海外事業活動基本調査

(1) 通貨危機後の現地法人の対応を機械業種でみると、いずれの業種においても各国通貨の切り下げによりアジア域外からの輸入が割高となっていることから、戦略的に域内での調達率を引き上げている。また、大規模親会社の現地法人はほとんどの業種で日本向け輸出の比率を増加させている。こうした背景には、現地向け販売の難航に伴い、親会社が在庫品を引き受けている可能性がある。

アジア域内販売率・調達率の変化(機械業種)

日本向輸出率変化(大企業)

(2) 雇用では、ASEAN4、NIES4双方とも現地販売型で大きく減少させており、逆に輸出型ではASEAN4で増加している。ASEAN4を各国別にみても、輸出型ではすべての国で増加、現地販売型ではフィリピンを除く各国で減少させており、売上と同様通貨切り下げによる価格競争力の向上、並びに国内市場の縮小の動きに対応している。

雇用者数増減率

最終更新日:2007.10.1