7月の鉱工業生産は、自動車工業や生産用機械工業などが低下したことから、全体として前月比マイナス1.6%と、2か月ぶりの低下。基調判断は、「一進一退」に据え置き。

    7月の生産は2か月ぶりの前月比低下

    2025年7月の鉱工業生産は、季節調整済指数101.6、前月比マイナス1.6%と低下となりました。

    これまでの生産の動向については、2025年2月は生産用機械工業や電子部品・デバイス工業などが上昇したことから、全体として上昇、3月も化学工業(除.無機・有機化学工業)や生産用機械工業などが上昇したことから、全体として上昇しました。その後、4月は生産用機械工業や食料品・たばこ工業などが低下したことから、全体として低下、5月も電子部品・デバイス工業や輸送機械工業(除.自動車工業)などが低下したことから全体として低下しましたが、6月は電子部品・デバイス工業や輸送機械工業(除.自動車工業)などが上昇したことから全体として上昇しました。そして、7月は自動車工業や生産用機械工業などが低下したことから、全体として2か月ぶりの低下となりました。

    図表01

    全15業種のうち9業種が低下

    7月の鉱工業生産を業種別にみると、全15業種のうち9業種が前月比低下、6業種が同上昇という結果でした。

    自動車工業や生産用機械工業などが低下したことから、全体として低下しました。

    図表02
    図表03

    低下寄与度の最も大きかった自動車工業では、普通乗用車、駆動伝導・操縦装置部品等が主な低下要因となっています。次に低下寄与度が大きかった生産用機械工業では、半導体製造装置、化学機械等が、その次に低下寄与度が大きかった汎用・業務用機械工業では、コンベヤ、ボイラ部品等が主な低下要因となっています。

    一方、上昇寄与度が最も大きかった電気・情報通信機械工業では、ノート型パソコン、デスクトップ型パソコン等が主な上昇要因となっているほか、次に上昇寄与度が大きかった化学工業(除.無機・有機化学工業・医薬品)では、頭髪用化粧品、乳液・化粧水類等が、その次に上昇寄与度が大きかった電子部品・デバイス工業では、電子回路基板、モス型IC(ロジック)等が主な上昇要因となっています。

    出荷は2か月連続の低下

    7月の鉱工業出荷は、季節調整済指数98.9、前月比マイナス2.5%と、2か月連続の低下となりました。

    図表04

    業種別にみると、全15業種のうち8業種が前月比低下、6業種が同上昇、1業種が同横ばいという結果でした。

    7月は、自動車工業や生産用機械工業などが低下したことから、全体として低下しました。

    低下寄与度の最も大きかった自動車工業では、普通乗用車、普通トラック等が、次に低下寄与度が大きかった生産用機械工業では、半導体製造装置、ショベル系掘削機械等が、その次に低下寄与度が大きかった汎用・業務用機械工業では、コンベヤ、ボイラ部品等が主な低下要因となっています。

    一方、上昇寄与度が最も大きかった電子部品・デバイス工業ではモス型IC(ロジック)、電子回路基板等が、次に上昇寄与度が大きかった電気・情報通信機械工業では、ノート型パソコン、デスクトップ型パソコン等が、その次に上昇寄与度が大きかったその他工業では、織物製繊維製品(外衣)、再生・半合成繊維等が主な上昇要因となっています。

    財の需要先の用途別分類である財別出荷指数をみると、資本財(除.輸送機械)が半導体製造装置、コンベヤ等の出荷減により、前月比マイナス8.4%と低下、耐久消費財が、普通乗用車、軽乗用車等の出荷減により、同マイナス6.7%と低下、生産財がシャシー・車体部品、駆動伝導・操縦装置部品等の出荷減により、同マイナス1.0%と低下、建設財が橋りょう、セメント等の出荷減により、同2.4%と低下となりました。一方、非耐久消費財が織物製繊維製品(外衣)、頭髪用化粧品等の出荷増により、同0.6%と上昇となりました。

    図表05
    図表06
    図表07

    在庫は4か月ぶりの上昇

    7月の鉱工業在庫は、季節調整済指数100.0、前月比0.8%と、4か月ぶりの上昇となりました。

    業種別にみると、全15業種のうち、8業種が前月比上昇、5業種が同低下、2業種が同横ばいとなりました。

    上昇寄与度の最も大きかった自動車工業では、普通トラック、普通乗用車等が主な上昇要因となっています。一方、低下寄与度が最も大きかった無機・有機化学工業では、合成ゴム、ポリスチレン等が主な低下要因となっています。

    図表08
    図表09

    在庫率は2か月連続の上昇

    7月の鉱工業在庫率は、季節調整済指数106.8、前月比0.4%と、2か月連続の上昇となりました。

    業種別にみると、全15業種のうち、8業種が上昇、7業種が低下となりました。

    図表10

    在庫循環図をみると、2021年第3四半期までは、「在庫積み増し局面」にあり、同年第4四半期から2023年第2四半期までの期間は、「在庫積み上がり局面」に位置していましたが、2023年第3四半期には、「在庫調整局面」に達し、2024年第4四半期には、「在庫調整局面」を抜け出て「意図せざる在庫減局面」に入り、その後2025年第1四半期には「在庫積み増し局面」に入りましたが、2025年第2四半期には再び「意図せざる在庫減局面」に戻り、2025年第3四半期(速)においても「意図せざる在庫減局面」に位置しています。

    これまで、一部の業種において、積極的に在庫の削減に取り組まれてきたと考えられ、その効果が顕在化されてきた可能性がありますが、今後の動向に注視していく必要があります。

    図表11

    7月の生産の基調判断は、「一進一退」に据え置き

    2025年7月の鉱工業生産は、前月比マイナス1.6%と低下しました。

    これまでの生産は、2025年2月は生産用機械工業や電子部品・デバイス工業などが上昇したことから上昇、3月も化学工業(除.無機・有機化学工業)や生産用機械工業などが上昇したことから上昇しました。その後、4月は生産用機械工業や食料品・たばこ工業などが低下したことから低下、5月も電子部品・デバイス工業や輸送機械工業(除.自動車工業)などが低下したことから低下となりましたが、6月は電子部品・デバイス工業や輸送機械工業(除.自動車工業)などが上昇したことから上昇しました。そして、7月は自動車工業や生産用機械工業などが低下したことから、全体として2か月ぶりに低下しました。

    こうした中、先行きに関しては、企業の生産計画では、8月は上昇、9月は低下を見込んでおり、企業の生産計画は、しばしば実績から上振れする傾向があることから、こうした影響も考慮すれば、一進一退の傾向は継続するものと見込まれます。

    こうした状況を踏まえ、鉱工業生産の7月の基調判断については、「一進一退」に据え置きます。

    なお、今後は、世界経済の動向などについて、注視してまいります。

    結果概要のページ
    https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/iip/result-1.html
    参考図表集
    https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/iip/result/pdf/reference/slide/result-iip-sanko-202507s.html
    マンガ「ビジネス環境分析にも使える!鉱工業指数(IIP)」
    https://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikaisetsu/slide/20170329iip_manga2017.html

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