平成29年6月の第3次産業活動指数は、前月比横ばいで、4月の高い水準が維持されている。第2四半期でみると、歴代2位で、ほぼ9年ぶりの高水準。 2017年8月10日
平成29年6月の第3次産業活動指数総合は、季節調整済指数104.9、前月比横ばいでした。第3次産業活動指数は、4月に前月比1.4%と大きめの上昇を見せた後、5月は前月比マイナス0.1%の微減、6月は横ばいと、4月に到達した指数値105.0という水準を維持している状態です。

2008年第1四半期以来の歴代2位の四半期指数値
第2四半期、4-6月期という単位でみると、この「リーマンショック以来」ということが更にはっきりします。第2四半期の指数値は104.9で、前期比1.1%上昇と2期ぶりの前期比上昇となりました。この四半期指数値104.9は、平成20年第1四半期に次ぐ歴代2位の高さです。
サービス産業(第3次産業)活動指数総合は、本年4~6月の単月でみても、また、第2四半期でみても、やっと、リーマンショック前の水準に戻ってきているようです。この水準が安定的に継続されることが望まれます。

上昇低下ともに、特定系列が大きく変動
サービス全体は、前月比横ばいとなりましたが、11大分類業種のうち、4業種が前月比上昇、7業種が前月比低下でした。サービス産業全体が横ばい推移だった割には、低下業種数が多いという印象です。
前月比上昇業種4業種のうち、影響度、寄与が特に大きいのが事業者向け関連サービスでした。内訳としては、技術サービス業、その中でも土木・建築サービス業の建設コンサルタントのプラスの影響が極端に大きくなっています。
上昇寄与業種と異なり、6月の前月比低下7業種の中では、特に寄与が大きい業種が見当たりませんでした。あえて言えば、不動産業、情報通信業、「運輸業,郵便業」の3業種の低下寄与が大きくなっています。

対事業所、対個人サービス、共に前月比マイナス、四半期ではプラス
6月の対個人サービス産業活動指数は、指数値105.1、前月比マイナス0.4%と2か月連続の低下、対事業所サービス産業活動指数は、指数値104.6、前月比マイナス0.1%と4か月ぶりの低下となりました。
四半期でみると、第2四半期は、対個人、対事業所ともに2期ぶりの前期比上昇、それも強めの前期比上昇幅となっており、基調的には、堅調な推移となっていると言えるかと思います。

基調判断を「持ち直しの動き」で据え置き
6月の第3次産業活動指数は、4月の大きめの上昇、5月の微減から、前月比横ばいでした。このため指数値も、4月の一頭地抜きんでた高めの水準を維持しています。四半期でみると、サービス全体の指数値は、2008年第1四半期以来の歴代2位の水準となっており、リーマンショック前の水準に復帰しています。
対個人サービス、対事業所サービスにおいても、6月の動きは弱いものとなりましたが、四半期で見ると、力強い前期比上昇を見せました。
このような指数の動きを踏まえ、6月のサービス産業(第3次産業)活動の基調判断については、「持ち直しの動き」と据え置きたいと思います。

- 結果概要のページ
- https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/sanzi/result-1.html
- 参考図表集
- https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/sanzi/result/reference/slide/result-sanzi-sanko-201706.html
- 『就職にも使える! 第3次産業活動指数』(マンガ)
- https://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikaisetsu/slide/20160405ita_manga2016.html
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