- 7月の第3次産業活動指数は、前月比上昇
- 業種ごとの動向
- 『対個人/対事業所サービス』の動向
- 『製造業/非製造業依存型事業所向けサービス』の動向
- 『非選択的/し好的個人向けサービス』の動向
- 7月時点の基調判断は、「一部に足踏みがみられるものの、持ち直しの動き」に据え置き
7月の第3次産業活動指数は、前月比上昇
2025年7月の第3次産業活動指数(サービス産業活動)は、指数値105.0、前月比0.5%と2か月ぶりの上昇となりました。
これまでの第3次産業活動指数は、2024年12月、2025年1月、2月と上昇となった後、3月は低下、4月、5月は上昇、6月は低下となったものの、7月は「小売業」、「生活娯楽関連サービス」などが低下した一方、「運輸業、郵便業」、「金融業、保険業」などの業種が上昇したことから、全体として上昇となりました。

業種ごとの動向
7月の業種別の動きをみると、10業種中、5業種が前月比上昇、4業種が同低下、1業種が同横ばいとなりました。
7月は、「小売業」、「生活娯楽関連サービス」などが低下した一方、「運輸業、郵便業」、「金融業、保険業」などの業種が上昇したことから、全体として上昇となりました。

「運輸業、郵便業」は、前月比3.4%と上昇しました。内訳業種では「道路貨物運送業」などが上昇に寄与しました。また、「金融業、保険業」も、前月比1.5%と上昇しました。内訳業種では「金融商品取引業、商品先物取引業」、「銀行業・協同組織金融業」などが上昇に寄与しました。一方で、「小売業」は、前月比マイナス1.9%と低下しました。内訳業種では「その他の小売業」、「飲食料品小売業」などが低下に寄与しました。また、「生活娯楽関連サービス」は前月比マイナス0.9%と低下しました。内訳業種では「娯楽業」、「自動車整備業(家庭用車両)」などが低下に寄与しました。

『対個人/対事業所サービス』の動向
サービス産業活動指数は、大きく「広義対個人サービス(以下対個人サービス)」と「広義対事業所サービス(以下対事業所サービス)」に分けることができます。
7月は、対個人サービスが、指数値105.3、前月比マイナス0.6%と2か月ぶりの低下、対事業所サービスが、指数値104.3、同0.4%と2か月ぶりの上昇となりました。

『製造業/非製造業依存型事業所向けサービス』の動向
対事業所サービスは、製造業の取引先が多いか、そうでないかによって、「製造業依存型」と「非製造業依存型」に分けることができ、それぞれの指数を計算しています。
7月は、製造業依存型事業所向けサービスが前月比2.2%と上昇、非製造業依存型事業所向けサービスが同マイナス0.1%と低下しました。

『非選択的/し好的個人向けサービス』の動向
対個人サービスは、生活必需的な性質で変動が相対的に少ないと考えられる「非選択的サービス」と、選択性が高く所得環境や経済情勢等の影響を受けやすいと考えられる「し好的サービス」に分けられ、それぞれの指数も計算しています。
7月は、非選択的サービスが前月比0.1%と上昇、し好的サービスが同マイナス0.9%と低下しました。

7月時点の基調判断は、「一部に足踏みがみられるものの、持ち直しの動き」に据え置き
7月の第3次産業活動指数は、「小売業」、「生活娯楽関連サービス」などが低下した一方、「運輸業、郵便業」、「金融業、保険業」などの業種が上昇したことから、全体として前月比0.5%と、2か月ぶりの上昇となりました。
また、2024年12月、2025年1月、2月と上昇の後、3月は低下、4月、5月は上昇、6月は低下となったものの、7月は再び上昇となり、全体として持ち直しの動きが見られる一方で、対個人サービスについては足下で足踏みがみられるなど、引き続き予断を許さない状況が続いています。
こうした状況も踏まえ、第3次産業活動指数の7月の基調判断については、「一部に足踏みがみられるものの、持ち直しの動き」に据え置きます。
なお、今後は、物価上昇による取引量への影響などについて、注視してまいります。
- 結果概要のページ
- https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/sanzi/result-1.html
- 参考図表集
- https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/sanzi/result/reference/slide/result-sanzi-sanko-202507.html
- マンガ「就職にも使える!第3次産業活動指数」
- https://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikaisetsu/slide/20160405ita_manga2016.html