前月に極端な低下を見せた建設コンサルタントが6月に急上昇。突出して大きな変動をもたらした個別系列同士が相殺しあって、サービス全体が横ばい。 2017年8月10日
平成29年6月の第3次産業活動指数は、前月比横ばいとなりましたが、11大分類業種のうち、4業種が前月比上昇、7業種が前月比低下でした。サービス産業全体が横ばい推移だった割には、低下業種数が多いという印象です。

技術サービス業のうち、建設コンサルタントが大幅上昇
前月比上昇業種4業種のうち、影響度、寄与が特に大きいのが事業者向け関連サービスでした。内訳としては、技術サービス業、その中でも土木・建築サービス業の建設コンサルタントのプラスの影響が極端に大きくなっています。この建設コンサルタントは、5月に前月比で3割近い低下を見せましたが、6月には前月比30.0%と5月の低下分を取り返す勢いとなり、サービス全体の動きを先導しました。
この他、上昇方向には、卸売業、「医療,福祉」、物品賃貸業といった業種が上昇寄与業種となりましたが、やはり建設コンサルタントを含む、事業者向け関連サービス業(その中の技術サービス業)の上昇寄与が特に大きくなっていました。

上昇寄与業種と異なり、6月の前月比低下7業種の中では、特に寄与が大きい業種が見当たりませんでした。
あえて言えば、不動産業、情報通信業、「運輸業,郵便業」の3業種の低下寄与が大きくなっています。不動産業ではマンション分譲業が、情報通信業では情報処理・提供サービス業の前月比低下が業種全体に大きな影響を持ちました。「運輸業,郵便業」については、郵便業、旅客運送業、貨物運送業のそれぞれが低下を見せました。
6月の業種別の内訳の動きをみると、上昇方向でも低下方向でも突出して大きな変動をもたらした個別系列があり、それらの動きが相殺しあって、サービス全体が横ばいとなった様相です。
4-6月期では、卸売業、「金融業,保険業」の2業種の上昇寄与が大きい
4-6月期のサービス産業(第3次産業)活動指数総合は、前期比1.1%上昇だったのですが、業種的には8業種が上昇業種、3業種が低下業種となりました。
上昇寄与が大きかったのは、卸売業と「金融業,保険業」で、それに第2グループとして「運輸業,郵便業」、情報通信業が続くという様相です。
他方、低下寄与業種となったのは、事業者向け関連サービス、「医療,福祉」、そして電気・ガス・熱供給・水道業の3業種でした。

形態別サービス指数は、3形態3様の動きとなった
第3次産業活動指数の大分類11業種のうち、多様なものが含まれる事業者向け関連サービスを除く10業種を、その形態・性質で3種類に分類して、その推移を見ることができます。

6月の「インフラ型サービス」活動指数は前月比マイナス0.5%と3か月ぶりの前月比低下、「財の取引仲介型サービス」活動指数は前月比横ばい、「生活関連型サービス」活動指数は、前月比0.2%上昇と2か月ぶりの上昇となりました。
形態別サービス指数は、3形態3様の動きとなりました。
- 結果概要のページ
- https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/sanzi/result-1.html
- 参考図表集
- https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/sanzi/result/reference/slide/result-sanzi-sanko-201706.html
- 『就職にも使える! 第3次産業活動指数』(マンガ)
- https://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikaisetsu/slide/20160405ita_manga2016.html
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