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平成29年12月の全産業活動指数は、平成28年6~8月以来となる3か月連続の上昇で、指数値は9年半ぶりの106台へ。鉱工業生産が全体の上昇に寄与。平成29年通年も前年比プラスで6年連続の上昇。 2018年2月21日

12月は、平成28年6~8月以来となる3か月連続の前月比上昇

平成29年12月の全産業活動指数は、前月比0.5%と3か月連続の上昇、指数値は106.3となりました。先月11月は前月比1.0%の大幅上昇で、かつ、29年初となる連続上昇でしたので、その反動的な動きも懸念されましたが、この12月はそれを払拭する動きとなりました。

3か月連続の前月比の上昇は、28年6~8月以来のことであり、全体の傾向的な動きが「右肩上がり」であることが明確に数値に表れたと言うところでしょう。これにより指数値も、20年6月以来、実に9年半ぶりに106台に復帰しました。

29年第4四半期(10~12月期)は、前期比0.7%と2四半期ぶりの上昇、指数値は105.6となりました。

12月は、鉱工業生産が上昇、サービス産業と建設業活動は低下

12月の結果を産業別にみると、鉱工業生産が前月比上昇と全産業活動全体をプラス方向にけん引、他方、サービス産業活動と建設業活動は前月比低下となりました。

12月の鉱工業生産は、前月比2.9%と3か月連続の上昇でした。輸送機械工業、はん用・生産用・業務用機械工業、金属製品工業など16業種中14業種が前月比上昇、2業種が前月比低下でした。先月11月と同様に幅広い分野で上昇しました。

サービス産業活動は、12月は前月比マイナス0.2%と3か月ぶりの低下となりました。先月11月は前月比1%を超える大きな上昇でしたが、その反動は極めて小さかった、と言ったところでしょう。情報通信業、「金融業,保険業」など11業種中6業種が低下、卸売業など5業種が上昇しました。

建設業活動は、12月は前月比マイナス0.4%と2か月ぶりの低下でした。内訳事業では、民間発注工事、公共機関発注工事に関わらず、5事業すべてが低下しました。

29年第4四半期では、鉱工業生産とサービス産業活動が前期比上昇、建設業活動は前期比低下となりました。このうち、サービス産業活動が2期ぶりの前期比上昇であることに対し、鉱工業生産は、7期連続の前期比上昇と一貫したプラス方向への動きが続いています。これは、バブル期以来のことで、製造業は、盤石な動きを見せています。

平成29年通年の全産業活動指数は6年連続の上昇、上昇の主役は鉱工業生産

平成29年通年の全産業活動指数は、前年比1.7%と6年連続の上昇、指数値104.8と、105台目前にまで迫りました。前年比1%を超える伸び幅は4年ぶりのことで、上昇の力強さを感じさせる年となりました。

内訳3活動では、鉱工業生産は前年比4.5%と3年ぶりの上昇、サービス産業は前年比0.8%と3年連続の上昇、建設業活動は前年比4.0%と2年連続の上昇で、3活動すべてが前年比上昇でした。全産業トータルの前年比に対する上昇寄与では、鉱工業生産が全体の半分以上を占めており、前年比上昇の主役となっています。

12月の全産業活動は、引き続き「持ち直しの動き」にある

12月の各指数の基調判断は、鉱工業生産は「持ち直し」、サービス産業活動は「持ち直しの動き」と、両活動とも先月上方に引き上げた判断を据え置いています。他方、建設業活動は、この12月の前月比低下を含め、最近5ヶ月で4度の前月比低下、第4四半期でも前期比マイナス2%台となる連続低下と、年度明け当初の「上昇の勢い」は影を潜めており、このところの動きには弱さがみられます。

全産業活動全体では、月単位では最近3か月連続での前月比上昇、指数値も106台を突破する高水準となりました。第4四半期でも前期比上昇、特に「モノ取引」が傾向的に底堅い動きを示すなど、良い面が多く見られました。

よって、今年12月の全産業活動の基調判断は、引き続き「持ち直しの動き」との評価範ちゅうに位置するものと思います。

 

 

 

全産業活動指数 結果概要
https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/zenkatu/html/b2010_201712j.html
就活でもない、終活でもない「全活」(全産業活動指数を紹介するムービー)
https://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikaisetsu/slide/20170602zenkatu_umekomi.html

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