2月の鉱工業生産は、自動車工業や金属製品工業などが低下したことから、全体として前月比マイナス2.1%と、3か月ぶりの低下。基調判断は、「一進一退」に据え置き。

    2月の生産は3か月ぶりの前月比低下

    2026年2月の鉱工業生産は、季節調整済指数102.3、前月比マイナス2.1%と低下となりました。

    これまでの生産の動向については、2025年9月、10月と2か月連続の上昇の後、11月は低下、12月、2026年1月と2か月連続で上昇しました。そして、2月は自動車工業や金属製品工業などが低下したことから、全体として3か月ぶりの低下となりました。

    ※上述の内容は、2025年の年間補正を踏まえたものとなっています。

    図表01

    全15業種のうち12業種が低下

    2月の鉱工業生産を業種別にみると、全15業種のうち12業種が前月比低下、3業種が同上昇という結果でした。

    自動車工業や金属製品工業などが低下したことから、全体として低下しました。

    図表02
    図表03

    低下寄与度が最も大きかった自動車工業では、小型トラック、自動車用エンジン等が主な低下要因となっています。次に低下寄与度が大きかった金属製品工業では、産業用アルミニウム製品、ガス温水給湯暖房機・風呂がま等が主な低下要因となっています。

    一方、上昇寄与度が最も大きかった鉄鋼・非鉄金属工業では、通信用ケーブル光ファイバ製品、電気銅等が主な上昇要因となっています。次に上昇寄与度が大きかった化学工業(除.無機・有機化学工業・医薬品)では、乳液・化粧水類、合成洗剤等が主な上昇要因となっています。

    出荷は2か月ぶりの低下

    2月の鉱工業出荷は、季節調整済指数100.5、前月比マイナス1.6%と、2か月ぶりの低下となりました。

    図表04

    業種別にみると、全15業種のうち12業種が前月比低下、3業種が同上昇という結果でした。

    2月は、電子部品・デバイス工業や無機・有機化学工業などが低下したことから、全体として低下しました。

    低下寄与度の最も大きかった電子部品・デバイス工業では、モス型IC(ロジック)、アクティブ型液晶パネル(大型)等が、次に低下寄与度が大きかった無機・有機化学工業では、エチレン、プロピレン等が主な低下要因となっています。

    一方、上昇寄与度が最も大きかった自動車工業では、普通乗用車、普通トラック等が、次に上昇寄与度が大きかった輸送機械工業(除.自動車工業)では、ショベルトラック(除.建設用)が主な上昇要因となっています。

    図表05

    在庫は2か月ぶりの上昇

    2月の鉱工業在庫は、季節調整済指数98.1、前月比0.3%と、2か月ぶりの上昇となりました。

    業種別にみると、全15業種のうち、8業種が前月比上昇、7業種が同低下となりました。

    上昇寄与度の最も大きかった鉄鋼・非鉄金属工業では、通信用ケーブル光ファイバ製品、鋼半製品等が主な上昇要因となっています。一方、低下寄与度が最も大きかった自動車工業では、普通乗用車、二輪自動車(125ml超)等が主な低下要因となっています。

    図表06
    図表07

    在庫率は2か月ぶりの上昇

    2月の鉱工業在庫率は、季節調整済指数103.5、前月比2.3%と、2か月ぶりの上昇となりました。

    図表08

    在庫循環図をみると、2021年第3四半期までは、「在庫積み増し局面」にあり、同年第4四半期から2023年第2四半期までの期間は、「在庫積み上がり局面」に位置していましたが、2023年第3四半期には、「在庫調整局面」に達し、2024年第4四半期には、「在庫調整局面」を抜け出て「意図せざる在庫減局面」に入り、その後2025年第1四半期には「在庫積み増し局面」に入りましたが、2025年第2四半期には再び「意図せざる在庫減局面」に戻り、2026年第1四半期(速)においても「意図せざる在庫減局面」に位置しています。

    これまで、一部の業種において、積極的に在庫の削減に取り組まれてきたと考えられ、その効果が顕在化されてきた可能性がありますが、今後の動向に注視していく必要があります。

    図表09

    3月と4月の2か月を通じた生産計画

    続いて、製造工業生産予測指数に基づいて、3月と4月の2か月を通じた生産計画について見ていきます。

    3月の生産計画では、前月比3.8%の上昇を見込んでいます。この計画どおりに生産されれば、3月の鉱工業生産の実績は、2か月ぶりの上昇が見込まれます。

    また、4月の生産計画については、3月の計画から3.3%と上昇する見込みです。

    生産計画は、生産実績よりも上振れする傾向がありますが、毎年3月は他の月と比べ上振れ傾向があまり見られない月になります。実際に、3月の生産計画について、生産実績との間で生じるズレを統計的に補正すると、3月の生産実績の見通しは、前月比3.8%と上昇する見込みです。

    図表10

    業種別にみた生産計画

    3月と4月の2か月の生産計画による業種ごとの生産予測の伸び率を通じてみると、以下の図のようになります。

    3月の生産計画では、11業種中7業種が前月比上昇、3業種が同低下、1業種が同横ばい、4月の生産計画では、10業種が前月比上昇、1業種が同低下の計画となっています。

    図表11

    3月の生産計画は、生産用機械工業、電気・情報通信機械工業などの上昇により、全体としては上昇する見込みです。

    図表12

    4月の生産計画は、生産用機械工業、電気・情報通信機械工業などの上昇により、全体としては上昇する見通しです。

    図表13

    2月の生産の基調判断は、「一進一退」に据え置き

    2026年2月の鉱工業生産は、前月比マイナス2.1%と低下しました。

    これまでの生産の動向については、2025年9月、10月と2か月連続の上昇の後、11月は低下、12月、2026年1月と2か月連続の上昇となりました。そして、2月は自動車工業、金属製品工業などが低下したことから、全体として3か月ぶりの低下となりました。

    先行きに関しては、企業の生産計画では、3月、4月ともに上昇を見込んでおり、企業の生産計画は、しばしば実績から上振れする傾向があることから、こうした影響も考慮すれば、一進一退の傾向は継続するものと見込まれます。

    こうした状況を踏まえ、鉱工業生産の2月の基調判断については、「一進一退」に据え置きます。

    なお、今後は、世界経済の動向などについて、注視してまいります。

    鉱工業指数の結果概要のページ
    https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/iip/result-1.html
    製造工業生産予測指数の結果概要のページ
    https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/yosoku/result-1.html
    参考図表集
    https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/iip/result/pdf/reference/slide/result-iip-sanko-202602s.html
    マンガ「ビジネス環境分析にも使える!鉱工業指数(IIP)」
    https://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikaisetsu/slide/20170329iip_manga2017.html

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