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全産業活動指数は、リーマンショック前の2008年第2四半期以来の高水準、鉱工業生産は5期連続の上昇、サービス産業活動は2期ぶりの上昇 2017年9月4日

経済解析室で毎月作成している鉱工業指数やサービス産業(第3次産業)活動指数などの経済指標は、平成29年4-6月期にどのような動きを見せていたのでしょうか。

各指標の平成29年4-6月期の動きをグラフや表で表現したミニ経済分析「鉱工業指数と第3次産業活動指数からみた平成29年4-6月期の産業活動」をホームページに公開しました。

全産業活動指数は前期比1.6%と、2期ぶりに上昇

平成29年4-6月期の全産業活動指数は前期比1.6%と、2期ぶりに前期比上昇となりました。この前期比1.6%の上昇幅は、平成22年基準では過去2位タイとなる大きな上昇幅です。平成29年1-3月期が前期比マイナス0.1%と小幅な低下であったことを踏まえると、反転上昇の側面は小さく、力強い動きと考えることが出来ると思います。

また、全産業活動指数の指数水準は105.2と、現行基準では平成20年4-6月期以来となる、過去3位の高水準です。基調的には緩やかな上昇が続いています。

産業別にみると、内訳の3産業全てが前期比上昇となりました。

ウエイトが最も大きいサービス産業(第3次産業)活動の上昇寄与が最大ではありますが、鉱工業生産と建設業活動も大きな上昇寄与を示しており、平成29年4-6月期は全ての産業が堅調に推移したことが分かります。

鉱工業生産は前期比2.1%上昇と5期連続の上昇

平成29年4-6月期の鉱工業生産は前期比2.1%と、ここ3年ほどの間では最も大きな上昇幅となりました。消費税率引上げ前の駆け込み需要のピークである平成26年1-3月期には、前期比2.3%と大きく上昇しましたが、この時の上昇幅に迫る大幅上昇でした。

今期の鉱工業生産をけん引したのは、輸送機械工業とはん用・生産用・業務用機械工業の2業種です。この2業種で全体の上昇寄与の3分の2を説明できてしまいます。乗用車関連の生産が好調だったことに加えて、金属工作機械や産業ロボットなども堅調でした。

サービス産業は卸売業が前期から反転上昇し、2期ぶりの上昇

平成29年4-6月期のサービス産業(第3次産業)活動指数は、前期比1.1%と2期ぶりの上昇となりました。指数水準は104.9と、平成20年1-3月期の105.5に次ぐ歴代2位の高水準です。

業種別にみると、前期に低迷した卸売業が反転上昇した影響が大きく、上昇寄与全体の4割近くを占めています。この他、「金融業,保険業」、「運輸業,郵便業」、情報通信業などが上昇しました。

建設業活動では、公共、民間企業設備関連が大幅上昇

平成29年4-6月期の建設業活動指数は、前期比7.3%と2期連続の上昇となりました。この上昇幅は、平成22年基準で第2位となる大幅上昇でした。加えて、今期の指数水準は119.8と、現行基準の最高値を記録しました。

内訳をみても総じて好調な推移となっており、最も上昇に寄与した公共・建築・土木は前期比8.2%と2期連続の上昇、次いで上昇寄与の大きい民間企業設備(非住宅+土木)は前期比8.2%と12期連続の上昇です。上昇寄与は小さいですが、民間住宅も前期比1.2%と2期ぶりに上昇に転じました。

平成29年4-6月期の産業活動は総じて勢いがあったと言えると思います。鉱工業生産も、基準年である2010年の水準を上回り、サービス産業や建設業では歴代上位となる高い水準となっています。各産業がプラスの貢献をみせ、全産業活動指数の高いレベルを生み出しました。

ミニ経済分析「鉱工業指数と第3次産業活動指数からみた平成29年4-6月期の産業活動」のページ
https://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikeizai/kako/20170904minikeizai.html
鉱工業指数と第3次産業活動からみた産業活動と関連する分析のページ
https://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikeizai-result-sankatsu.html

問合せ先

経済産業省 大臣官房 調査統計グループ 経済解析室
電話: 03-3501-1511(代表)(内線2851)、03-3501-1644(直通)
FAX : 03-3501-7775
E-MAIL : bzl-qqcebc■meti.go.jp (■を@に置き換えてください)

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