工業統計調査
平成12年 工業統計表(品目編)
概 況
平成14年3月28日公表、29日掲載
経済産業省 経済産業政策局調査統計部
<<お知らせ>>
平成12年調査から調査品目が2品目追加となりました。追加した品目は下記のとおりです。
品目番号 | 一連番号 | 品目名称 | 数量調査単位 |
---|---|---|---|
169915 | 505 | 木製履物(台を含む) | - |
169916 | 506 | 曲輪,曲物 | - |
概況文・データのダウンロード
- 概況文(PDF/47KB)
- データ(下記概況の第1表~第4表と、都道府県・品目別統計表)
- ・Microsoft Excel Ver7.0形式(XLS/5,390KB)
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概 況
本概況は、平成12年12月31日現在で実施された平成12年工業統計調査結果のうち、従業者4人以上の事業所における製造品の品目別産出事業所数とその出荷金額について、産業別、都道府県別にとりまとめたものである。
1.産出事業所数
品目別の産出事業所数をみると、もっとも多いのは「平版印刷物(オフセット印刷物)」であり、次いで「その他の製缶板金製品」、「建具(金属製を除く)」、「板類」、「ひき角類」、「ひき割類」などの木材・木製品、食料品関連で事業所数が多くなっている。
「平版印刷物(オフセット印刷物)」は、東京、大阪、愛知などに多く、3県合計で産出事業所が全体の3割強を占めている。「その他の製缶板金製品」は大阪、愛知、神奈川に多く、この3県で産出事業所全体の約3割を占めている(第1表)。
2.品目別出荷額
品目別の出荷額をみると、「普通乗用車」、「軽・小型乗用車」をはじめとする自動車関連の品目が上位を占めている。また、「パーソナルコンピュータ」、「その他の電子部品」、「携帯電話機、PHS電話機」など情報通信関連機器も上位に位置している(第2表)。
なお、「携帯電話機、PHS電話機」は前年22位から18位へ、「液晶素子」は同25位から19位へ順位を上げている。
3.産業中分類別の品目別出荷額
- 出荷金額の大きい品目を産業別にみると、
- (1)飲料・たばこ・飼料製造業では、「発泡酒」が引き続き大幅増加となり、アルコール飲料では、「ビール」、「清酒」に次ぎ第3位となった。
注:「発泡酒」は平成11年から調査
- (2)衣服・その他の繊維製品製造業は、輸入製品の拡大を背景に、各品目いずれも大幅な減少となっている。
- (3)パルプ・紙・紙加工品製造業では、商業印刷向けの好調から「塗工印刷用紙」が増加している。
- (4)化学工業では、自動車向けや情報機器向けの好調から「その他のプラスチック」(レジン)が増加している。
- (5)石油製品・石炭製品製造業では、原油輸入価格の上昇により、石油製品価格の上昇に伴い軒並み出荷金額が増加した。
- (6)プラスチック製品製造業では、「自動車用プラスチック製品」、「その他の工業用プラスチック製品」などが増加となった。
- (7)窯業・土石製品製造業では、建設向けの需要が低迷しているものの、通信電子部品向けの「ファインセラミック製IC基板、ファインセラミック製ICパッケージ」が大幅な増加を示した。
- (8) 鉄鋼業では、「亜鉛メッキ鋼板」が自動車、電気機械向けに堅調、「鋼帯」が韓国、東南アジア向けを中心に堅調であった。「普通鋼冷延広幅帯鋼」は、電気機械や輸出向けが堅調で大幅に増加した。
- (9)非鉄金属製造業では、「通信ケーブル」が光ファイバ網の整備に伴う需要増により増加となった。
- (10) 一般機械器具製造業では、平成11年には半導体不況の影響により半導体製造装置の出荷が大きく落ち込んだものの、12年にはIT投資に支えられて半導体製造装置の需要が増加しており、なかでも、「ウェーハプロセス(電子回路形成)用処理装置」が大幅な増加を示している。
注:平成11年より細分
- (11) 電気機械器具製造業では、通信電子機器向けの「液晶素子」、「コンデンサ」などの電子部品や、「パーソナルコンピュータ」、「携帯電話機、PHS電話機」などが大きく増加している。
注:「液晶素子」は平成11年から調査
- (12) 輸送機械器具製造業では、「普通乗用車」が北米向けを中心に輸出が増加したことに加え、国内向けも堅調に推移したことから増加となっている。
- (13) その他の製造業では、「家庭用テレビゲーム」が増加となっている(第3表)。
第3表 産業中分類別、出荷金額上位品目の状況
(平成12年、従業者4人以上の事業所)
第3表 産業中分類別、出荷金額上位品目の状況(続)
(平成12年、従業者4人以上の事業所)
第3表 産業中分類別、出荷金額上位品目の状況(続)
(平成12年、従業者4人以上の事業所)
第3表 産業中分類別、出荷金額上位品目の状況(続)
(平成12年、従業者4人以上の事業所)
4.都道府県別の上位品目
- (1)品目別産出事業所数
- 都道府県別に産出事業所数の多い品目をみると、第1位品目では「平版印刷物(オフセット印刷物)」が19県と最も多く、次いで「板類」が7県、「ひき角類」が5県と、木材製品が第1位品目となっている県が多い。
- それ以外の県では、北海道の「素干,塩干,煮干,塩蔵魚介類」、茨城の「石工品」、福井の「眼鏡枠」、山梨の「貴金属製品(宝石,象牙,亀甲を含む)」、静岡の「緑茶(仕上茶)」、香川及び長崎のうどん、そうめんなどの「和風めん」、愛媛の「タオル(ハンカチーフを除く)」、岐阜及び佐賀の「陶磁器製和飲食器」、鹿児島の「荒茶」など、各県の特産品が第1位品目となっているが、これらの品目は全国順位でみても上位品目となっている(第4表)。
- (2)品目別出荷金額
- 都道府県別に出荷金額の多い品目をみると、通信電子機器関連製品が1位の県は、「モス型IC」が4県、「パーソナルコンピュータ」が2県、「その他の電子部品」が2県、「固定コンデンサ」が2県、「事務用機械器具の部分品・取付具・付属品」、「印刷装置」、「液晶素子」、「その他の外部記憶装置」、「その他の半導体集積回路」が各1県と計15県である。2位以下の品目をみても通信電子機器関連の多数の品目が各県の上位を占めている。
- 自動車関連製品が1位の県は、「普通乗用車」が5県、「軽・小型乗用車」が3県、「駆動・伝導・操縦部品」が1県と、計9県となっている。2位以下の品目をみても通信電子機器関連製品同様、自動車関連製品が各県の上位を占めている。
- また、「医薬品製剤(医薬部外品製剤を含む)」、「ガソリン」、「たばこ」も各県の上位を占める品目となっている(第5表)。