経済産業省
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第1部 ものづくり基盤技術の現状と課題
第2章 ものづくり人材の確保と育成
第1節 デジタル技術の進展とものづくり人材育成の方向性

6.まとめ

世界の「不確実性」が増し、デジタル革新により先進的ツールの利活用が重要となる中、どのようにして我が国の強みとされてきた「ものづくり現場」を、より生産性高く、強靱なものと出来るかはものづくり経営の中心的な課題である。また、これは、現場任せにすることなく、経営陣が主導して課題解決にあたるべき、まさに経営力が問われる課題だといえる。

一方で、デジタル技術を十分に活用していく上で、導入にかかるノウハウや、人材が不足している状況を確認し、その対応としては、OJTやOFF-JTを通じた自社ものづくり人材の育成が有効であることを確認してきた。

ものづくりを取り巻く環境や状況が激しく変化し、また、不確実性が増す中で、我が国のものづくり企業が、持続的に競争力を維持するために、その変化に対応できる人材育成の推進が期待される。

経営陣にとっては、デジタルツールの導入とそれを使いこなせる人材の確保・育成を通じて、現場作業の自動化・効率化を図りつつ、人材をより付加価値の高い業務に重点的に配置し、活用できる職場づくりを目指すための人材育成戦略の構築が重要となる。また、ものづくり人材にとっては、デジタル技術を活用できるスキルを始めとした変化に対応するための職業能力を身につけていくことが求められる一方で、我が国のものづくりの源泉である熟練技能も磨き続けることが求められている。

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