海外事業活動基本調査

(1) 97年度の現地法人売上高を各国別にみると、ASEAN4ではマレーシアを除いた各国で現地販売型が前年度比で減少している。一方、輸出型では、通貨切り下げによる価格競争力の向上からすべての国で増加した。NIES4ではこうした影響がみられず、97年度時点ではNIES4各国の国内マーケットがそれほど通貨危機の影響を受けていないことがみられる。

売上高増減率(アジア・製造業)

(2) 同様に売上高経常利益率をみると、ASEAN4では現地販売型の売上高の落ち込みからすべての国で低下。特にタイ、インドネシアで下落幅が大きく、実額においても経常損失となっている。一方、NIES4では全体的に売上高経常利益率は上昇しているものの、国ごとにばらついており、特に通貨危機の影響からGDPが大きく落ち込んだ韓国における減少が顕著。

売上高経常利益率増減(アジア・製造業)

(3) また、設備投資は、97年度においてはASEAN4、NIES4ともにあまり通貨危機の影響が出てはいないが、98年度見込みではそれぞれ40%、15%程度の大幅な減少を見込んでいる。

最終更新日:2007.10.1