経済産業省
文字サイズ変更

第1部 ものづくり基盤技術の現状と課題
第1章 我が国ものづくり産業が直面する課題と展望
第3節 価値創出に向けた Connected Industries の推進

2.高まる Connected Industries 推進の必要性

第1節で紹介した経済産業省が2017年12月に実施したアンケート調査結果のとおり、①データ利活用が経営上重要な課題であるとの認識が高まる一方で、実際の利活用状況に本格的な変化は起きておらず経営層主導のアクションが必要であること、さらには、②危機感を持って新たなつながりを積極的に求める企業の方が業績なども良好な傾向であること、が示唆されている。そうした中、データなどを活用し、様々なつながりにより新たな価値創出を目指すConnecteds Industriesの考えに基づく取組は、上記の①及び②を踏まえた我が国ものづくり企業が取り組むべき方向性として、まさに強化が期待されるところである。

このため、ものづくり企業のConnected Industriesのコンセプトに基づく一層の取組強化に向けて、本節ではConnected Industriesの考えに基づく先進事例といえる国内外の様々な取組について分かりやすく整理し、紹介するとともに、Connected Industriesを推進するにあたって共通の課題となるサイバーセキュリティ対策やシステム思考などについて現状や課題などの整理を行う。

先進事例の紹介にあたっては、エンドユーザーである生活者の視点で大分類するべく、また、第四次産業革命に対応するための官民の羅針盤とするべく2017年5月にとりまとめられた産業構造審議会・新産業構造部会の報告書「新産業構造ビジョン」における分類を活用して、「生み出す、手に入れる」、「移動する」、「健康を維持する、生涯活動する」、「暮らす」に大きく分類し、さらに、どのような課題解決(ソリューション)を図ることを目的とした取組か、また、それをどのようなつながりを通じて(○○×○○で表現)実現しているかを記載し、分かりやすい整理を試みることとする。

<<前ページへ | 目次 | 次ページへ>>

経済産業省 〒100-8901東京都千代田区霞が関1-3-1代表電話03-3501-1511
CopyrightMinistryofEconomy,TradeandIndustry.AllRightsReserved.