アジアにおける日系企業のプレゼンス-平成11年5月18日公表-

海外事業活動基本調査

現地経済に対して大きなウエイトを占める日系企業

 アジア各国における雇用面での日系製造業法人のシェアは各国で高いシェアとなっている。特にマレーシア・シンガポール・香港の3カ国では9~13%の高水準となっている。(第4-(3)-1図)

現地法人(製造業)雇用数が現地雇用総計(製造業)に占める比率

 日系製造業法人の設備投資額はASEAN4各国で全設備投資額の3~4%を占めており、NIES4ではその半分以下のレベルである。(第4-(3)-2図)

現地法人(製造業)投資額が現地投資総額に占める比率

 貿易においても日系製造業法人の輸出額はタイ・マレーシア・フィリピンでそれぞれの総輸出額の約2割を占めている。他の国でも韓国を除き5~10%となっている。さらに、輸出におけるシェアが輸入のそれを上回っており、日系企業が各国の貿易収支の黒字化に貢献していることがわかる。(第4-(3)-3図)

現地法人(製造業)の輸出額が現地輸出入総額に占める比率

 以上のように、アジア危機の発生した97年度においても日系企業の活動は各国経済に大きなウェイトを占めており、当該企業の活動がアジア経済に与える影響は大きい。経済危機で地場企業の体力が弱っている現状、各国の経済回復においても日系企業が輸出等を中心に大きな役割を担っていくことが期待される。

最終更新日:2007.10.1