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令和7(2025)年度 産業標準化事業表彰 特別シンポジウム 開催報告

1.産業標準化事業表彰 特別シンポジウム

経済産業省は、10月14日の「世界標準の日」を含む10月を「産業標準化推進月間」とし、標準化に関する理解促進を図るための広報活動を毎年行っています。

令和7年度のシンポジウムは、今年度の「産業標準化推進月間」の取組の一つとして開催するもので、「第三者認証」の重要性・有用性や活用のポイント等について理解を深めていただくための講演とパネルディスカッションを行いました。
また、今後の標準化人材育成や体制づくりの参考にしてもらうべく、次世代を担う若手標準化人材の方々に標準化活動のやりがいや苦労、周囲への期待等を語るパネルディスカッションも行いました。

2.当日のハイライト 

①来賓挨拶 

  日本産業標準調査会 会長
  日本電気株式会社 特別顧問 遠藤 信博 氏
国際標準化は経済安全保障との関係においても非常に重要な活動となっており、日本が標準化活動を通じて友好国に対して積極的に価値貢献をし、他国にとって不可欠な国になることが重要であることを、グローバルサウスへの対応を例に挙げながら御説明いただきました。そして、本シンポジウムが参加者の今後のビジネスや社会課題解決に向けた取組への気付きやヒントとなり、具体的なチャレンジに踏み出す機会になることを期待すると御挨拶いただきました。


来賓挨拶(アーカイブ動画)


②令和7年度産業標準化事業表彰 受賞者講演 「再生医療分野の標準及び適合性評価制度の開発」

  経済産業大臣表彰(標準化・ルール形成戦略部門)受賞者
  富士フイルムホールディングス株式会社 知的財産部国際標準化推進室 河内 幾生 氏

再生医療分野の産業確立のために、規格開発に加え、第三者認証制度の構築・運用を主導された御功績により、今年度の産業標準化事業表彰 経済産業大臣表彰(標準化・ルール形成戦略部門)を受賞された河内氏から御講演いただきました。


令和7年度産業標準化事業表彰 受賞者講演 「再生医療分野の標準及び適合性評価制度の開発」 ※後日、アーカイブ動画を公開予定

○主なポイント
・再生医療分野は、期待の大きい最先端の医療技術であり、産業化実現に向けて標準化活動を推進している。
・標準化は、多くのステークホルダー間のコミュニケーションを円滑化するためにも有効である。
・具体的な標準化活動として、品質の一貫性を担保する製造プロセスの構築を図るための細胞製造マネジメントシステムのJISを含む
 再生医療を中心としたバイオテクノロジー分野の規格開発を牽引し、活用に資する規格群を整備した。
・また、再生医療技術の応用分野の1つである生体模倣システムに関して、我が国が主導権を持って市場創出する可能性をもたらす規格
 開発に着手した。
・さらに、規格活用の促進策として、下記2つの適合性評価活動のための制度をそれぞれの目的に適するように配慮して構築したこと 
 により、細胞製造者と周辺産業が連携することができるようになった。
 ・再生医療周辺産業の規格群に対する製品認証
 ・細胞製造マネジメントシステム規格に対する自己適合宣言組織のリスト化


③パネルディスカッション
「次世代を担う若手人材にとっての標準化活動のやりがい・苦労、そして周囲に望むこと」
 ~イノベーション・環境局長表彰受賞者に訊く~

  パネリスト :株式会社日立産機システム 受変電・配電システム統括本部 技師 佐藤 史宏 氏

                       NTT株式会社 サービスイノベーション総合研究所 主任研究員 永井 彰 氏
                     公益財団法人鉄道総合技術研究所 信号技術研究部 主任研究員 熊澤 一将 氏
                     一般財団法人日本規格協会 システム系・国際規格開発ユニット 社会システム系規格チーム 係長 高井 玉歩 氏

  モデレーター:株式会社日刊工業新聞社 編集委員 神崎 明子 氏

経済産業省では、今年度の産業標準化事業表彰において、イノベーション・環境局長表彰の個人表彰を、若手の方や標準化の経験年数が短くても標準化活動に尽力して成果をあげられた方に焦点を当てた「奨励者表彰」とする見直しを行いました。この新たな表彰により、受賞者による標準化活動の継続・強化や、標準化活動への新たな人材の参加に繋がることが期待されています。
本パネルディスカッションでは、今年度のイノベーション・環境局長表彰を受賞された4名の方々から、標準化活動のやりがいや苦労、周囲への期待などについてお話を伺いました。


パネルディスカッション
「次世代を担う若手人材にとっての標準化活動のやりがい・苦労、そして周囲に望むこと」
 ~イノベーション・環境局長表彰受賞者に訊く~  ※後日、アーカイブ動画を公開予定

○主なポイント
・標準化分野に関わることになったきっかけは様々であり、大学時代から関心があった方もいれば、前任者が退職となることから担当す
 ることになった方もいる。
・きっかけは様々ながら、規格策定を通じた社会課題の解決に貢献していることにやりがいを感じている、国際会議で実務者と議論でき
 て知見を得られた、世界基準で物事を考えられるようになったとの声があった。
・標準化の世界は意見を尊重してくれる、「難しそう、自分にはまだ早い」と感じる方もいるかもしれないが勇気を持って飛び込んでほ 
 しい、といった後進へのエールもあった。


④パネルディスカッション
「社会課題解決における標準化と「第三者認証」の活用」
 ~自動配送ロボットの社会実装に向けた取り組みを例に~

  パネリスト   :パナソニック ホールディングス株式会社 MI本部 先進メカトロニクスシステム開発センター 企画部
         プリンシパルエンジニア 阿部 伸也 氏
         株式会社Octa Robotics 代表取締役 鍋嶌 厚太 氏
         一般財団法人日本品質保証機構 認証制度開発普及室 室長 櫛引 豪 氏
  モデレーター:国立研究開発法人産業技術総合研究所 研究戦略本部 ウェルビーイング実装研究センター
         副研究センター長 中坊 嘉宏 氏
本パネルディスカッションでは、自動配送ロボットに関する実際の取組をそれぞれの立場から御紹介いただきつつ、「第三者認証」の重要性・有用性や活用のポイント等についてお話を伺いました。


パネルディスカッション
「社会課題解決における標準化と「第三者認証」の活用」
~自動配送ロボットの社会実装に向けた取り組みを例に~  ※後日、アーカイブ動画を公開予定
○主なポイント
・労働力不足等の社会課題の解決としてサービスロボットが期待されている中、安全なロボットが世の中に普及するためには安全規格が
 必要である。
・自動配送ロボットのように新しい技術を社会実装する際には、第三者認証を取得することは1つのツールであり、製品の品質を高め、
 アピールすることができるという意見があった。
・また、メーカーや認証機関などのいろいろな立場から安全性を支える仕組みとして認証があるという意見もあった。


⑤閉会挨拶 

経済産業省 大臣官房審議官
(イノベーション・環境局担当) 今村 亘
受賞者講演及び第三者認証のパネルディスカッションでは、標準化は作るだけではなく、活用して初めて価値が出る、そのために認証の仕組みを構築することの重要性が再確認でき、具体的に取り組むヒントをいただけた。
また、イノベーション・環境局長表彰受賞者によるパネルディスカッションでは、標準化活動のやりがいについてお話しいただいた。国際際交渉の現場等では大変苦労もあるかと思うが、是非これから標準化活動を行おうと思う方に対する目標になっていただきたい。また、周りのサポート・指導をお願いしたい。
標準化・認証はグローバルなマーケットにも浸透できる貴重なビジネスツールであることから、経済産業省としては、標準化人材の育成や様々な前向きな挑戦を強力に後押しすることでの新市場・イノベーション創出の実現など、持続的な経済成長に繋げていくことを目指し、引き続き、取組を進めていく。


閉会挨拶 ※後日、アーカイブ動画を公開予定

3.当日のプログラム

2025年10月21日(火) 14:30~17:10 【東京・永田町】都市センターホテル コスモスホールにて開催。
  講演テーマ 登壇者
14:30 – 14:35  5分 ①来賓挨拶 日本産業標準調査会 会長
日本電気株式会社 特別顧問 
  遠藤 信博 氏
14:35 – 15:10 35分 ②令和7年度産業標準化事業表彰 受賞者講演
「再生医療分野の標準及び適合性評価制度の開発」
経済産業大臣表彰
(標準化・ルール形成戦略部門)受賞者
富士フイルムホールディングス株式会社 
知的財産部国際標準化推進室
  河内 幾生 氏
15:10 – 15:50 40分 ③パネルディスカッション
「次世代を担う若手人材にとっての標準化活動のやりがい・苦労、
 そして周囲に望むこと」
~イノベーション・環境局長表彰受賞者に訊く~
パネリスト

株式会社日立産機システム
受変電・配電システム統括本部
技師
  佐藤 史宏 氏
NTT株式会社
サービスイノベーション総合研究所
主任研究員
  永井 彰 氏
公益財団法人鉄道総合技術研究所
信号技術研究部
主任研究員
  熊澤 一将 氏
一般財団法人日本規格協会
システム系・国際規格開発ユニット
社会システム系規格チーム
係長
  高井 玉歩 氏

モデレーター
株式会社日刊工業新聞社
編集委員
  神崎 明子 氏
15:50 – 16:05 15分 休憩・ネットワーキング  
16:05 – 17:05 60分 ④パネルディスカッション
「社会課題解決における標準化と「第三者認証」の活用」
~自動配送ロボットの社会実装に向けた取り組みを例に~
パネリスト

パナソニック ホールディングス株式会社
MI本部
先進メカトロニクスシステム開発センター
企画部
プリンシパルエンジニア
  阿部 伸也 氏
株式会社Octa Robotics
代表取締役
  鍋嶌 厚太 氏
一般財団法人日本品質保証機構
認証制度開発普及室
室長
  櫛引 豪 氏

モデレーター
国立研究開発法人産業技術総合研究所
研究戦略本部
ウェルビーイング実装研究センター
副研究センター長
  中坊 嘉宏 氏
17:05-17:10  5分 閉会挨拶 経済産業省 大臣官房審議官
(イノベーション・環境局担当) 
  今村 亘

【参考リンク】

最終更新日:2026年1月6日