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商業統計

8.来客用駐車場(小売業)

- 保有商店1商店当たりの年間販売額は2桁台の増加 -
来客用駐車場保有商店数
69万5715店( 前回比▲2.0%減、前回差▲1万4547店減)
駐車場保有割合
1億1533万円( 同 2.6%増)
1商店当たり年間販売額
1億5057万円( 前回比 10.5%増)
専用駐車場保有商店数
53万8621店( 同 ▲1.8%減、 同 ▲9934店減)
収容台数
643万8512台( 同  12.0%増、 同 69万1319台増)
1商店当たり収容台数
12.0台( 同  14.3%増、 同 1.5台増)

 来客用駐車場(専用及び共用)を持つ小売業の商店数は、69万6千店、6年に比べて▲2.0%(前回差▲1万5千店減)の減少となったが、減少率は小売業全体の商店数(前回比▲5.4%減)の落ち込みに比べ小さい。内訳をみると、専用駐車場を保有する商店は53万9千店、前回比▲1.8%の減少、共用駐車場を有する商店は15万 7千店、同▲ 2.9%の減少となっている。
 駐車場を保有していない商店は72万4千店、同▲ 8.3%の減少であった。
 1商店当たり年間販売額をみると、来客用駐車場を保有する商店は1億5057万円(前回比10.5%増)、保有していない商店は5938万円(同0.7%増)と、来客用駐車場を保有する商店の1商店当たり年間販売額は保有しない商店の2.5倍となっている。

1.来客用駐車場の保有割合
  1. (1) 来客用駐車場の保有割合をみると、前回に比べ1.6ポイント上昇し、49.0%となった。保有割合の変化が大きかった業種は、その他の小売業に含まれる書籍・文房具小売業(前回差5.5ポイント増)、家具・じゅう器・家庭用機械器具小売業に含まれる家具・建具・畳小売業(同5.0ポイント増)、飲食料品小売業に含まれる米穀類小売業(同▲4.5ポイント減)であった。
     保有割合を業種別にみると、各種商品小売業が78.7%と高く、そのうち百貨店が95.4%とほとんどの商店で保有している。次いで、自動車・自転車小売業(74.8%)、家具・じゅう器・家庭用機械器具小売業(56.9%)となっている。また、その他の小売業のうち園芸用品が含まれる農耕用品小売業(78.8%)やスポーツ用品・玩具・娯楽用品楽器小売業(60.5%)、飲食料品小売業のうち各種食料品小売業(61.3%)など郊外に立地の多いと思われる業種での保有割合が高い。
  2. (2) 専用駐車場を保有する商店の1商店当たりの収容台数は、12.0台と前回に比べて1.5台の増加であった。
     1商店当たりの収容台数は、最も多い各種商品小売業が343.4台(うち百貨店586.5台)、飲食料品小売業の11.7台(うち各種食料品小売業30.8台)、家具・じゅう器・家庭用機械器具小売業の9.6台(うち金物・荒物小売業19.8台)、その他の小売業の9.2台(うち農耕用品小売業14.4台、スポーツ用品・玩具・娯楽用品・楽器小売業11.4台)となっている。
     前回比をみると、各種商品小売業及び飲食料品小売業(前回比18.2%増)、その他の小売業(同13.6%増)、織物・衣服・身の回り品小売業(同12.7%増)に加え、家具・じゅう器・家庭用機械器具小売業(同4.3%増)も増加となった。一方、自動車・自転車小売業(同▲7.1%減)は減少となっている。
  3. (3) 1商店当たりの年間販売額を業種別にみると、保有している商店では、各種商品小売業が50億8千万円と群を抜いて大きく、次いで自動車・自転車小売業(2億8千万円)、飲食料品小売業(1億3千万円)となっている。
     保有していない商店では、各種商品小売業が6億8千万円と群を抜いて大きく、次いで燃料小売業が含まれるその他の小売業(8千万円)、自動車・自転車小売業(7千万円)となっている。
    業種別来客用駐車場有無別の1商店当たりの年間販売額
    業種別来客用駐車場有無別の1商店当たりの年間販売額
     前回比をみると、保有している商店では、自動車・自転車小売業(同16.3%増)、家具・じゅう器・家庭用械器具小売業(同15.3%増)、その他の小売業(同12.1%増)が2桁台の増加となっている。保有していない商店では、家具・じゅう器・家庭用機械器具小売業、その他の小売業、飲食料品小売業は増加となったが、各種商品小売業(同▲45.7%減)、自動車・自転車小売業(同▲18.9%減)が大幅な減少となっている。
    業種別来客用駐車場有無別の1商店当たりの年間販売額
    業種別来客用駐車場有無別の1商店当たりの年間販売額

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2.従業者規模別
  1. (1) 来客用駐車場を保有する商店数を前回と比べると、9人以下の規模が減少、10人以上の規模が増加しており、また、規模が大きくなるほど増加幅は大きくなっている。一方、保有していない商店では、全規模で減少しており、規模が大きくなるほど減少幅も大きい。
    従業者規模別来客用駐車場有無別の商店数及び前回比
    従業者規模別来客用駐車場有無別の商店数及び前回比
  2. (2) 来客用駐車場の保有割合をみると、規模が大きくなるに従い保有割合は高く、100人以上では85.5%の商店が保有している。6年と比べると、50~99人(前回差8.8ポイント)、30~49人(同6.4ポイント)、100人以上(同6.1ポイント)と、大規模店を中心に、全ての規模で保有割合が高まっている。
  3. (3) 来客用駐車場を保有する商店と保有しない商店の1商店当たりの年間販売額をみると、保有する商店が保有しない商店の2.5倍と6年(2.3倍)に比べ大きくなっている。また、駐車場を保有する商店の1商店当たり年間販売額は前回比10.5%の増加であったが、保有しない商店では同0.7%とわずかな増加にとどまっている。これは駐車場を保有する商店では、10人以上の商店数の大幅な増加から、年間販売額も平均して大きくなったことが影響している。
  4. (4) 規模別に1商店当たりの年間販売額をみると、駐車場を保有する商店は、29人以下の規模では増加、30人以上の規模では減少している。30人以上規模で減少した要因は、商店数が増加となったが、販売額は減少していることがあげられる。一方、駐車場の無い商店は、20~29人規模でわずかに減少となったのを除き、50~99人規模(前回比14.1%増)を中心に全規模が増加している。
    従業者規模別1商店当たりの年間販売額
    従業者規模別1商店当たりの年間販売額
    従業者規模別来客用駐車場有無別の1商店当たりの年間販売額
    従業者規模別来客用駐車場有無別の1商店当たりの年間販売額

     このように、来客駐車場の保有割合の拡大、保有商店の年間販売額の増加は、モータリゼーションの進展などを背景に消費者スタイルの多様化に対応した郊外型の大規模ショッピングセンターや専門スーパー、専門店などが増加していること、小規模商店の減少などが理由として考えられる。

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最終更新日:2007.10.1
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