０.７％と低下となりました。
『非選択的／し好的個人向けサービス』の動向
対個人サービスは、生活必需的な性質で変動が相対的に少ないと考えられる「非選択的サービス」と、選択性が高く所得環境や経済情勢等の影響を受けやすいと考えられる「し好的サービス」に分けられ、それぞれの指数も計算しています。
３月は、非選択的サービスが前月比マイナス０.６％と低下、し好的サービスが同マイナス２.５％と低下しました。
３月時点の基調判断は、「一進一退」に据え置き
３月のサービス産業活動指数は、「運輸業、郵便業」、「不動産業」が上昇した一方、「生活娯楽関連サービス」、「金融業、保険業」などの業種が低下したことから、全体として前月比マイナス０.３％と、５か月ぶりの低下となりました。
また、2024年１０月が低下、１１月が横ばい、１２月、2025年１月、２月と３か月連続で上昇、そして３月が低下となっており、均してみると、引き続き一進一退の状態にあると考えられます。
このため、サービス産業活動指数の３月の基調判断については、「一進一退」に据え置きます。
なお、今後は、物価上昇による取引量への影響などについて、注視してまいります。
- 結果概要のページ
- https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/sanzi/result-1.html
- 参考図表集
- https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/sanzi/result/reference/slide/result-sanzi-sanko-202503.html
- マンガ「就職にも使える！第３次産業活動指数」
- https://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikaisetsu/slide/20160405ita_manga2016.html